戦史・軍事

国産断念、国際共同開発へ、F-3はどうなる?

 生きています(苦笑)。色々ありまして、文章を書いている暇と気力がありませんでした。
 さて、それらしい情報はしばらく前から流れてきていましたが、最近、防衛関係の広報誌と化している読売に記事が出た以上、決まりなのでしょう。国産断念、共同開発になりそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20180306-OYT1T50019.html
 コスト考えればいつつぶれてもおかしくない話でしたので、仕方がないですが・・・期待していただけに残念です。夢の純国産戦闘機は本当に夢になってしまいました。今回が技術的に見て最後の機会であったと思われるので残念でなりません。次期中期防で検討なので、まだ100%確定したわけではありませんが。例えば、内閣が変わったり、政権交代が起きたりするとかわるかもしれません。

 とはいえ、まだ、どのような共同開発になるかは決まっていないようですから、F-2のようになるとは限りません。日本主体で想像されていたF-3が完成する可能性は残っていると思います。とはいえ、まだ、F-35改みたいな機体になることもありえます。まあ、旧式のF-15の残りを除いたら全部F-35系列の機体というのは具合が悪いとは思いますが。さすがにいまさらF-18改はないでしょうけれど。F-22ベースで改良型作って日米で装備?ないだろうなあ、そこは譲らないだろうなあ。
 妄想レベルで言えば、XF-23ベースで開発!というのなら、個人的には大歓迎ですが、これまた、今更、でしょうね。色々研究してきてはいるので、希望も含めて、想定していたF-3が日米共同開発になるだけ、であることを祈ります。少なくとも新型(新規)の機体であることを希望します。まあ、どうせ国産といっても、データリンクなど米の技術導入は必要だったので、本当の意味ので純国産はありえなかったので(日米が決裂して対決すれば別でしょうが)、割合が多少減った程度だと楽観的に受け取っておきます。夢は持ち続けるべきですから。(^^)

 F-2は5年で初飛行、運用開始まで10年でした。今回は共同開発にしても恐らくもっと時間はかかることでしょう。ですが、仮に同じだとして、2020年開発開始で、2030年運用開始。コストはF-2の倍として約7000億円。150機生産するので1機当たりもろもろ込みで100億円に抑えられたとして、合計で2.2兆円。が、これは理想的な甘い見込み。実際にはもっと開発に時間はかるでしょう。もう3年から5年はかかることもありえますし、開発コストで1兆円、製造コストも150機で2兆円、合計3兆円くらいかかって不思議ないでしょう。戦闘機じゃありませんが、P-1が初飛行まで6年、運用開始まで12年。やはり初飛行まで7年、運用開始まで13年程度程度の時間はかかるでしょうね。

 コストと時間考えれば既存機の改良型の方が良いとは思いますが、F-2の後継と言われているものの、それは帳簿上の話で、実際にはF-15後継というべき制空戦闘機になると思っています。純粋にF-2の役割だと後継はF-35で決まりですから。精々、F-35改。ステルスの制空戦闘機はF-22しか存在せず、それは売ってもらえませんでした。であれば開発するしかありません。同じことの繰り返しですが、そうでなければF-35になってしまいます。少なくともF-35と競合するような機体なら多少性能で上回ったとしても開発費使って新規に開発する意味、意義というべきか、はありません。ASM-3が搭載できない?やりたければF-35に搭載は可能でしょう。無論、ウェポンベイではなく、翼下に搭載ですが。ASM-3をウェポンベイに搭載出来るステルス戦闘機の開発?そこまでこだわる理由もないでしょう。JSMでも十分です。F-4EJ改と同様にF-15JのJ-MSIP機をミサイルキャリアに改造する手もあるでしょう。もっとも、JASSM-ERやLRASMもあるとなると、ASM-3が本当にいるのか?という疑問は残りますが。私自身は超音速ASMは好きなので欲しいと思いますし、まあ、F-2はASM-3を搭載するでしょうから(4発は積めないので2発になるそうですが)、F-15にも搭載出来るようにしても良いでしょう。その後は?また違うミサイルが登場していることでしょうよ。

 言論の自由があるので(笑)、好き勝手に仮称F-3(日米共同開発でも、F-2の次だから、F-3だ!xx式戦闘機でも良いけれど。F-36とか37は嫌だ)がどういう機体であるべきかを述べます。前述の通り、マルチロールファイターならF-35があるので制空戦闘機であるはずです。そして、F-22を超えなければなりません。いや、機動力や超音速巡航性能では劣っても良いかもしれません。防空システムとしてF-22を超えれば良いと思います。当然、想定される相手はSu-57とJ-20/J-31。これらに対して優位に戦える制空戦闘機であるべきです。少なくとも長射程AAMを6発する必要はあるでしょう。短射程のIR-AAMを搭載すべきかどうか?まあ、F-22と同様に2発程度は専用ウェポンベイに搭載出来るのが望ましいでしょうね。ウェポンベイを開かずにシーカーを作動させる仕組みが作れると良いですが。長射程AAM6発搭載は必須です。そうでないとF-35で良い、ということになってしまいます。自機のレーダーは極力使用せず、IRSTとデータリンクの情報を元に長射程AAMで攻撃、が基本でしょう。機銃はいるか?重量に余裕があれば装備、でしょうか。
 JDAMやらJSMやらの搭載はオプション。今時、制空一本やりで良いのか?といわれるでしょうが、そのために開発するので、コスト削減のために武装は対空限定でいきましょう。将来的には可能にするにしても。
 それから・・・最初からは無理でしょうが、将来的な拡張として、ビット・・・じゃない、UAVのコントロールも。1機の仮称F-3が数機のAAM搭載のステルス性を有する無人小型戦闘機を従えるのです。ま、これは機体には余り関係ないか。肝心なのはその無人小型戦闘機の開発ですね。ちょっと飛躍しすぎたか(苦笑)。
 少し現実に戻すと、その長射程AAMも既存のものではなく、対ステルス用のものが今後求められると思います。旧ソ連式にIR式も併用するとか画像認識なども必要になるかもしれません。

 話を戻して、何故日米共同開発か?そりゃあ、個人的には日英が理想ですけれど、英にはそんなお金もなければ、申し訳ないですが、ステルスの技術もありません。実際に日米共同作戦を考えれたら、それが具体的にどれ(時期により変わりえると思う)であるにせよ、同じデータリンクに入れないと意味はないでしょう。そうなると日米(米が使うのかどうかは別にして)にならざるを得ないでしょう。ああ、もちろん、英も引き込んで、日英米共同開発にできればそれにこしたことはないと思います。開発費の負担が減りますし、ステルス以外についてはBAEの技術力は有用でしょう。米はやはりLMなんでしょうねえ。

 日本は?さあ?従来なら三菱ですが・・・どうなんでしょう??スバルはないとしても、川崎はあるかもしれませんよ。戦闘機ではないにせよ、最近、国産機開発しているのは川崎ばかり。だから三菱と考えるのが普通ですが、果たしてやる気があるのか?国産断念はコスト問題もあるにせよ、三菱がバンザイしたという要素はないでしょうか?勝手な想像ですが。まあ、LMとの関係を考えれば当然三菱なんでしょうが。

 しかし、安倍首相って、思想的には復古主義(戦前回帰)、超保守なくせに、こういう部分はドライですねえ。え?対米追従主義者?そう批判することも出来ますが、思想からすると本来は反米のはずですよね、右は。左もまあ、反米ですが。それとも実は難しい話は麻生財務相の言いなり?表でしゃべっているだけ?(^^;まあ、なんにしてもお金がないから仕方ありません。F-2の時、日米共同開発にせよ、F-16ベースではなく、新規開発できていれば話は違ったのでしょうけれど。

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AH-64墜落!

 最初、陸自の攻撃ヘリが墜落したと聞いて、AH-1が落ちたか!と思ったらなんとAH-64。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180205/k10011315921000.html
 整備直後の飛行での墜落、そして、
https://www.youtube.com/watch?v=U_gOOXJXqRA&feature=share
 この映像、証言からすると操縦ミスなどではなく、明らかに機体の問題でしょう。何らかの理由によりメインローターが外れたように思われます。もし、そうだとするとと当然搭乗員にはもうどうしようもありません。ある程度制御出来ればもう少し何か出来たでしょうが、メインローターが外れてしまったらもうどうにもなりません。その時の恐怖は想像出来ないほどでしょう。

 また、不幸にして民家の上に墜落、火災を生じました。複数の民間人の犠牲が出てもおかしくない状況でしたが、巻き込まれた女の子が軽傷だったのは不幸中の幸いだったのはでした。しかし、怪我は軽くても突然上からヘリが落ちてきたということを体験した訳ですから、隣家にいた祖母ともどもPTSDが心配されます。そして火災で突然家を失い、家財を失い、思い出の品々を失ったと思われます。補償は受けられても、思い出の品々は取り戻せません。被害は甚大というべきでしょう。

 今回の事故そのものの原因は調査結果を待つ他ありませんが、色々と漏れ聞こえてくる陸自ヘリ部隊、特に戦闘ヘリ部隊の現状が遠因となっているのではないなと心配します。
 AH-64そのものはそれほど古い機体ではありませんが、主力のAH-1はかなり老朽化が進んでいます。AH-64の調達中止(あの時点でのこの判断は仕方ないと思いますが)、UH-X事件などもあり、陸自の戦闘ヘリはなんの対応もされることなく、放置されています。抜本的な対策が必要だと思います。島嶼防衛だ奪還だなどを本気でやるつもりなら、火力支援の戦闘ヘリは必須でしょう。オスプレイなんか買っている場合じゃないのでは?国産(ほぼ絶望的または時間かかりすぎ)やライセンス生産にこだわらず、40機程度の早急に調達する必要があるのではないでしょうか?
 また、戦闘ヘリに限らず、補給、整備の体制を見直すべきではないかと思えます。それが今回の隊員の犠牲を無駄にしない唯一の方策だと思います。


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いずも空母改装、その後

 昨日の防衛相会見では検討を否定していたのですね。
http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2017/12/26.html
「Q:護衛艦「いずも」についてお伺いします。一部報道で、「いずも」を空母に改修し、また、最新鋭のステルス戦闘機F-35Bも、「いずも」で運用することを検討していくとの報道がありましたが、事実関係をお願いします。

A:防衛省におきましては、防衛力の在り方に関して不断に様々な検討を行っておりますが、御指摘がありましたようなF-35Bタイプの導入や、「いずも」型護衛艦の改修に向けて具体的な検討は、現在、行ってはおりません。」

 とはいえ、今は検討していなくても、来年検討するかもしれません。火の無いところに煙は立たず、です。海自が固定翼機を搭載する空母の所有をのぞいんでいるのは明らかです。実用性は低くても、一応、いずもを改装すればそういう「空母」には出来ます。予算の問題だけでしょう。ああ、搭載機を誰が買ってどう運用するのかも含めての「予算の問題」です。

 過去のもろもろを考えると海自は自分で運用したがるでしょうね。しかし、全体的に見れば仮にF-35Bを導入するとしたら運用するのはやはり空自でしょう。Pre-MSHIPのF-15J約100機はいよいよ開発が決まると噂されているF-3まで待てないでしょうから、F-35で置き換える他ないと思われます。とりあえず、近い将来にF-15J:4個飛行隊、F-35:6個飛行隊(既定2個+4個)、F-2:3個飛行隊になると推測します。また、RF-4を装備している偵察飛行隊もを戦闘機飛行隊に改編されるようですが、それもF-35でしょう。その先の未来では、F-2とF-15JをF-3で置き換えて、F-3:7個、F-35:7個の14個飛行隊体制になると思います(希望を含めて)。その際に2個飛行隊分をF-35Bにして、艦上または前線基地で運用というのはそれなりに合理的です。

 とはいえ、追加コストを払ってF-35Bを導入するのは効率的なのでしょうか?共通する部分は多いとはいえ、操縦、整備、部品などなど違いも少なくありません。空母を持ちたい、という希望は別にして、陸上からF-35Aを運用するのと比べてどれだけメリットがあるのでしょうか?そこは客観的に検討していただきたいと思います。

 以下は私のあくまで想像です。与太話と思って下さい。

1.まず、いずもで海兵隊機を運用し、やっぱ、最初からそれように作っていないと無理があるよねと示す。
2.離島奪回のためには揚陸艦は不足していて従来から噂のある強襲揚陸艦を整備。どうせ建造するのだから米海軍のと同様に最初からF-35Bの運用能力を持たせる(整備、補給など含めて)。
3.強襲揚陸艦+F-35Bを「空母」として運用(揚陸作戦は実際にはやらない)。

 名目は離島奪回の支援のためにF-35Bがいると称して、海自は念願の「空母」を強襲揚陸艦名目で手に入れる、という訳です。この強襲揚陸艦には当然、航空機運用能力の強化のためとかいって、ウェルドックは設けないでしょう。つまり、アメリカ級です。

 まあ、それはそれで悪くない話でしょう。揚陸にも使えますから(本末転倒な言い方だけど)。予算(人を含めて)があるのなら、それもまた良いとは思います。でも、おおすみ型後継だと3隻ですが、2隻が限度かなあ?それとおおすみ型と置き換えるのなら時期がかなり先になってしまいますから・・・・追加導入し、おおすみ型はまっとうなドック型揚陸艦で置き換え、が望ましいでしょうね。うーむ、空母型が6隻。素晴らしい「自衛力」だ。(^O^)
 輸出出来る(買い手がいる)なら、いっそ、中途半端ないせ型を売却して、強襲揚陸艦と置き換える方が良いかもしれませんね。買い手はいなさそうですが・・・。
 うーん、とはいえ、人と予算をどこからもってくればいいのだろう?そうなると陸自の大規模なリストラしかないでしょうね。当然、陸自は抵抗するでしょうが。

 現状で、本土進攻はほぼありえないので(出来るとしたら米軍位。ま、今から振り返れば冷戦時代もそうでしたが)
 自衛隊の任務を
・弾道弾防衛
・離島防衛
・国際協力
の三本柱として三自衛隊をそれに合わせて改変。ま、海空拡大、陸大幅縮小ということですが。

 陸自は
・弾道弾防衛=イージスアショア
・離島奪回用部隊=機動運用部隊
 水陸機動団、空挺団、空中機動旅団(戦闘ヘリ含む)、機械化部隊(第7師団といくつかの機械化師団または旅団)
・国際協力兼地域警備部隊
 軽装備の旅団を各方面に二、三個ずつ
に再編成。人員は多くても10万人程度まで削減、というところでしょうか。機動運用部隊が4万、地域警備部隊が5万、その他1万。
 マンパワーが減るので即応予備自衛官を拡大し、大規模災害派遣にはそれを動員して対応するほかないでしょう。
  防衛予算のうち半分近くを人件費が占めていますから大雑把に言えば、陸自を4万人減らせば、2000億円程度減らせます(平成30年度の陸自予算は約1兆8千億円、陸自の人件・糧食費の額は出ていませんが、全体で約44%なので、それを当てはめると7920億円。陸自の人数が約14万人なので、7920億*4万/14万=2263億)。空母運用には十分とは思えませんが、海空もそれぞれ再編成して、純増が2000億円ならなんとか?

 まあ、本気で空母が必要なら、いっそクイーンエリザベス級のような空母の方が効率は良いと思えますが。予算は更に必要ですけれど(苦笑)。さて、どうなることやら?

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いずもにF-35B搭載?

 ヨタ話としては色々な人が書いていましたし、私もちらっと書いたこともありますが、政府筋から話が流れてきたようで、昨日は共同通信が、更に今朝の読売の朝刊にも記事が出てきました。ただ、両者でニュアンスは異なっており

共同
日本語
https://this.kiji.is/317708664863835233
英語
https://www.japantimes.co.jp/news/2017/12/25/national/politics-diplomacy/japan-considering-buying-f-35b-fighters-can-operate-helicopter-carriers/#.WkAfIXnLiM-

 F-35Bの導入。いずも型を改装して搭載することを検討するが、離島での運用も行う。

読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20171225-OYT1T50161.html?from=y10 いずもを改装し、F-35Bの発着と補給を可能とする。当座は海兵隊機への補給を想定、将来的には日本もF-35Bの導入も検討

ということで、共同はF-35Bを日本が導入することが主であり、読売はいずもをF-35B運用可能にすることが主です。

 どうもリーク元が違うようですね。読売がJASSMなどの導入記事を書いた後に予算要求されたことを考えると読売の方が正確だと思われます(F-35Bの導入ではなく、いずも改装が先)。

 さて、意味はあるのでしょうか?もちろん、F-35Bの運用プラットフォームが増えることは良いことでしょう。もし、いずもにF-35Bを搭載するとしたら、それは海兵隊機であると私も思います。ただ、DDHは4隻しかありません。それを本当にそのような使い方をするためにしばらく戦列からはずしてよいのでしょうか?

 必要な改修を行えばF-35Bの運用は可能でしょう。飛行甲板の改修が必要とされていて逆に驚いたくらいです。記事では10機搭載可能としていますが、もう少し積めそうです船体規模から言えば、いずも型でなくてひゅうが型でもF-35Bの運用は可能でしょう。ひゅうが型は大きさだけで言えば、引退した英インヴィンシブル級に近いです。ただし、格納庫はそれよりも狭いようですが。インヴィンシブル級の長さ152mはリフト部分を含むと思われますが、リフトの幅が狭いのでその部分も相応に使えますが、ひゅうが型は無理ですから、半分程度でしょうか。インヴィンシブル級の搭載数は時期のより異なりますが、ハリヤーがもっとも多い組み合わせで16機と ヘリ6機の合計22機です。いずもはカヴールやファン・カルロス1世に近いです。格納庫は若干短め、エレベータ部分を除けばいずもと大差なさそうです。格納庫はAV-8Bをカヴールは8機、 ファン・カルロス1世は10機格納出来るようです。それらとF-35Bとハリヤー/AV-8Bの大きさの近いから類推するとひゅうが型で4機程度(整備区画も使えば+1機)、いずも型なら8から10機程度は格納出来そうです。勿論、それに加えて数機のヘリも。早期警戒機が欠如しますが、日本の場合、それは空自の陸上機が期待出来ます。必要ならMCH-101ベースで用意出来なくもありません(英国からシステムを買えばいい)。もう少し手間をかけるのならオスプレイという手もあるでしょう。それらも 含めて露天繋を併用すれば、ひゅうがで、F-35Bx6、ヘリx4(AEWとSH-60)、いずもなら、F-35Bx12、ヘリx6位の運用は余裕を思って行えるでしょう。戦時に短期間ならもっと搭載も出来るでしょう(特にいずもは飛行甲板が広いので)。ただ、それはあくまで、飛行甲板や船の大きさから言えば、です。リフトは適合しますが、F-35Bの運用に必要な装備はありませんから改装は必要です。いずもは余地はあると思いますが、ひゅうがだと厳しいかもしれません。それこそ給油程度になるかも?スキージャンプはあればいいねですね。。米揚陸艦は装備していませんが普通に運用しています。

 最大の問題は果たして、空自のF-35Bを海自の護衛艦で恒常的に運用する必要性があるのか?です。まさか搭載機も自前はありえないでしょうから、搭載機は空自所属になるはずです。当然ながらその予算をどこからもってくるかという話 もあります。F-15JのPreMSIP機の代替機として導入が可能性としてはもっとも高いと思いますが。先の仮定では4隻合計で36機搭載ですので、2個飛行隊は必要でしょう。4隻同時出撃はないにせよ、F-35Bも常時稼働率100%とは行きませんから。でも、だったら、F-35Aを同じ数だけ買って陸上から運用しても良いのでは?もちろん、母艦航空隊と陸上基地航空隊では前者が有利ですが、それは前者が攻撃側の場合です。防御側であれば抗堪性に勝る陸上基地でしょう。現状では敵は空母ではなく陸上から来ます。むろん、空母からもある程度はきますが数の上で主力とはなりえません。それは中国が空母4隻揃えたとしても同じです。

 海自のとって空母は創設以来の夢だというのは理解できますが、現状で、それは果たして優先度の高い事案でしょうか?まじめに離島防衛、奪回をするのなら、DDHはヘリコプター揚陸艦として使用すべきだと思いますし、火力支援用の武装ヘリ戦力を強化すべきでしょう。F-35Bを導入しなくても、陸上基地からF-35Aを運用すれば十分です。オスプレイの導入を中止して、空中給油機と武装ヘリを増やすべきでしょう。

 海自としては、難易度が高い奪回よりもそもそも上陸させないことが大事だと考えるかもしれませんし、それはそれで正しいでしょう。F-35Bを搭載したDDHが遊弋すれば抑止力にはなるでしょう。とはいえ、がんばってDDH4隻すべてにF-35Bを搭載しても36機程度です。現実にはいずも型2隻で24機程度かもしれません。その程度の数なら、相手の陸上機に数で押し切られる可能性が十分あると思います。

 奪回作戦を行う力を持つというのも抑止力にはなるはずです。大規模戦力を投入しないといけなくなりますから。お題目が奪われた国土奪還なら、憲法論議も避けやすくなります。

 奪回作戦は影の薄い陸自がうちも島嶼防衛に貢献できますといって推進している面があるとは思いますが、国としてどうするかの方針が決まっているのなら、海自だけがだだをこねず、それに従った戦力整備を行うべきでしょうね。DDHをヘリコプター揚陸艦として使われないようにするためにF-35B搭載しようとしていないよね?とも思えてしまいます。

 ところで、左方面から、最初から空母にするつもりで建造したうんぬんという批判も聞こえてきますが、これは当たらないでしょう。だったら、ひゅうが型は建造せず、最初からいずも型を建造したと思います。ひゅうが型は格納庫が小さ過ぎます。

 しかし、本当にいずもでちゃんとF-35Bを運用できるんでしょうか?発着艦と給油は出来るでしょうが、整備や武器弾薬の補給はどうでしょう?相応の武器弾薬を搭載できないと一撃したら終わりになってしまいますが・・・。あの整備区画で、例えば、F-35Bのエンジン交換など出来るようになるのか??弾薬庫もミサイルだなんだを必要な量貯蔵できるのでしょうか?本当に海兵隊機に給油できるだけなら、それこそ空中給油機で十分ですからね。そもそも何度も出撃させるのに必要な燃料を搭載出来るのでしょうか?ヘリよりもはるかに多くの燃料が必要ですが。

 せっかくE-2Dを買うのに(これも本当にE-2Dが良かったのか疑問ですが)、CECのアンテナが装備されないそうで、当然、NIFCーCAだにも対応していません。その一方で海自は独自の早期警戒機導入を計画したりしているし(構想レベルですが)、統合への道は遠いといわざるを得ません。

 まあ、一つは国の防衛方針がいまいち明確でない、というのもあるとは思いますが・・・・。

 なお、いずもにF-35Bを搭載したら憲法違反の空母、ヘリを搭載すればヘリコプター搭載護衛艦で合憲ということはないでしょう。現状、自衛隊が憲法解釈で合憲とされているのなら、違憲かどうかは装備ではなく、行動で判断されるべきでしょう。初期の自衛隊ですらやろうと思えば、他国を攻撃することは出来たのですから(成功するかどうかは別にして)。極論すれば核弾頭搭載ICBMですら、先制攻撃には決して使わず、抑止力として保有するのなら、合憲と言えるでしょう。現在の自衛隊が合憲であるのなら、です。もちろん、議論はあるでしょう。なので、9条の2項を改定し、違憲合憲の議論が起きないように明確かすべきだと思います。戦力不保持なんて曖昧な定義ではなく、明確な歯止めを明記して。

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デカいぞ!火星15号

 北朝鮮が火星15号の写真が映像を公開しましたが・・・・デカい!移動式発射台はなんと18輪。タイヤが多ければえらいとは限りませんが・・・・これもデカい!
http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2017-11-29-0003_photo
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171130/k10011241401000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_008
http://www.bbc.com/news/world-asia-42179221?ocid=socialflow_twitter

 このサイズなら、北朝鮮が開発中(完了しているかもしれないけれど)の核弾頭を搭載して北米大陸に到達できるかもしれません。他のICBMとの比較で言えば、普通に機能すれば可能でしょう。当初は火星14号の改良型程度だと思われていましたが、新型ですね。一段目のノズルは二つありますが、これがエンジンが二個あるのかノズルだけ二つなのかはわかりませんが。
 38 Northは最初は火星14号の改良型で今回は弾頭重量は150kgではとかいっていましたが、映像見て訂正。1t位いけるかもと。
http://www.38north.org/2017/11/melleman113017/
 まあ、不思議ないサイズですね。

 しかし、だったら、火星14号はなんだったのでしょう?こんな短期間で新型が登場するのなら最初からこれでも良さそうですが。もちろん、一歩一歩開発を進めることは大事ですが、ここまで期間が短いと資源の無駄遣いではないかと思えます。まあ、別に私が心配することではないのですけれど。うーん、時間が無いということかなあ?経済制裁の効果は出来ているはずです。いつかは破綻します。その前に、少なくとも米に届く核弾頭搭載弾道弾が完成したと思わせる必要がありますから、だから並行して開発したのでしょうか?しかし、凄いなあ。この進歩は。それだけ必死なのでしょうけれど。

 なお、先日、TVで神戸大学の木村教授が韓国は北朝鮮の核をネタに核武装を望んでいる(意訳)という発言をしていました。確かに先日も新聞などで報道されていましたし、以下の記事のように昔からその話はあります。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10629

 核武装を望むのは何故?ですが、それは必ずしも北に対抗するためではないかもしれません。そもそも北は核を韓国に対して使うことはないでしょう。その余力はありませんし、通常兵器で大打撃を与えられます。なら、北が核武装(完了)した後、仮に南北統一出来れば、北の核は自分の核、でしょう。
 ICBMの実用化が更に迫ってきたとなると怖いのはやはりアメリカ。トランプ大統領の暴走は北だけではなく、韓国、日本にとって最大の脅威です。いっそ、核弾頭搭載のICBMを3基まで保有を認めるから、他の弾道弾は全て廃棄せよ、という取引は出来ないかなあ?日本にとっては都合が良いのですけれど・・・。アメリカも3基なら迎撃出来るし、北も一応、抑止力を持てます。そういうの駄目かなあ?建前としてはもちろん駄目なんでしょうけど。

 

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弾道弾防衛

 生きていますよ。色々と忙しくてまた書き込み出来ていないだけで(苦笑)。さて、なかなか火星14号の再試験が行われないなあと思ったら撃ちましたね。ただし、火星15号とのこと。またロフテット軌道で、北の発表で高度は4475キロに達し、53分にわたり950キロを飛行したとのこと。
http://m.yna.co.kr/kr/contents/?cid=AJP20171129002300882
 弾頭重量は不明ですが、もし、想定している核弾頭と同じだとすれば、北米大陸に余裕で到達出来ます。前回、火星12号が発射され、約3700km飛行。まあ、グアムへ到達することを示したということでしょう。その時も最高高度は約800kmなので、日本の上空を通過し、仮に日本に意思があって、も迎撃は不可能ですね(SM3ブロックIは約500km)。火星15号が通常起動で日本上空を通過しても迎撃はブロックIIAでも難しいかもしれません(弾道次第)。もちろん、前回の火星12号はブロックIIAなら技術的には迎撃可能でしょうが、迎撃出来るという法的根拠はありません。
 日本はイージスアショアの導入を決めた(厳密には確定じゃないけど)訳ですが、THAAD派もいますね。弾道弾防御という観点から言えば、両方導入するのがもちろん一番良いでしょうし、GBIもあった方がいいでしょう。が、お金がかかりすぎます。防衛費の1/3を弾道弾防衛につぎ込むとかいうのならそれでも良いでしょうが、現実にはやらないといけないことはたくさんあります。
 考えるべきは想定される脅威は何か?です。今は北朝鮮ということになっていますが、北朝鮮のICBMやIRBMが日本に撃ち込まれる可能性は極めて低いと考えます。それらは対米抑止力であり、万一、米が軍事力を行使した際に米に向けて使われるはずです。わざわざ貴重な長射程弾道弾をロフテット軌道で日本へ撃ち込むことはないでしょう。
 北朝鮮が日本へ弾道弾攻撃するとしたら何らかの理由(北朝鮮側が先制攻撃した場合も含めて)で対米戦が惹起した時だけでしょう。その場合、主力はMRBM以下になるはずで、主目標はまずは在日米軍基地でしょう。日本に協力させないために都市や原発を攻撃することもあるかもしれませんが、それにしても使われるのはスカッッドERやノドン(火星7号)の類いでしょう。これらは火星12/14号ほどの高度では飛来しませんが、数は多いはずです。少数では迎撃されてしまいますから。
 そうなると相手が北朝鮮だとして想定すべきは比較的短射程の弾道弾により飽和攻撃のはずです。これらに対しては1発1発でみれば、SM3やPAC3も有効でしょうが、問題は数です。数が比較的多いのはPAC3ですが、射程が短いのでそこへ撃ってくれないと迎撃出来ません。それに相対的に迎撃高度が低いですから、命中しても破壊された弾道弾の一部やらが落下してくることがあり得ます。どちらかと言えば、前段階で撃ち漏らしたものを迎撃するものでしょう。
 SM3は数はそう多くありません。米海軍を除くとBMD能力を持つのは4隻に過ぎず、各艦にどれだけSM3が搭載されているかは、1隻当たり9発購入し、1発ずつ試験で発射しているので、残り8発ずつと言われています。4隻稼働は無理ですが、整備中の艦から降ろして稼働中の艦へ移設したとしても、最大36発にすぎません。50発の飽和攻撃をしかけられたらそれが同時でなくても迎撃は無理でしょう。撃ち漏らした弾道弾がちょうどPAC3が配備されているところに撃ち込まれればなんとか迎撃出来るかもしれませんが、そうとも限りません。ま、やばそうな時にはPAC3は目標にされると思われるところ(ほとんど在日米軍基地でしょう)へ展開するのでしょうが。もちろん、追加購入はされるようですが、こんごう級で運用出来るブロックIAは既に生産されておらず、IBはまだ生産されるそうですが改装が必要。なのですぎには増やせません。
 イージスアショアは日本が導入するのは何発のSM3を装備するのかはまだ不明ですが、ルーマニアのは24発だそうです。仮に同じだとすると二カ所合計で48発。個人的にはちと少ない気がします。まあ、増設は可能でしょう(同時発射出来る数は別にして)。ただ、ブロックIで1発十数億、ブロックIIだとその倍近くするそうなので、むやみやたらに増やせませんが。

 以下のリンクの信頼性はなんとも言えませんが、とりあえずこれを信じましょう。
http://breakingdefense.com/2013/10/why-russia-keeps-moving-the-football-on-european-missile-defense-politics/
ノドンで最高高度200kmですので、ブロックIだと迎撃可能な距離は最大700-800kmでしょうか。これがブロックIIAなら一気に伸びて2200-2300km位でしょう。

 イージス艦が日本海に位置していれば日本に撃ち込まれるノドンはその上でミッドフェイスに入りますから、乱暴に言えば上に打ち上げれば迎撃出来ます。イージスアショアだとノドンの射程が1300kmとして、ざくっと600-700km先で迎撃することになるでしょうから、ブロックIだと守備範囲は意外と狭く、二ヶ所に配備しても重複するエリアは余り広くありません。もちろん、ブロックIIAなら問題ありません。
 動けないイージスアショアの問題の一つはこれでしょう。射程800kmだとして、単純に半径800kmを守れるという訳ではありません。イージス艦ならブロックIで十分ですが、位置が日本領土内=目標に位置するイージスアショアではブロックIでは余裕がないと思うのです。また、遠くで迎撃しないといけないので、時間的余裕も減るでしょう。日本海のイージス艦よりも早くSM3を発射する必要があります。
 無論、ターミナルフェイズで迎撃すれば話は違いますが、それはSM3の本来の使い方ではありませんし、うまくいくかわかりません(出来るらしいとは聞きますが、本当かは不明)。なので、THAADの方が良いという意見が出てくるのでしょう。THAADなら射程が短いもののどれかの方に向かって弾道弾は飛んできますから。
 もう一つの問題は移動出来ないことですね。弾道弾の攻撃を受けることもありますし、巡航ミサイルなどで攻撃されることもあります。弾道弾はまあ自分で迎撃するとして、巡航ミサイルはどうでしょう?別途、それこそパトリオットか何か装備するか、SM2か6も装備してそれで迎撃する必要があります。更にコマンドによる攻撃もありえます。持ち込めれば迫撃砲でも攻撃出来ますし、みんなの大好きなドローンという手もあるでしょう。THAADなら移動も出来ますし、イージス艦なら更に防御力は高まります。

 じゃあ、おまえはTHAADが良いということか?となるとこれがちょっと違って、イージスアショアで良いと考えいます、現状では。北朝鮮の態度や手法は攻撃的ですが、戦略的には守勢です。先制攻撃は考え難いです。対中戦争を真面目に考えれば話は違いますが、弾道弾防衛は、安全のためというよりも安心のためでしょう。迎撃出来ます、あなたの街を守る手段はあります、と示すことが最大の目的だと考えます。であれば、安い方が良いです。イージス艦だけでも良いのですが、姿が見えません。なら、陸上にイージスアショアを二カ所に配備する方が良いでしょう。これで日本全域カバー出来ます、と言えますから。最近の報道によるとSM3ブロックIIAとSM6の組み合わせになるようです。費用はかさみますが、まあ、イージスアショアならそれが妥当なのでしょうね。

 私が考える弾道弾攻撃があり得るシナリオは可能性が高い順に述べると以下の通りです。

1.米が北朝鮮を攻撃、在日米軍基地の破壊や日本に米を支援させないために攻撃
2.第二次朝鮮戦争が勃発、在日米軍基地の破壊や日本に米を支援させないために攻撃
3.現体制が崩壊(自壊)し、混乱の中、日本へ向けて発射される

 少なくとも日米安保が存在する間は北朝鮮が日本だけを狙って攻撃してくる可能性はほぼ無いと思っています。3.は何が起こるかわからないので入れましたが、体制崩壊=日本への攻撃ではありません。2.は南北どちらがしかけるかという話はありますが、いずれにしてもその後は基本的には同じでしょう。一番可能性が高いのは1だと思います。少なくともトランプ大統領の間はリスクはそれまでよりも高いと思います。とはいえ、これも絶対的には確率は低いでしょう。

 その他日本へ弾道弾攻撃を行い得る(能力がある)のは、米中露の三カ国でしょう。日米安保体制下では米はあり得ないので除外するとし、露も対立はあっても戦争状態に陥る可能性は日本から攻撃しない限り極めて低いでしょう。核を除けば現状露の軍事力は大幅に低下しています(以前よりは回復傾向にありますが)。残るには中国ですが、これも可能性が高いとは思いません。しかし、仮に日中だけが戦争状態になったとすると日米安保は何等かの理由により機能していません。核はともかく通常弾頭の弾道弾攻撃は当然あり得るでしょう。もちろん、米中戦争が勃発した場合にも巻き込まれると思います。
 北朝鮮と中国、どちらが可能性が高いか?さあ、素人にはわかりません。どちらもかなり低いとは思いますが。ただ、自衛隊は島嶼防衛の名のもの対中戦備を整えているのですから、弾道弾防衛も当然、北朝鮮だけではなく対中を考慮すべきでしょう。もしかすると名目上は北朝鮮の脅威と言いつつ、自衛隊そのものは中国の弾道弾へ備えたいのかもしれません。

 いずれにしても可能性が高いとは思えませんので、万一に備える、または、安心のための弾道弾防衛です。そうであれば、見かけ上、カバー範囲が広く、相対的に安いイージスアショアをおします。それでいいのか?いやあ、私はやっぱ本命はレーザーですね。レーザー実用化しましょうよ!レーザー砲装備の空中戦艦!(実態はP-1改造かな?)。レールガンなら地上や艦上から迎撃出来て良いのですけど、夢のレーザー砲を是非。(^^)うーん、やっぱりレールガンが現実的かなあ??でも、これ、日本は研究を始めたばかりなんですよね。また戦車砲と大差無い初速しか出ていないし。まあ、レーザーも精々近接防御程度ですが・・・・。夢は夢かなあ(苦笑)。

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水爆?

 昨日の核実験は水爆だと大本営発表がありました。威力からするとブースト型原爆か威力の弱い水爆の境目くらいのようですが、いずれにしても従来よりも威力が増しているのは確かですし、仮に今回違っても、次回は水爆でしょう。デモしていた水爆は実物ではないにせよ、これを今開発中だということでしょう。モックアップを作ってそれから実物を作るというのは製品開発でも普通のことです。どれだけ時間がかかるかは素人にはわかりませんが、このままだとそう遠くない将来にICBM搭載可能核弾頭(水爆)は開発されるでしょう。水爆よりも再突入体の開発の方が時間がかかるかもしれませんが。
 これに対して避難しない人は少ないですが、圧力かけるべき、対話すべきと色々な意見がありますが、北は対米抑止力として核弾頭搭載のICBMが欲しいのですから、圧力だろうと対話だろうと目的を達成するまでやめるとは思いにくいです。それなのに未だにメディアでは交渉に応じさせるためにやっているという意見を述べる人が少なくありません。そういう意見を言う人は自分が北の親分であったとしてもそう考えるのでしょうか?
 解決策はあるか?素人の私には、無い、としか思えません。考えつきません。核以外で体制の安全が保証されれば、核放棄もありえるかもしれませんが、北が安心出来る方法は何かあるでしょうか?在韓米軍が撤退し、米韓が同盟関係を解消すれば相応に安心出来るかもしれませんが、それでもまた米はやろうと思えば北をつぶせます。いや、米韓の同盟関係が無くなった方が韓国という米の軍事力行使への歯止めが無くなる分、やりやすくなるかもしれません。無論、普通の大統領ならやらないでしょうが、トランプ大統領の間だけはわかりません。北よりも行動は読みにくいです。

 結局、現状維持、ではないでしょうか?米本土(ワシントンやニューヨーク)を攻撃出来るICBMを保有したら北は、それ以上の戦力強化に関しては交渉に応じるかもしれません。米が北の核とICBMの保有を先制攻撃には使わない、あくまで報復(抑止)力としてなら認めるとし、国際的な場で北の体制を軍事力で変更しようとはしないと宣言すれば、とまるかもしれません。が、これはNPT体制の崩壊を意味しますから、認められないでしょう。北が認められれば、他に同様に保有を試みる国が出ます。
 軍事力による排除?第二次朝鮮戦争の勃発を覚悟する必要がありますね。戦争には勝てるでしょうが、ソウルはどうなるか?韓国は認められないでしょう。また、北が戦争で敗北し、韓国が朝鮮半島を統一することを中国は認められるでしょうか?今更軍事介入はないかもしれませんが、間接的な支援はあるかもしれません。
 軍事力行使は日本にとっても最悪の選択です。仮に北が核弾頭搭載ICBMを保有してもそれは日本には撃ち込まれません(そんなもったいないことしうない)、IRBM/MRBMまで核弾頭搭載になれば脅威ですが、既に既存の弾道弾だけでも日本へ飽和攻撃をしかけられますし、防ぎきれません。ある意味、対日攻撃力は既に十分です。米が攻撃すれば在日米軍基地への弾道弾攻撃は平気で行うでしょうし、コマンドによる攻撃もあるかもしれません。それこそ、原発を占領したり。外科手術のように北の核や弾道弾だけを破壊出来れば良いでしょうが、現実にはそんなことはありえないでしょう。

 となると結果的に現状維持、認めないが黙認の核付き、が現実的な妥協案かもしれません。後は北の自壊を待つほかないのでは?日本にとってみれば、米が軍事力行使しない限り、現状と大差ないですから。

 ところで、弾道弾防衛ですが、イージスアショアでほぼ決まったようですね。まあ、安心を買うには妥当でしょう。二つあれば日本全土をカバー出来ます。別にSM3ブロックIIも要らないでしょう。日本向けならブロックIで十分でしょう。本気で飽和攻撃に対応するのならばかすか増設しないと駄目ですが。PAC3よりはずっとましでしょう。PAC3は射程短すぎますので、数が多すぎます。THHAD?それもあればいいねえ。お金があれば(苦笑)。ならGBIも買う?まあ、それよりも真面目にレーザー開発した方がいいかも?やっていますが、実用化はまだ先でしょうね。

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空襲警報発令

 朝、相方を車で送って行った帰りにラジオから北朝鮮が弾道弾を発射したと放送が。空中警報だ!Jアラートは今までも作動したことはあるものの、ラジオで聞いたのは初めてです。人生初空襲警報。(^O^)喜んじゃいけないですね。(^^;まあそれに、エリア対象外だったので携帯に通報はありませんでした。その観点からすると他地域に出された空襲警報を聞いた、が正しいかな??家に持ってTVをつけたらずっとそれ。既に通過したと。なら、空襲警報解除しようよ。Jアラートそのものは必要でしょう。まだ不完全な部分もあります。が、ともかく日本上空を弾道弾が通過するなら警報出すのは良いでしょう。日本が目標にされない限り、まず被害は出ませんが。
 問題はその後。通過したらもう被害は出ないし、破片が落ちてくるような状況かどうかもわかりますから、地震の後、つなみの危険はありませんというのと同じで、もう危険はありませんと解除を通知しましょうよ。ただ通過しただけで安全点検で列車をとめるのもやめましょうよ。
 なんというか、何かあった時に避難されるのが嫌だからやっているという感じがしてなりません。もっと効率的にやるべきでしょう。
 なお、今回、5:58に発射され、最初のJアラートは6:02だったそうですね。ラジオで聞いたのは6:07位でしたが。通過は6:07かな?速度やら違うので一概には言えませんが、仮に日本へ撃ちこまれたとして、Jアラートから着弾まで数分でしょう。その間に何が出来るか?確かに大したことは出来ません。が、緊急地震速報の方が時間的余裕はありません。くるとわかっているのといきなりくるのではかなり違うと思います。立っているだけよりもその場で伏せる、丸くなる方が被害は少ないでしょう。屋外にいるよるはまだ屋内の方がましでしょう。地下鉄の駅へかけこめれば、だいぶ違うでしょう。窓から離れるまたは壁際に移動する。机の下にもぐっても椅子に座っているよりはましでしょう。直撃すれば無駄?そうですね。でも、全員が直撃受ける訳ではありありませんからね。それは地震でも同じでしょう。そして仮に、核弾頭だったとしても、もろに爆風放射線を浴びるのと何かしらの遮蔽物の横にいるのとでは生存確率はかなり違うでしょうね。勿論、自分から見てどちらの方向に落ちるかはわからないでしょうから、そこは運不運でその後の運命は分かれるでしょうが。でも、ぼやっとつったていたら確率は下がるのは明らかです。
 ま、実際にそういう行動をとらないといけない可能性は現状では極めて低く、特に訓練や周知徹底も不要かもしれませんが、でも、知識として覚えてく方が良いのではないでしょうか?

 今回のような通過するだけで避難すべきかというと・・・ねえ。Jアラートの仕組みでは、発射されると1.発射と避難の呼びかけ、着弾する可能性がある場合には2.ただちに避難するように指示、な訳ですが、1.で避難するのは余りに無駄が多いのですよね。とはいえ、仮に着弾するとしても1.の段階で対応しないと2.ではもう間に合いません。2.をなるべく早く出せるように工夫はするとしても。やはり国としては出すしかないのでしょう。

 では、どうすればいいか?国へ求めるのは前述の通り、実害無い時は速やかに解除して無駄な安全点検などをせず、影響を最小限度にすることです。個人では?状況から本当に着弾する可能性があるのかどうかを判断するしかないでしょう。無理?まあ、正確には。とはいえ、いきなり北朝鮮はミサイルを打ち込んでくる可能性はほぼないでしょう。なので、ある程度は事前にわかるはずです。半島有事が起きそうな状況、または既に起きている時にJアラートが通知されれば、それは「本番」である可能性があるので対応すべきでしょうね。そうでない時は、それは個人の責任で。私は逃げませんけれど。

 政府発表を信じるなら途中で三つに分離して着水したそうなので、これは「失敗」でしょうね。北の大本営発表がないのはやはり失敗ということでしょうし(明日あるか?)。ハワイ方向へ撃ったことにはなりますが、ハワイ近隣へ撃ちこめばえらいことになるので、その手前が目標地点だったのかと思いますが、いつもロフテッド軌道でテストしている訳にはいきませんから、仮にICBMだったらハワイを超えて、アメリカ西海岸の沖合が目標地点だったかも?ただ、最近の流れからするとグアムに撃ちこむとかいっていたやつでしょうからそれはないでしょうね・・・あれ?三つ?まさか、三発ほぼ収束させて撃ちこんだということはないよね?まさかね・・・。それなら最初から三発だとわかるだろうし。

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関ヶ原の通説ずたずた

 青雲社 高橋陽介著、「一次史料にみる関ヶ原の戦い(改訂版)」の感想です。元々私家版だったものを批判も踏まえて改訂したものです。大変興味深く、面白く、そして恐ろしい本です。もし、一般的な戦国時代について書かれた本(研究書ではないもの)を読んで楽しむのが好きな方は読まない方が良いと思います。それから石田三成ファンも読まない方が良いと思います。イメージ、確実に変わります。ある意味では良い方向に、ある意味では悪い方向に。

 内容はまず一次史料(主に書状、一部当時の人が書いた日記や物語など)を示し、その解釈を列挙しているだけです。「関ヶ原の戦いの真実」とかのようにそれらを全体の流れを記述して、関ヶ原の戦いはこういうものだった、という記述はしていません。ひたすら、当時の資料にはこう書かれている、というのを列挙しているだけです。言い換えると「関ヶ原の戦い」について何も知らないが、当時の文章が読める人が一次史料を読んだら、こうなる、ということを述べている本です。
 当然ながら、一次史料=正しいとは限らないということも述べられています。誤りもありますし、嘘もあります。ですので、一つの史料だけではなく、複数の史料に書かれていて、ようやく確かだろうと考えています。ただし、私には当時の文章はほとんど理解出来ませんので、著者の解釈が正しいかどうかはわかりません。意訳の文章で違和感を覚える部分がなくもありません(全体としての意味に影響はないのですが)。でも、ここでは、正しいと信じる、としておきます。解釈の誤りが今後指摘される可能性もあるとは思います。史学はそういうものですから。

 大きな流れで言えば、以前感想を述べた近代文芸社、白峰旬著「関ヶ原合戦の真実ー脚色された天下分け目の戦いー」(以降、資料1と呼びます)と同じですが、著者の書き方は、方向性はかなり違います。

 さて、その内容は、通説をほぼ全て否定するものです(笑)。一般的に知られている「関ヶ原の戦い」は過半が誤りというか、一次史料では確認できないものだらけです。資料1でなど、これまで既に指摘されている内容も含まれています。一次史料に記述が無いことについては触れていませんので不親切と言えば不親切ですが、これは読者が自分でまとめれば良いのではないでしょうか。このわかることだけ記述するというのは私は好ましいと思います。せっかく良い発見、問題提起をしていても、その上に著者の考え、悪く言えば思い込みで、こうだったに違いない!と書き連ねる本よりははるかに良いです。まあ、ある程度歴史に興味がある人向けで、一般向けの本ではありませんが。資料1には残念ながらそういう部分もありました。

 既に通説が間違っているということが広まっているものもあります。例えば、秀忠軍による上田攻め。これは当初から予定されていたものであり、大きな戦闘が始まる前に家康からの指示で攻略を中止し、家康と合流すべく移動した、というのは、概ね定説になりつつあると思います(私の知る限りでは)。
 また、資料1で提起された小早川秀秋は合戦開始後に裏切ったのではなく、その前から東軍に通じており、関ヶ原の合戦開始後短時間で西軍が崩壊したという話もそれなりに広まりつつあると思いますし、そう遠くない将来に定説になるでしょう。ただし、そのタイミングは本書と資料1では異なりますので、どちらが定説になるかはまだわかりませんが。

 それ以外にも通説は誤りだらかです。ああ、「通説」と「定説」を分けて使っていますが、これは私がこの文章内で意図的にそうしています。「通説」は一般的に流布されている説、「定説」は学術研究上で広く支持されている説という意味で使い分けています。

 石田三成が首謀者である証拠はどこにもないとしています。当時の京の人間が書いたものには三成の名前は処刑された時しか出てきていないそうです。むしろ、大谷吉継が首謀者と見なされていたとしています。石田三成は、精々美濃方面軍指揮官ですが、長束正家の方が格が上で作戦の決定権は三成はもっていなかったとしています。むろん、真田や上杉と連絡をとってはいますが、それも取次に過ぎないのでしょう。書状の中で東軍は統制が取れていないが西軍はもっとひどいと冗談めかして書いていたりして、それは三成の書状で良く見られ、著者は一般的なイメージと異なり、明るく人に好かれるタイプではないかとしています。ああ、ここは珍しく著者の意見が強く出ています。意見が出ているのは、もう一つ、村越直吉は有能な連絡将校だと書いている部分だけです。また、戦術判断は的確でかなり悲観的にみていたとしています。通説では、戦下手とされ、自信家で、楽観的に、勝てるつもりでいた、というイメージですが、書状を見る限り、「西軍劣勢、勝てそうにない」と思っていたと思われます。
 また、当然ながら三成は上杉景勝(直江兼続)と申し合わせて、上杉が挙兵して家康を釣り出し、挙兵した訳でもありません。上杉が挙兵を知っていたと言える史料はないとしています。
 三成は直前まで家康は江戸から動いていないと思っていたようです。当時の三成は結果を知らないと繰り返し述べています。これは歴史を考える時に我々が頭にいれておかないといけないことです。我々は歴史を知っています(ただし、その歴史が本当かどうかはまた別の話ですが)。ですが、当時の人からするとそれは未来の話で知りようがありません。史料を読む際にはその点を忘れてはならないでしょう。
 三成は既に家康本隊が側まできていて、西軍の現状も踏まえて敗色濃厚と考えたのでしょう。毛利が既に東軍と通じている噂もあったかもしれません(少なくとも動きが悪いのは見えていたはずです)。自信満々で決戦の臨んだとは言えません。

 大谷吉継は元々家康に近かったものの宇喜多家での騒動での後始末で家康と対立したとしています。通説では三成の無謀な企てをとめようとしたとされていますが、どちらかと言えば逆で、三成を巻き込んだが吉継かもしれません。また、彼に関するエピソードもほとんど後世の創作だとしています(これは既に定説になりつある)。また、北国口に行ったことを示すものはないとしており、伊勢から大柿に入ったとしています。

 東軍は福島正則率いる福島組(加藤、黒田など西国大名中心)と池田輝政(この本では著者は「照政」と書いていますが、今回は一般的な「輝政}で通します)率いる池田組(東国大名中心)に分かれていたとしており、岐阜城攻は池田組担当で、福島組は岐阜の町を焼き払った後に移動したとしています。一番乗り争いをした形跡はありません。うまく協力してやっている印象です。この二組に分けられたという話は資料1の方が詳しいです。

 小早川秀秋は、松尾山にいた伊藤盛正を追い出して占拠し、この段階で西軍は東軍についたと見なして、大柿城(当時は大垣ではなく、大柿だったそうです)から宇喜多、小西、石田、島津らがこれを討つために移動したとしています。こも通説と異なっています。
 そして東軍の福島組は、小早川の後巻=後詰のために移動し、西軍と戦闘を行ったとしています。この時の西軍の陣地や配置も通説は誤りとしています。証言者により異なっていて矛盾しているのですが、それはどこから見たかの違いによる、相対的なものとしています。
 証言により、配置が様々なのですが、石田がいたりしますが、以下のように解釈すれば矛盾はないとしておます。

 島津  石田  福島組
 宇喜多 小西

  小早川

 つまり、どれを敵、どちらを前線と見なすかで相対的な配置がかわります。遺構とも一致します。当然ながら、鶴翼の陣などではありません。家康含めて東軍は一見、包囲され危機に陥ったりもしていません。これはすっきりしていて納得出来ます。小早川を攻めていたところに横から福島組が殴りかかったのですから、西軍が短時間で敗走しても不思議ありません。

 ここは資料1と微妙に異なります。資料1では先に大谷吉継がいて、大谷吉継救援に西軍主力が動いたとしています。そして、開戦と同時に小早川らが裏切って西軍が混乱して敗走したとしています。それに対して、本書では西軍主力が動いた段階では大谷は大柿にいたとしています。その根拠は池田輝政の書状なのですが、大谷吉継本人がいた証拠とは必ずしも言えないでしょう。大谷勢は大柿にとどまっていたとは言えると思いますが、大谷吉継は一部を率いて関ケ原(ああ、本書では山中というのが正しいとしていますが、面倒なので、合戦場は、関ヶ原のまま通します)に先に移動していたかもしれません。
  さて、どちらが正しいかなのですが、資料1は開戦と同時に小早川秀秋らが裏切り、西軍が混乱状態に陥り敗北したとしていますがこれでは辻褄はありません。大谷吉継救援に西軍主力が動いたということは、大谷吉継は、西軍主力が到着する前に敵と戦闘または対峙していたはずです。そうでなければ、「救援」する必要はありません。大谷吉継と小早川秀秋らが布陣していたところへ、福島組がやってきて、それを西軍主力が救援に行った、というなら理解出来ますが、福島組がやってきたのは西軍主力が山中へ移動した後です。では、大谷吉継は誰と戦っていたのでしょう?それは小早川秀秋としか考えられません。資料1が言うように 大谷吉継が先に山中にいたとしても、その段階で小早川秀秋らは敵でなければおかしいでしょう。ですから、開戦と同時に裏切ったのではありません。大谷吉継がいつ移動してきたかは別にしても、小早川秀秋を攻撃しようとしていた西軍力の横から福島組が殴りかかったので、西軍主力は持ちこらえられず、短時間で敗走したと解釈するのが自然だと思います。
 本書では、大谷吉継がいつ山中へ移動したのか?福島組との戦いで戦死(自刃)したのか?それは触れられていません。ここは難点の一つでしょう。が、わかることだけ述べるというスタンスの本ですから仕方ないですし、それはそれで正しいと思うます。普通なら、資料はないが、こうだったんだろう、状況からこうだと考えられると、と既述されるところですが、そういうことはしていません。

 当然ながら脇坂らの開戦後の連動寝返りもありえませんん。本書ではそもそも脇坂安治は関ヶ原におらず、大津城に籠城してと思われるとしています。そうであれば、一緒に寝返ったとされる朽木、小川、赤座が処分されたのに脇坂だけ当初から通じていたとして処分されなかった、というよりも説得力あります。最初から東軍だったのですから。じゃあ、朽木、小川、赤座はいったいどこでなにしていたの?というのは、触れられていません。資料1でも、朽木元綱、赤座直保は参戦していないのでは?と書かれています。ただし、脇坂安治、小川祐忠、祐滋は、小早川秀秋と共に開戦時に裏切ったとしています。ただし、根拠は近くとはいえ、現場にいなかった人物の書状によるものですので、名前が間違っている可能性もあると思います。脇坂安治の大津城籠城は信じられそうです。その他の人物は?新たなる資料の発掘を待つほかないでしょうね。

 井伊の抜け駆けなんてものも存在していません。そもそもああいう風に対峙して戦闘開始した訳ではありませんから。完全創作だとしています。

 毛利は所謂、関ヶ原の戦い前に徳川と和議を結んだとしています。吉川広家だけではなく、毛利秀元も同意の上ですし、大阪の輝元も同意しています。それなら輝元が大阪城に籠城して徹底抗戦しなかったことがすんなり理解出来ます。それでも領地を減らされたのは輝元が名実ともに西軍の総大将だったからでしょう。

 島津は三成などが西軍首脳と意見対立があり、関ヶ原の合戦開始後、戦闘に参加せず、西軍の敗北がほぼ決まってから前へ中央突破して退却したとされていますが、これも明確に否定しています。当初から戦闘に参加しており、その退却も予定のルートであり、中央突破どころではなく(それが出来るならそもそも最初からそうしている)、精々敵中突破程度。また、島津は伏見城籠城を断られてしぶしぶ西軍についたのではなく、最初から西軍として行動しているとしています。

 北の政所は家康よりだったという通説がありますが、ここではむしろ西軍よりだったとしています。逆に言えば、淀殿側は西軍とある程度距離をおいていたのかもしれませんね。

 実に興味深く、私は知らなかった話は、秀吉の死後、淀殿を家康の正室にするという話があったということです。この話は大野治長と通じて妊娠したのでつぶれたという噂が当時流れたとしています。事実ははっきりしませんが、淀殿を家康の正室にして秀頼の後見とし、秀頼の成長後、豊臣政権を返す、というスキームを秀吉が考えてもおかしくはありません。我々はその後歴史がどうなったかを知っていますが(が、この本を読むと我々が知っている歴史も細部はかなり怪しいとわかりますが)秀吉は知りません。

 他にも盛りだくさんですが、それは是非、この本を読んで下さい。

 家康が勝つべくして勝ったように思えるのは江戸時代に神格化されたためで、負けてもおかしくなった、みたいな主張も見かけますが、本書に示された当時の一次史料からは、勝つべくして勝ったとしか思えません。資料1からは著者は反家康のようにうかがえますが、本書からはそういうバイアスは感じられません。ただ、こう書いてある、と述べているだけです。

 しかし、資料1読んだ時にも有名なエピソードのほとんどは後世(主に江戸時代)の創作だというのは頭ではわかっていても、えー、これもそうなの!?というの連続で、もう怖くなりました(苦笑)。今までどれだけ誤った情報を元に色々言ったり書いたりしたことか(苦笑)。歴史は怖いです。歴史そのものは不変ですが、「歴史」だと認識しているものは常に変わり得ます。しかし、今回はその度合が桁違いで(苦笑)。

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高射砲?

 今日も高速の渋滞は酷かったですね。まあ、午後の上りはGWというよりも普通の週末程度のようですが。という訳では今日は電車で出かけて車には珍しく乗りませんでした。まったく車に乗らない日というのは珍しです。
 夕方、TVを見ていたら、2010年に韓国・延坪島(ヨンピョントウ)を砲撃した部隊を北の若旦那が視察したというニュースをやっていました。でも、映像に映っていたのはどうみても高射砲。見たのはNHKですが、
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170505-00000020-jnn-int
これと同じ映像でした。これって、懐かしのソ連製85mm高射砲では?(^^;まさか、現役高射砲じゃないよなあ。数撃ちゃ当たると言ってもさすがにねえ。高射砲としてはお役御免になったのを沿岸砲に転用したかな?小艦艇用にはこれでも有効でしょうし、もし上陸してきたらその迎撃にも使えるでしょうから。

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