戦史・軍事

オスプレイと米軍機事故

 オスプレイの事故原因は給油完了後、ホースから離脱した際に乱気流でプロペラブレードへ接触したためと発表されました。納得しない人も多いようですが、私には妥当な報告だと思います。残る問題はこれは1.頻度の低い外的な要因によるもの。2.操縦ミス、3.オスプレイだけに起きやすいなにか要因があるのか、のいずれであるかの特定です。恐らく、1.でしょうし、米軍も1だというでしょう。 3.を疑うとしたらまた空中給油中に同様の事故が発生してからになるでしょう。起きる前に対策を、と言われても、1回起きただけでは困難です。手順を変えて少しでも起こりにくいようにすることは出来ますが、急に横風を受けたりするとまた起きてしまうかもしれません。
 もうオスプレイはそれ位でいいでしょう(例の胴体着陸の調査結果は必要ですが)。それよりも問題は最近、在日米軍機の事故が多発していることです。AV-8Bが落ちて、F/A-18が落ちて、オスプレイが落ちて、胴体着陸して、そして今度はP-8が牽引車と接触して破損。さすがにちょっと多いでしょう。事故は連鎖するとは思いませんが、何か共通する問題があるのかもしれません。追及すべきはそこではないでしょうか?
 F/A-18は日本以外でも事故が続いています。また、海兵隊機の事故も他でも起きています(CH-53Eの衝突とか)。何か原因、少なくとも誘発する要因はないでしょうか?例えば、予算不足で整備に周期を長くとってしまっている、訓練時間が不足している、交換部品が不足し、通常なら交換するはずの部品を状態が良さそうだったらそのまま使っている、海兵隊(米軍)のやり方に何か問題があるなどなど。他にも素人に思いつかない要因があるかもしれません。
 オスプレイは危険だ、飛行再開反対、原因徹底究明と目の前の事故だけにとらわれていると本質を見失うのではないでしょうか?またどこかで事故が起きる恐れはあります。そして今度は大きな人的な被害が出るかもしれません。それを考えれば、オスプレイ危険、ではなく、最近事故多すぎ、なんかおかしい、対策しろ、であるべきです。

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広報の失敗

 オスプレイ祭り絶賛開催中ですね(苦笑)。何にしても負傷者2人で済んだのは幸いでした。おかげでオスプレイ祭りとか言っていられます。さて、結局、ホースが切れてローターに当たったことが原因なので、機体の問題や故障ではないのは明らかです。何故、ホースが切れたかの原因究明は当然必要ですが。極めて珍しい事故だとは思います。
 不時着ではない墜落だと言う声もありますが、不時着して大破だと何が問題なのかはよくわかりません。少なくとも意図して降りたのであれば墜落ではないでしょう。私はそこへ降りるという意思があったのならそれは墜落とは言わないでしょう。むろん、その過程で墜落することもあるでしょう。今回はキャビンは原型をとどめており、乗員5人中2人負傷で済んでいますから、不時着だと思います。ま、どっちでもいいと言えばいいんですけどね。

 さて、四軍調整官のニコルソン中将の会見が批判されていますが、以下で見ることが出来ます。
https://www.facebook.com/IIIMEF/videos/1912492912318019/

 傲慢とか言われていますが、見た限りは、普通、です。アメリカ人には良くいる人でしょう。仕事柄こういう人の話を聞く機会は良くあります。ただ、あの態度はこういう会見には相応しくないですね。腕を組んだり、机に手をついたり。アメリカ人には普通でしょうが日本人から見ると印象は良くありません。話している内容や質問への回答も概ね妥当だと思います。しつこく安全があと言われて切れずにちゃんと説明はしています。ただ、最後の事故には誤るが訓練していることなどは必要で謝らないというのは余計でしょう。
 ただ、通訳はかなり微妙。とはいえ難しいのは確かです。なんですが、意訳や省略が多すぎたように思います。私がわかる位ですからね・・・。警察や海保は調査に参加出来ないのかという質問に対して、出来ないと答えているのに、通訳はそこには答えず、言えるのは・・・とその後だけ訳していました。何故でしょう?記者も突っ込み入れないし・・・。

 会見も含んで今回の事件に対する米軍の広報は大失敗ですね。事故原因が切れたホースがブレードに当たって損傷したためというのは早い段階で把握していたはずなので、正式な記者会見は後にしても何かしらのプレスリリースを出せなかったのでしょうか?そうすればここまで大騒ぎにならなかったかもしれません(まあ、オスプレイだから無理かなあ)。記者会見ももう少し事前にレクチャーして日本向けこうした方がいいとか言えなかったんですかねえ。この辺、下手だよなあ。部下をかばいたくなるのはわかりますが、余り強調すると日本人には受けません。

 さて、それとは別に脚が出なくて胴体着陸も起きていますが、こっちは機体の問題なので原因究明が必要です。まあ、また起きても墜落するような事象ではありませんが。

 しかし、右も左もオスプレイのこととなると盛り上がりますねえ(笑)。何故、オスプレイはここまで人を引きつけるのでしょうね。

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Jー20公開

 珠海の国際航空宇宙ショーで公開されましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=ST9PLE7VQPg

 既に出回っていた写真で随分長い機体に見えましたが、やはり長いですね。そして、ステルスなのにカナードがやはりついています。ステルス性を考えればカナードは不利ですし、機動性追求にしても必ずしもカナードは必要ないはずです(あった方が良いでしょうが)。

 背面の写真を見ると空気取り入れ口の後方の半分をエンジンが占めているように見えます。エンジン本体だけではなく、空気の導入経路も含めて、ですが。こうなると十分な容積のウェポンベイを設けるとしたら胴体が長くならざるを得ません。F-22も空気取り入れ口から後方の半分をエンジンが占めているように見えます。単発のF-35はウェポンベイが左右に分かれていますが、これは全長が短いことも関係しているでしょう。
 ただし、エンジンそのものはF-22のF119と比べて極端に長いとは思えないので、空気導入経路の設計に起因している可能性もありそうです。
 ともかく、F-22よりも胴体は長くなっているように思えます。そうすると、機動性が低下するのでカナードで補ったのでしょうか?RCSは大きくなるでしょうが、言われている通りのステルスな狙いの機体なら、従来機よりは大幅に小さく出来ているでしょうから、例えば、F-22/F-35と戦うには不利でも、F-15/F-18となら有利に戦えるという判断かもしれません。F-22/F-35並みにステルスは次世代で実現と。開発に時間をかけるよりも実用化を急いだということかもしれません。
 一方で、個人的にはこれはまだ実用機の試作機ではなく、検証機、実証機ではないかと思えなくもありません。今使えるものを使って開発したのでああいいう風になったのであり、色々なテスト結果を踏まえて、本当の実用機が登場するのかも!?いや、もしかすると既にそれはそれで目途が立ったので、Jー20を公開した、ということがあるかもしれませんね。
 何にしても旧西側各国では新戦闘機がまったく登場しないのでつまらないです。ここは中国に期待したいです!

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宇佐海軍航空隊跡地

 前から行きたかったのですが、ようやく一部ですが行ってみることが出来ました。 城井1号掩体壕を見ました。
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駐車場やトイレなども整備されて史跡公園になっています。
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慰霊碑なども設置されています。
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特攻隊がここからも多数飛び立って帰ってきませんでした。
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 掩体壕の中には複列星形十四気筒エンジンがプロペラ付きで展示されていました。
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栄のようです(調べたら零戦のプロペラとエンジンでした)。航空機のシルエットも描かれていましたが、戦闘機に見えます(翼に20mmクラスの機銃らしい線がつきだしていたし)。
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ただ、ここは艦爆、艦攻の基地だったのですけれど・・・・わかりやすさ重視かな。暑かったのですが、掩体壕の中は涼しいです。そのせいか小さな茶色い蛙がたくさんいました。
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戦争中に突貫工事で作ったであろう掩体壕ですが、予想よりもずっとしっかりしていて70年以上経過していますが痛みは余りありません。部分的にはありますが。
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 掩体壕は周囲にまだたくさん残っていますが、それらは納屋として使われています。すぐそばにも農耕機具が収められた別の掩体壕がありました。
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 飛行場は田んぼや畑になっていて、滑走路の中心部?は道路になっています。
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その道路を走るとあちこちに掩体壕が見えます。近くの宇佐市平和資料館へ。
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近くといっても車で10分以上かかった(道路が混雑していたり、ナビの誘導がアホだったりしたせいもありますが)ので歩いて行くのは難しそうです。エアコンはついていますが、建物に断熱性が無いのでとても暑かったです。エアコンの吹き出し口の前は涼しいですが。
 中に入るとどんと零戦が!
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でも、これは映画(永遠の0)の撮影用に作られたものです。
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なかなか良く出来ています。でも、塗装の汚しはちょっと極端過ぎませんかね?
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なお、タイヤは疾風の実物を流用したものだとか。
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撮影用と思われるコクピットもあり中に座れます。
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私でも狭いですね。これに慣れたら幅の広い雷電だと広く感じるでしょうね。視界は良いですが、風防の枠が意外と気になります。
 桜花も実物大模型も展示されています。
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別府湾で引き上げられた97艦攻のプロペラ。
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無線機やら13mm機銃やら椅子やら。色々と展示されています。
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機銃弾が突き刺さったままの黒板も。
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ガンカメラの実物は珍しいと思います。
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それと城井1号掩体壕から出土した零戦用20mm機銃弾って、あれ?じゃあ、零戦も配備されていたの?

1608152520mm  空襲と桜花についての映像が流されています。句集はこのやられているのはダミーじゃないの?と思う位エプロンに並んだまま銃撃やロケット弾攻撃を受けています。いくら元々練習航空隊とはいえダミーでないとしたらちょっとひどすぎますね。昭和20年ですから!!

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 行ったのはちょうど8月15日だったため、子供連れの来館者は多かったです。まあ、平和うんたらというよりも、「飛行機だあ」というお子様がほとんどでしたが(苦笑)。
 パネル展示も多く、規模のわりには充実しています。

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無料ですし、宇佐市近辺にくることがあったら立ち寄られることをお勧めします。城井1号掩体壕もね。他にも遺跡はあるのですが、相方と一緒でかつ暑かったので断念しました。次回、また行ってみたいと思います。

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尖閣諸島状況

 先週後半から中国の漁船がたくさん出没している、公船(海警船)が多数が領海へ侵入と騒がしいですね。軍艦はともかく、公船が領海に入り、警察行動をとることは容認されませんので、断固抗議すべきです。通過するだけの軍艦とは意味が違いますから。その割に大使に電話で抗議程度。いつぞやは夜中に呼びつけたのに。なんかちぐはぐな印象を受けます。その後はさすがに呼びつけて待たせていましたが。
 さて、それはそれとしてふと疑問に思ったことがいくつかあります。

政府の発表は正しいのか?
 中国の漁船が多数出没しているということですが、これは異常なことなのか恒常的なことなのか、その点はっきりしません。報道からは従来いなかったものが突然大量に出没したという印象を受けますが、例年この時期、やってきて漁をしているということはないでしょうか? 時期的にはちょうど禁漁明けのようです。
 また、海警船に関しても政府発表以外にソースは中国側の発表しかありません。両者とも都合が良い様に報道していないでしょうか?
 被害者が匿名だと本当かわからない情報隠ぺい、統制される疑わいがあると騒いでいる報道機関の方々はこの尖閣諸島関連については同様の疑問を持たないのでしょうか?リスクはあるにはありますが、戦争している訳ではありません。船を出して現地から何故報道しようとしないのでしょう?事件、事故、災害が起きるとむやみにヘリを飛ばして映像を撮ろうとしますが、何故それをやろうとしないのでしょう?上陸しなくても周辺の公海からいくらでも絵は撮れるでしょう?何故しないのでしょうか?不思議です。犯罪者に殺害された犠牲者の個人情報よりもずっと重要な話だと思いますが・・・・。

安倍政権は対中融和派?
 稲田防衛相が極右だとか歴史修正主義者だとか言われていますが、そもそも安倍首相本人がそっちよりの人物なので閣僚にそのような人物を抜擢するのは当然でしょう。そうなれば中韓には従来(特に民主党政権時代)よりも強硬派であるはずなのですが、これまでの実際の政策を振り返って見ると必ずしもそうでもありません。従軍慰安婦問題は双方とも満足出来るものではないかもしれませんが、決着をしかけています。対中外交も強硬一本やりではありません。
 尖閣諸島に関しても海保の尖閣専従部隊増強は従来の方針そのままにすぎません。必要なら海上防衛行動を命じると言ってはいますが、実際にやった訳ではありません(まあそういう状況にまだなっていないですが)。海保に代わって海自を全面に押し出している訳でもありません。外交的抗議はレベルを上げたようですが、常識的な対応の範囲内でしょう。
 また、尖閣諸島は未だ無人のままです。もし、石原(元都知事)政権だったら、海保か警察が常設しているのではないでしょうか?意外と弱腰、とも言えます。

 私は別にもっと強硬に対応せよと言っている訳ではありません。現段階で対応は概ね正しいと思います。中国が間接的(まず「民間人」)または直接的(公的機関)に先に上陸されることを防ぐには日本が先に公的機関に所属する人間を常駐させるのがもっとも有効でしょう。これを日本がやれば中国は武力行使無しには上陸出来ませんし、日本は堂々と防衛出動出来ますし、直接か間接かは別にして米国の支援も得られます。
 しかし、それをやると第三国に日本が先にエスカレーションさせたと思われる可能性もありますし、中国を武力侵攻へ追いやる可能性もあります。中国政府はやりたくなくても突き上げられることもあります。なので、現段階ではまだやるべきではないと思います。

 ギリシャ船籍の貨物船と中国漁船の事故では海保が速やかな救助活動を行いました。事故は不幸な出来事ですが、こういう時にちゃんと対応出来る体制をとり続けることは大事だと思います。それは尖閣諸島が日本のものであることを示しますから。海保は大変だとは思いますが、そのために尖閣専従部隊です。

 安倍政権は左の人から右だ右だと批判されているしてはやっていることは対中強硬派ではないようにも思います。むしろ、対中融和派と右から批判されかねません。これはなかなか興味深いと思います。もしかすると安倍政権(というか安倍首相)が右なのは国内に関してだけなのかもしれません。靖国問題は彼の主観では内政問題であって外交問題ではないのでしょう。なら問題ないという訳ではありませんが。従軍慰安婦問題や歴史認識の問題も彼からすると半分は内政なのかもしれません。それらが絡まない外交問題については、左というのは不適切ですが、案外と穏健派に思えます。
 ああ、これ、褒めていますので、念のため。今のやり方は正しいと思います。

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日中空中戦!?

 元ネタは
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47196
 これです。
 スクランブルした空自機に攻撃動作をとって、防御機動で一度回避し、このままでは格闘戦に巻き込まれかねないとして、「自己防御装置」を仕様しながらミサイル攻撃を回避しつつ離脱したとしています。書いたのは元ファントムライダーの空将。
 昨夜からこの話題で賑わっていますが、官房副長官の会見で、「攻撃」は否定されました。少なくとも政府はこの件を問題として、中国に抗議したりすることはしないということです。

 会見は直接見ていませんが、テキストに起こしてくれた人がいます。
http://blogs.yahoo.co.jp/hitomarutk/36027453.html
・近距離のやりとりはあった
・ロックオンされたりはしていない
・攻撃態勢を取られたとは理解していない
ということのようです。

 以上の情報から考えると、チャフやフレアをまいて離脱したというようなことではなさそうです。ただし、中国軍機が空自機の後ろを取ろうとした行動はあったと思われます。そして「問題視」しないということを考えれば、空自機もやり返した可能性が高いように思います。何度か双方が後ろを取り合ったのではないでしょうか?もしかすると最後に中国軍機がロックオンしてきたのでECM効かせて離脱した、ということがあったのかもしれません。双方がやりあったら下手に抗議すると逆に抗議される可能性があります。

 それよりも問題は、OBに誰かがこの話をして、外に出してマスコミを動かそうとしたということです。防衛省、政府が抗議しないのでやった可能性が考えられますが、統制上好ましくありません。気持ちはわかりますが・・・。OBを巻き込んだというのもね。こういうのを認めているとそのうち暴走することが考えられますので、やるべきではないと考えます。

 

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またも失敗かと思ったら

 北朝鮮が、通称ムスダンと呼ばれている弾道弾と思われるものを二発発射。一発目は途中で爆発して失敗。二発目は400kmほど飛んだと聞いて、だいぶましになったけれど、やはり失敗・・・と思ったのですが、高度1000km以上まで上がって途中で爆発することなく、日本海に落ちたようです。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000301/20160622-OYT1T50060.html
 ロフテット打ちですね、意図したものなら。そうであれば、これは初めて成功したと言えそうです。もちろん、何らかのトラブルやミスで打ち上げ角度が大きくなって結果的にそうなったという可能性もゼロではないでしょうが。一発目の角度が気になりますね。
 日本に妨害されることを恐れて日本海に落としたのでないとすると、日本へ落とすことも出来るミサイルだとプレッシャーかけてきた可能性もなくはないでしょう。もっとも、あれだけ失敗続きでしたから、そんな余裕はないとは思います。

 弾道弾開発は許されるものではないですが、従事しているエンジニアには同情します。プレッシャーの中でちゃんと原因を調べて対策をとっていたのでしょうね。

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まだいるよ

 昨日、先日領海侵犯したドンディアオ級情報収集艦(855)が今度は北大東島の接続水域に入りました。
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/06/16c.html
 報告したのがひゅうがですから、引き続き演習を監視しているようです。接続水域を航行することそのものは違法ではありませんが、演習の監視を続けているということは、無害通航とは言いがたいですね。明らかに軍事活動ですから。もちろん、立場により異なり、中国側は無害通航だと言うでしょう。日本側からするとやめろよ、ですが。
 こうなると先日の領海侵犯も現場の暴走ではないのでしょうね。領海侵犯を指示していないにせよ、必要ならやって良いという許可を得ていると思われます。そうでなければ、呼び戻されるか、少なくとも接続水域に入らないようにするでしょうから。

 とはいえ、抗議する以上のことをする必要もないですし、すべきでもないでしょう。日本側からエスカレーションする必要はありませんし、すべきでもありません。引き続きこちらも監視し、進入しそうな艦には警告を与えるべきです。

 海自は大変ですが、空海から引き続き監視活動を行っていく他ありません。まあ、冷戦時代からやっていることですから、手慣れたものでしょうが。

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中国情報収集艦領海侵犯

http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/06/15a.html
 先日の接続水域にフリゲートが侵入したのとは意味が違いますね。侵犯したのは尖閣諸島ではなく、口永部島であり、中国も日本の領海と認めているところです。勿論、領海であっても軍艦には無害通航権が認められてはいます。しかし、侵犯したのはドンディアオ級情報収集艦です。情報収集艦の通航を「無害」と見なすか「情報収集活動」と見なすかは立場により異なるでしょう。中国側は「無害」を主張するでしょうが、日本からすると「無害」と言えないということになるでしょう。常識的には情報収集艦で領海侵犯は、対抗処置をとられるリスク覚悟で突っ込ませる時位しかやらないと思います。

 今回は意図的なものかそうでないのか?正直、中国自身でないとわかりません。ただ、係争地域ではないところで意図的に領海侵犯をする意味はないと思います。日米印共同訓練が行われたのでそれに対する情報収集活動を行っていた可能性は高いでしょう。
http://www.mod.go.jp/msdf/formal/info/news/201606/20160607-01.pdf
インド艦を追尾して領海に入ったという話もあるようですが、現段階で私はそれを裏付ける情報を得ていません。いずれにしても、ミスでかすめたというものでもありません。こんな横切り方ですからね。
http://this.kiji.is/115713619140396536
中央からの指示があったとは思いがたいですが、現場の判断でしょうか?「航行の自由作戦だ」と領海に侵入した可能性はあるでしょうね。追尾してぼやっとして入った・・はないと思います、さすがに。

 ところで先日の尖閣諸島の件は、中国艦が露艦隊を海自艦と誤認したという説が出ていますね。仮にそうだとすると私は中国を過大評価していたことになりますが、さて?

6/16/16 追記
 インド艦を追尾と報道されました。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016061500865&g=pol
 朝刊にも出ていました。

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中国艦接続水域進入事件

 昨日の朝から騒がしいですが、当初は、ロシアの小艦隊と中国のフリゲートが尖閣諸島の接続水域に侵入した、夜中に中国大使を呼びつけて抗議したと伝えられ、騒ぎ過ぎだろと思いました。接続水域を外国の軍艦が通行することは国際法上問題ありません。ことさらに騒ぐことは領土問題の存在を認めることにもなりかねず、やるべきではないと思いました。発見したのは護衛艦であるので、やっていることは既にやっている訳ですから。
 ところが、その後詳細が分かってきて、露艦隊が南側から接続水域に入り、それを護衛艦(はたかぜ)が追尾、そこに北側から中国艦が接近して接続水域に入り、露艦が離脱したらUターンするように中国艦も離脱しています。
 以下に図が出ています。
http://mainichi.jp/articles/20160610/ddm/001/030/163000c
 中国艦は別の護衛艦(せとぎり)が追尾しています。つまり、中国艦は尖閣諸島は中国領土だから自由に航行するぜ!ということではなく、中国の接続水域に露艦隊(と海自艦)が入ったのでそれに対応して中国艦も接近(接続水域に入る)し、露艦隊(と海自艦)が北上を続けて接続水域から出たのでそれを追尾して同じく接続水域から出た、ということに思えます。
 そうであれば事態は深刻です。中国艦は挑発のために接続水域に入ったのではありません。付近を航行していて偶然、露隊艦と遭遇したのでなければ、中国は日本と同様に監視体制を取っているということを意味します。それは中国が尖閣諸島を中国領土だと主張しているだけではなく、領土と同じ体制を取っているということです。フリゲート1隻で探知出来たとは思えません。OTHレーダーでない限り、現代のレーダーでも基本的には水平線の向こうにいる船は探知出来ませんから、複数の水上艦が周囲にいたか、潜水艦がいたか(ただ、潜水艦だと通信の問題がりますが)、航空機で監視していたということです。水上艦は他に居れば報道されるので、恐らくは航空機で監視していたのでしょう。これには対抗していかなければなりません。それが政府、自衛隊はわかっているから大騒ぎしたのでしょうね(もっとも自衛隊は前からわかっているので、敢えて大騒ぎする理由はないような気がしますが)。

 ただ、騒ぎ過ぎも逆効果ではないでしょうか?裏はどうであれ表面上は日本の接続水域に中国艦(と露艦隊)が入ったというだけです。それそのものは前述の通り国際法上問題ではありません。少なくとも夜中に駐日大使を呼びつけるような話ではないでしょう。それは、日本が中国が尖閣諸島の接続水域を自国(中国)の接続水域として行動していることを認めそれに抗議することになってしまいます。ここは大人の対応をしても良かったのではないでしょうか?夜中に呼びつけるのではなくて、後日何かの時に「そういえば、この間、貴国のフリゲートが尖閣諸島近辺を航行していましたな。接続領域に入ってきましたが。ああ、いえいえ、いいんですよ。軍艦の無害通航権は認められていますからね。我が国は国際法を守り、それにのっとって行動しますので、ただ、通航するだけならかまいませんよ。ただ、まあ、お互い余計な摩擦を起こすようなことは控えた方が良いのでしょうね。」という程度で構わなかったのではありませんか?

 しかし、海自はいつから追尾していたのでしょうね。当然、P-3Cで見つけて護衛艦を送り込んだのでそうが。露艦隊と中国艦の両方にちゃんと1隻ずつ貼り付けています。まあ、冷戦時代からやっていたこと、ではあるのでしょうけど、この辺はさすが海自だなあ。潜水艦も付近にいたんだろうなあ。少し離れた深めのところに。

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