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トランプ大統領、日米安保破棄を示唆!?

 まず最初に。のとじまの事故。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019062700309&g=soc
 写真を見ると結構酷いですね。修理出来るのかなあ?出来るとしてもかなり時間はかかりそうです。
 海自の発表はまだこれだけ。
https://www.mod.go.jp/msdf/release/201906/20190627-01.pdf
 あれ?これって、司令も乗っていたということでしょうか?それとも単に上部組織を示しただけかなあ?
 まあ、なんにしても双方に人的被害が無くて良かったです。相手の貨物船も余り大きさが変わらなかったのも幸いでした。

 さて、本題です。いつものことと言えば、そうですが、トランプ米大統領の発言が物議を醸しています。今回は以下の二つですが
1.日米安保は片務で不公平、米は日を守るが、日は米を守らない
2.普天間から移転させるのは簒奪、土地に巨大な利権があるから、保証金を要求する

 トランプ大統領は、XXはずるい、不公平だ、米が不利益をこうむっている、というのはいつものことです。ポピュリスト的発言と言えますし、交渉テクニックとしていっているように思えますが、本気でそう思っているようでもあります。本気なら単なる無知や思い込みではあります。2.不動産王らしく立ち退き料を払えというような発想なのでしょう。

 日米安保条約は片務的かといえば、決してそうではありません。ただし、非対称な状態だとは言えます。

米:日本の基地を無償で使用出来て、更に維持費も払ってもらえる
日:有事の際には助けてもらえる

 日本から見た場合、よく言えば保険料を支払っているようなものです。世間の保険は、保険会社が利益を得ていますから、公平化不公平かといえば、米が有利な不公平な条約を考えることも出来ます。何せ、ずっと保険料を支払い続けていますが、いまだに、その保険を使う機会は幸いにしてありませんから。

 更に例の安保法制のおかげで従来は10:0だったのが9:1位で日本側も「米を守る」ことが出来るようになってきました。9.5:0.5位かもしれませんが。

 しかし、トランプ大統領はそんなことは考えません。一方的に米が義務を負っていると考えます。それ故に日本が基地と経費を提供するのは当然のことであり、もっと経費負担すべきだし、更に日本も義務を負え、と考えるのはこの人です。


 そこまでぐちゃぐちゃ言うなら、日米安保は止めようか!といいたくもなります。現実にはその可能性はほぼありえませんが、思考実験として日米安保条約を破棄した場合、どうなるかを考えて見ます。

<1.憲法改正、日米対等同盟>
 憲法改正が必要だと思いますが、トランプ大統領が望むように対等な同盟に発展させることがもっとも有力な選択肢の一つでしょう。核の傘だけは、米だけが提供するしかありませんが、後は対等です。この場合、他の国も含めてたNATOのような同盟機構を設立することも出来ます。
 この場合、在日米軍がどうなるかは両者の協議で決まるでしょうが、その維持費は日本が支払うのではなく、逆に米に賃料をもらうのが正しいでしょう。百歩譲って核の傘の代償に基地は提供するとしても経費は米の自腹であるべきです。また、その核の運用は日本側の意思が反映されなければなりません。その代わり、従来と異なり、米はどうどうと日本国内に核を持ち込めます。

 能力的には問題ありませんし、そもそも、憲法・法的な話は別にして、海空はその方向へ進んでいます。それに法的な体制を合わせる、ということです。問題は憲法改正と非核三原則です。それは日米対等同盟に過半の国民が同意しなければ成立しません。

<2.同盟解消、在日米軍撤退、憲法非改正>
 有効関係は維持しますし、個別の協定で防衛協力もしますが、同盟そのものは解消し、在日米軍は撤退、日本は公式には米の核の傘から離脱します。ただ、米と対立する訳ではありません。現在の英豪との関係にほぼ等しくなるでしょう。
 
 憲法改正をしない場合、集団的自衛権は行使できませんから、新たな同盟の構築はありえませんので、自主防衛体制を構築するほかありません。防衛費を大幅に増大しない限りは、有事の際には国連、安保理に期待する他ありませんが、日本の有事で可能性が高いシナリオは全て相手が安保理の常任理事国ですから、まず機能しません。

 核の傘は諦めるしかありません。通常戦力で十分な抑止力を有したとしても核保有国と衝突すれば、日本は譲歩せざるを得ません。それを避けようとしたら弾道弾防衛には力を注ぐことになるでしょう。当然ながら日本の防衛費は今よりも増えます。とはいえ予算は限られますから、現在の在日米軍に関係するもろもろの経費をまずは防衛費にあてることになるでしょう。でも、それでも恐らく不足するでしょう。

<3.同盟解消、在日米軍撤退、完全自主防衛>
 一言で言えば、核武装です。他人の核の傘を頼れない以上、自分で傘を用意するしかありません。憲法改正は?実は不要です。現在の解釈では自衛のためなら核武装は禁止されていません。防衛費がどれだけかかるか?やり方次第です。現在の総額(在日米軍経費も含めて)の中でやりくりすることは可能です。どのような核を保有するかは、想定する相手、により変わるでしょうが米と戦争を辞さない、というのでなければ、ICBMは不要でしょう。
 ただ、世界を敵に回すことになってしまいます。今から新たな核保有国になるというのはそういうことです。単に防衛費が増大するとかそいうレベルではすみません。

<4.同盟解消、在日米軍撤退、憲法改正、自主防衛>
 3.との違いは集団安全保障体制の構築が可能になることです。1.のバリエーションと言えますが、組み無相手が米ではないというのが違いです。英連邦系が第一候補ですが、東南アジア諸国もありえるでしょう。双方の国民感情からして難しいとは思いますが、日韓同盟もありえます。
 問題は核の傘。核保有国を同盟に入れて間接的な核の傘を提供してもらうことになるでしょう。破れ傘ですが。


<5.同盟解消、在日米軍撤退、新たな二国間安保体制>
 米の代わりに他の核保有国と組み、後は憲法含めて現状のまま、です。対象は中露に限られるでしょう。他国では核の傘が破れ傘にしかなりません。ただ、中露と組むとなると米と対立することになるので、安全保障上のリスクは増すと言えます。
 ただし、もし、米との関係が悪化した場合、中露と組むのがもっとも現実的です。日中露三国同盟が成立すれば、米と経済的にも軍事的にも十分対抗しえます。

 組み合わせは他にも考えられはしますが、主要なものは以上でしょう。最良は?常識的には1です。それが本来あるべき姿でしょう。沖縄の基地問題も安全保障上の問題を招くことなく解消出来ます。次善は?上記以外、つまり現状維持です。個人的には4.で英豪などとの同盟が良いですけどね。

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