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6/14/20’:陸自AH部隊はどうなる?:その2:陸自の航空機購入予算

https://www.mod.go.jp/j/yosan/yosan_gaiyo/index.html
 にある過去の予算から陸自の予算、装備購入費、航空機購入費と装備購入費に占める割合を出して見ました。2002年度予算は数はあったものの個々の金額が無かったので、2003年度から今年までの18年分です。また、装備購入費のほとんどはローン払いなので、予算額との割合は出していません。
 普通なら後になるほど増えるのですが、幸か不幸か日本の防衛費は一時期減少しており、またデフレもあり、余り変わっていません。この18年分で

陸自予算
 平均17787億円、最大18627億円(2003年度)、最小16929億円(2013年度)

装備購入費
 平均1695億円、最大2935億円(2019年度:イージスアショア1733億円込み)、最小1058億円(2013年度)

航空機購入費
 平均306億円、最大899億円(2017年度:V-22x4、CH-47JAx6)、最小36億円(2014年度:CH-47JAの改修のみ)

航空機が装備購入費に占める割合
 平均18.1%、最大42.7%(2017年度)、最小2.4%(2014年度)

です。2017年度は例外でしょう。通常ならV-22調達のおかげで、、他の調達はありえませんが、何故か、CH-47JAも6機も予算が取れています。当たり前ながらV-22は高いので2015年度から2018度までは金額が多く、装備購入費に占める割合も高いです。極端に低い時もありますが。また、2019年度はイージスアショアの1733億円が含まれているので装備購入費がふくれあがっています。それを除けば1202億円。

金額は億円(小数点以下は四捨五入)、割合は%
年度   陸自予算  装備購入費 航空機購入費 割合  内訳
2020 18173 1293   228 17.6 CH-47JAx3
2019 18450 2935   163  5.6 UH-Xx6
2018 18310 1301   393 30.2 V-22x4
2017 17706 2105   899 42.7 V-22x4、CH-47JAx6
2016 17489 1752   447 25.5 V-22x4
2015 17677 1493   516 34.6 V-22x5
2014 17690 1480    36  2.4 CH-47JA改修x1
2013 16929 1058    96  9.1 AH-64Dx1、UH-60JAx1
2012 17723 1564   194 12.4 AH-64Dx1、UH-60JAx1、CH-47JAx2
2011 17817 1517   238 15.7 AH-64Dx1、UH-60JAx2、CH-47JAx1、TH-480Bx28
2010 17439 1638   241 14.7 OH-1x4、UH-60JAx3、CH-47JAx1
2009 17314 1823   312 17.1 OH-1x2、UH-60JAx1、CH-47JAx4
2008 17325 1399    92  6.6 OH-1x2、UH-60JAx1
2007 17504 1603   338 21.1 AH-64Dx1、OH-1x2、UH-1Jx16、CH-47JAx1
2006 17578 1663   308 18.5 AH-64Dx1、OH-1x2、UH-1Jx4、CH-47JAx1、UH-60JAx1
2005 18254 1902   339 17.8 AH-64Dx2、OH-1x2、UH-1Jx3、CH-47JAx1、UH-60JAx1
2004 18164 1951   309 15.8 AH-64Dx2、OH-1x2、UH-1Jx2、CH-47JAx1、UH-60JAx1
2003 18627 2026   362 17.9 AH-64Dx2、OH-1x2、UH-1Jx6、CH-47JAx1、UH-60JAx1

 V-22の調達が終わった現在では、航空機購入費は18年間の平均よりも少なく、200億円前後と考えられます。V-22調達開始前の数年もそんなものでした。AH-64Eを30機整備(改修含め)するに1032億円と仮定しましたが、単純計算で年206億円で5年です。そしてその5年間は他の航空機(実質ヘリだけですが)の調達は出来ません。V-22のように上から落ちてきたプロジェクトなら予算は付きますが(まあ、他が圧縮された訳ではありますが)、今回はそうはならないでしょう。
 いずれにせよ現在の中期防にはAH何も予定されていません。AHをどうするにしても、それは2024年からの次の中期防です。

 2019年度からの中期防で、UH-Xは34機、CH-47JAは3機調達とされています。これまでの2年でUH-Xは6機、CH-47JAは3機予算化されていますので、残り3年でUH-Xが28機です。単純計算で年9機以上は調達しないといけません。UH-Xが本当に20年で150機調達するとしたら、残りの15年で116機調達する必要があります。年7、8機ずつです。CH-47の後継機は開発されていませんから、次の中期防でもCH-47JAは数機は調達されるでしょう。仮に現中期防と同じく3機としましょう。
 
 OH-6の後継機の話はまったく聞こえてこないので、次期中期防でも調達の中心はUH-Xになるのでしょう。UH-1Jは新しいのはまだ十数年落ち程度ではありますが、古いのは30年に近いですから。調達が均等だとすれば、次の5年で40機弱の調達が必要です。
 UH-Xの価格がどこまで下がるかはまだわかりませんが、18億と12億の間をとって15億としておきます。
 そうすると5年間で、UH-Xを39機 585億円、CH-47Jを3機228億円(2020年度と同じ金額)としておきましょう。合計813億円。年平均約163億円です。

 AH-64Dのサポートは2025年で終了するので、AH-64Dを使用し続けるのなら、本来は現在の中期防で何かしら手立てを講じる必要があったのですが、Eにアップグレードするのなら遅くても次の中期防中に完了しないといけません。
 26億円で改修出来るとして、12機では312億円です。これを5年で予算化するとしたら年平均62.4億円。先ほどの次期中期防で調達が予想されるUH-XとCH-47JAと合わせると合計1125円、年平均225億円です。これならまあなんとかなりそうです。ただ、AH-64Eの追加購入は?40億円だとしても次の5年では無理ですから、出来るとしても2029年からの5年間からでしょう。AH-64Eの改修と同じく312億円程度は使えるとして、1機40億円ですから、5年で8機程度です。
 勿論、UH-Xの調達を減らしたり、CH-47JAの調達をやめたりすれば、18機でも720億円なので、5年で調達は可能です。その代わり、UH-Xは仮にその頃1機12億円までさがっていたとても、34機程度の調達にとどまります。

 不可能ではないです。改修+新規で合計20機にとどめれば、次の10年で整備は出来るでしょう。ただし、その間、OH-6の後継機や中大型のUAVの調達も出来ません。それで良いのでしょうか?厳しいと思います。30機のAH-64Eの調達、絶対額で言えば、DDG1隻分にも満たないのですが・・・・。

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