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6/19/20’:DDG(イージス艦)増勢!?

 まずは、祝プロ野球開幕、祝開幕ライオンズ勝利!
 さて、本題。防衛大臣記者会見を見ると、アショアは停止ではなく、中止ですね。
https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2020/0616a.html
https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2020/0619a.html
 防衛省は停止し、官邸・NSCに中止を上申し、決定は官邸・NSCがする、という形式を踏むだけだと思います。元々が官邸・NSCから落ちてきた話ですからね。

 さて、イージス・アショアによりDDGの運用を楽にするはずだった訳ですが、どうするのでしょう?勿論、当座は今と同じです。そして、どうもDDGの増勢を防衛省は考えていると思われます。いや、原因と結果が逆なのかもしれません。特に秋田では地元の反対が強く、いつ実際に配備出来るかわからない状況です。そして、アショアは秋田と山口だと対北朝鮮用で、対中国用には最適とは言えません。対中国ならば、北陸と南九州のどこかに配備すべきでしょう。SM-3はICBMを迎撃出来ませんから、中国本土から北朝鮮を越えて日本に撃ち込まれたらどのみち手が出ません。そうすると相対的に射程の短いIRBM以下の弾道弾に備えるべきでしょう。そうすると目標になるのは南西諸島から九州だと思われます。岩国位はありえるかな?
 トランプ大統領は北朝鮮とは対決ではなく、宥和政策をとっています。自分のレガシーにするためでしょう。それに対して、当初はともかく、最近は中国に対しては強攻策をとっています。であれば、対中国で余り役に立たない現行のアショアよりもDDGの増勢を求めてきた可能性もあります。一般的に言われているのと異なり、アショアはアメリカに買わされたのではなく、アショア中止、DDG増勢がアメリカの要望かもしれません。トランプ大統領の言動と行動、「軍事的合理性」から納得出来る話です(ちょっと陰謀論入っていますが)。私は配備場所を変えて、アショアは継続すべきだとは思いますが・・・・。勿論、コストを理由に外されたSM-6も装備して。

 さて、DDG増勢となると、河野大臣の記者会見からも、個人的には嫌ですが、LMSSR(なんか奇跡的に正式採用されてSPY-7になったらしいので、嫌だけど、SPY-7とこの後は呼びます)がそのDDGに使われそうな雰囲気です。個人的にはとても嫌な展開です。
 いずれにしても9隻目のイージス艦が建造されるなら、それはSPY-1ではありえません。常識的に考えれば米海軍と同じSPY-6であるべきですが・・・・。
 ただ、逆に言えば、どうせSPY-7を使わされるのなら、9隻目以降のイージス艦は従来と異なるデザインでも良いと思います。そうすると思いつくのがMHIのFMF-AAWです。
https://www.navalnews.com/event-news/pacific-2019/2019/10/pacific-2019-mhi-unveils-opv-ddg-designs-based-on-future-jmsdf-frigate/
 これを見た時は、輸出以外に採用見込みがないんだけれどと思いましたが、可能性が出てきました。まさか、これを見越していた訳ではないでしょうが・・・。
 VLSは64+16で現行DDGよりも少ないですが、一回り小型ですし、省力化も期待出来ます。FFMとファミリー化出来れば利点は多いでしょう。

 DDG増勢といっても人はいませんから、乗員の合計は増やせません。なら、DDG/DDをより省力化したものと置き換えていくしかありません。
 4個護衛隊群用のDDは20隻として、むらさめ型9隻、たかなみ型5隻、あきづき型4隻、あさひ型2隻です。これらの乗員数は合計で3645人。これをDDG 4隻、DD 16隻と置き換えて、必要な乗員数を3645人以下にすれば、とりあえず人の話は解決します。とはいえ、将来的には更に減らす必要がありますが。
 FMF-AAWベースの新DDGの乗員数は不明です。まや型が300人ですが、これよりは減らせるはずです、というか、減らすために新型にします。2割減の240人を目標にします。するとDDGで960人です。あきづき型とあさひ型は新しいのでそのまま残すしかありません。この6隻で1260人も必要です。残り1425人。たかなみ型5隻は残すとすると889人。残り536人。5隻ですから、1隻あたり107人。答えは簡単ですね。むらさめ型9隻を退役させ、新DDG4隻とFFM5隻と置き換えます。これで総数はほぼ同じです。現状の30FFMよりは重装備になると思われるので(VLSは最初から装備するし)、若干乗員数は増えるでしょう。
 DDG4隻の建造には予算含めて相応の時間がかかります。まや型は起工から就役まで約3年。予算化から約4年かかっています。
 これから本格的に設計するんで、もし、来年度に予算化できるとしても
2021年予算化
2022年起工
2024年就役
です。まや型は続けて2隻建造しています。FMF-AAWベースだとするとMHIで建造ですが、下請けとして他でも建造は可能でしょう。なので、予算さえ付けば、2021年に2隻、2022年に2隻予算化し、2024年に2隻、2025年に2隻就役も不可能ではありません。とはいえ、アショアの予算を転用するにしてもかなり苦しいでしょう。
 そうすると今の中期防で2隻、次の中期防で2隻予算化でしょうか。設計の時間もあると思いますので、
1番艦:2023年起工、2025年就役
2番艦:2024年起工、2026年就役
3番艦:2026年起工、2027年就役
4番艦:2027年起工、2028年就役
位でしょうか。

 概ね、2030年の護衛艦隊は、「大きな変更」が無ければ
 DDHx1、DDGx3、DD/FFMx4
という編制になるでしょう。
 
 それとは別に現在の予定ではFFMは22隻建造されます。はつゆき型、あさぎり型、あぶくま型の16隻で、2880人です。FFMは3隻に4組の乗員を用意して運用するとされていますが、22隻は3で割り切れないので、3隻ちーずが6個、4隻チームが1個になるのでしょうか。この場合、必要な乗員は2900人ですから、16隻のDD/DEとほぼ同じです。この他削減する掃海艇がありますので、ミッションパッケージを搭載し、それに従事する人員もなんとかまかなえるでしょう。
 
 2030年にはたかなみ型も艦齢は24-27年に達します。2030年代には代艦の建造も必要でしょう。人手不足は深刻になっているでしょうから、これらの置き換えはFFMかその発展型になる可能性が高いように思います。ただし、数を減らして、DDGと置き換えはあるかもしれません。ただし、護衛艦隊の編成にもよるでしょう。
 
 いつまでも基本的に同じ編制の4個護衛隊群という体制が変わらないとは思えません。質的にはともかく数的には減らすことも考えるべきでしょう。BMDはあくまでDDGが担うとすれば、こんごう型は代艦を当座は建造せず、再度改装(最低SM-3ブロックIIとSM-6の運用能力は必要でしょうし、レーダーの換装必要でしょう)して現役にとどまりつづけると思われます。2030年代には艦齢40年に達しますが・・・。

 以前2040年頃の編制を以下のように提案しました。
http://moy.cocolog-nifty.com/blog/2019/02/post-b9b8.html
 今回はこれを元に近年の変更などを受けて、2030年代の編制の私案を以下に示します。


第一艦隊
 第一護衛隊群:外洋部隊
  いずも、DDGx4(まや型と新型)、FFMx4

 第二護衛隊群:外洋部隊
  かが、DDGx4(あたご型と新型)、FFMx4

 第三護衛隊群:BMDと日本海部隊
  DDGx4(こんごう型)、DDx2(あさひ型)、DDx4(たかなみ型)

 DDH(CV)x2、DDGx12、DDx6、FFMx8:計28隻

第二艦隊:水陸両用、掃海、近海警備
 第一水陸両用群
  ひゅうが、DDx2(あきづき型)、LSD(新型)x2、FFMx6、MSO/MSCx6


 第二水陸両用群
  いせ、DDx2(あきづき型)、LST(おおすみ型)x3、FFMx6、MSO/MSCx6

 第一哨戒隊群
  FFMx3、OPVx6

 第二哨戒隊群
  FFMx3、OPVx6

第三艦隊:潜水艦隊
 第一潜水艦群
  ASRx1、SSx12

 第二潜水艦群
  ASRx1、SSx9

以上、正面戦力は
 DDHx4、DDGx12、DDx10、FFMx26、OPVx12、SSx21、LSDx2、LSTx3、MSO/MSCx12、ASRx2
です。FFM含めて、「護衛艦」は、52隻で、現在の計画よりも2隻減ります。FFMは現在計画されている22隻にDD置き換え分4隻で26隻(先ほどは置き換えは5隻としていましたが、総数減らすので)。
 全てのDDとFFMにはCEC能力を持たせます。DDGを配備出来ない水陸両用艦隊では、あきづき型が防空の中核となり、CECにより、FFMのVLSに搭載したESSM(やその後継ミサイル)を発射出来るようにします。

 LSDはうらが型2隻の代艦です。おおすみ型よりは大型ですが、LHAのような全通飛行甲板は備えず、ヘリポート程度にとどめ、輸送力を重視します。ひゅうが型は異論もあるでしょうが、対潜用から、ヘリ揚陸艦へ改装します。

 第一艦隊は旧護衛艦です。ナンバー艦隊にしたのは第二艦隊の名称が難しいからです(苦笑)。実際は別の名前でもかまいません。
 第一護衛隊群と第二護衛隊群は、外洋で主に行動する機動部隊で、二群なので完全に常時一群とまではいきませんが、極力一群は行動可能な状態にします。
 第三護衛隊群は舞鶴と大湊を拠点とし、主に日本海を担当し、BMDも担います。常時少なくとも1隻のDDGは日本海で哨戒に当たります。

 第二艦隊は現在の掃海群を基幹にし、護衛艦隊所属艦も一部移籍します。日本の領海や近海の警備を担当し、輸送(揚陸)、掃海、哨戒を行います。建前としては、外洋には行きません(災害支援などは別にして)。輸送・揚陸はあくまで、日本の領土間でのみ行います。契約した民間船(現在のはくおうやナッチャンWorldが該当。この段階ではもっと数は増えているはず)も第二艦隊の指揮下に入ります。

 第三艦隊は独立した艦隊にすべきかどうか悩みますが、前回もそうしたのと他とのバランスを考えて艦隊にしました。なお、12隻と9隻になっているのは3隻を4クルーで運用するためです。
 
 補給艦やらその他支援艦艇は自衛艦隊直轄にしておきます。第四艦隊を教育、訓練、支援部隊として編制しても良いとは思いますが。

 地方隊は存続しますが、所属するのは「艇」や支援船だけに縮小します。現在所属しているDDやDEは第二艦隊へ移籍します(FFMに転換した上で)。

 2040年代へ向けて、おおすみ型は同数のLSDと置き換えます。ひゅうが型の艦齢も30年を越えるので代艦が2040年代後半には建造されるでしょう。この流れから言えば、それはLHAになるはずですが、F-35Bを24機とヘリを搭載する空母を建造し、いずも型をLHAに転用する手もあります。サイドエレベーターがあるので車輌の搭載はやりやすいですから。ま、お金があれば、ですけれど。ま、陸自を10万まで減らして浮いたお金の4000億の家、陸には1000億だけ私、空海で残りを使えばいけるかな(笑)。

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