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こまあぷ:総統指令

 また、Si-phonのゲーム紹介・感想です。今度は「こまあぷ」というシリーズの「総統指令」です。
http://si-phon.jp/koma/004/
Windows版もありますが、通勤中にもプレイできるようにAndroid版を選びました。
 大雑把に言えば、ボードゲームをそのまま電子化したものです。たたし、システムは通常のボードゲームとかなり異なっています。

概略
 独ソ戦がテーマです。基本的には開戦から終戦までで、所謂、戦略級といえるでしょう。マップはヘックスで西はベルリン、東はモスクワ、北はレニングラード、南はセバストポリという範囲です。1ユニットは軍集団規模と思われますが明記はされていません。

以下のモードがあります。
・ソロプレイ:両側をプレイヤーが操作
・マッチプレイ:両側を別々のプレイヤーが操作
・ドイツ軍モード:ドイツ軍をプレイヤーが操作
・ソ連軍モード:ソ連をプレイヤーが操作

 また、いくつかシナリオもあります。
・青作戦シナリオ:ドイツ軍をプレイヤーが操作
・城砦作戦シナリオ:ドイツ軍をプレイヤーが操作
・バグラチオン作戦シナリオ:ソ連をプレイヤーが操作

基本システム
 ターンの概念はありません。その代わりに「TIME」というパラメータが存在します。基本的には以下の手順を繰り返し、条件を満たすとゲームは終了します。

1.手番決定・イベント発生
2.移動
3.攻撃

 手番はダイスを一つずつ振って数字が大きい側の手番になり、同じ出目の場合にはその出目+TIMEのイベントが発生します。イベントが発生するとTIMEが+1されます(最大は+4)。イベントの中にゲーム終了も含まれます。ですので、手番を重ねるほどゲーム終了しやすくなっていきます。手番でない側のプレヤーは基本的には何も出来ません。移動して、または移動せずに攻撃をおこないます。ですので、理論的には片側のプレイヤーの手番ばかりが続くということもありますし、かなり偏ったこともあります。
 イベントはシナリオにより異なりますが、9以上で時間切れ、ゲーム終了です。TIMEはゲーム開始時は0ですから、TIMEが+3になるとそれ以降、ゲーム終了の可能性が出てきます。また、敵が全滅したり、要地を占領するなどの勝利条件を満たしてもゲームは終了します。
 こういうシステムですので、プレイ時間は不定ですが、そう長くはありません。通常は10-30分程度です。

 シミュレーション性は高いとは言えませんが、当時の指揮官の立場の再現という意味では、不確実性が高いこともあり、なかなか良く出来ていますし、ゲームとしても面白いです。

ユニット
 シルエットなどからは双方とも装甲・戦車部隊で、基本ゲームでは開始時にドイツには1Pzから5Pzまでの5ユニットがあり、ソ連側はIからVIIIまでの8ユニットがあります。ユニットには戦闘力だけが記されています。1Pzから4Pzが3、5Pzが2です。ただし、5Pzの最大戦力は3です。ソ連軍はすべて1ですが、最大戦力はIからIIIまでは4、IV以降h2です。ただし、ソ連軍はTIMEが+1されると戦闘力が+1、ドイツ軍はTIMEが+2ごとに+1されます。また、都市にいると+1ですが、ソ連軍のみモスクワ、レニングラード、スターリングラードは+3されます。逆にドイツ軍は隣接するとマイナスされます。ソ連軍のI/II/IIIはこの三大都市に配置されていますので、早めに攻略に取り掛かれないと最大7になってしまいます。
 また、ドイツ軍ユニットは三大都市から2ヘックス以内を移動すると戦力がー1されます。最大でー2されます。


移動と戦闘
 手番プレイヤーは二度移動出来ます。同じユニットでもかまいませんし、別々のユニットでもかまいません。最大2ヘックス移動出来ます。ZOCに入ると移動は終了しますが、ZOCにいるユニットは1ヘックスは移動出来ます。移動が終わると攻撃出来ます。目標ユニットに隣接する味方ユニットも攻撃に参加出来ます。また、攻撃ユニットに隣接する敵ユニットも戦闘に参加します。なので、状況によっては複数ユニットが戦闘に参加します。当然ながら攻撃するユニットは目標のユニットだけに接するようにすべきです。ただし、自軍戦力が優勢なら敢えて複数的にユニットと隣接して攻撃し、戦闘を強いるという手もあります。また、被害を受けて戦力0のユニットも巻き込まれますので注意が必要です。戦力0のユニットは撤退できませんから、攻撃に巻き込んで全滅ということもありえます。

 戦闘解決はシンプルで、ダイスを一つずつ振って、戦闘に参加するユニットの戦闘力の合計に加えて、大きい方が勝利します。同数の場合には引き分けです。また、相手よりも2倍以上の場合、相手が全滅します。負けた側は撤退するか被害を受けるかを選びます。ZOCに囲まれている場合には撤退出来ません。被害を受けると戦闘力は0になります。相手が撤退または壊滅すると戦闘後前進が可能です。

 被害を受けたユニットは都市にいれば次の自手番で回復します。が、都市にいないと回復しません。

 全滅したユニットはそのうち、増援として登場しますが、ソ連軍は3ユニット同時に出てきたりするので一気に形勢逆転することもあります。


勝利条件
 すべての都市の占領や敵の全滅ということはまずありませんので(独ソそれぞれで一度ずつ経験がありますが)、通常はゲーム終了イベント発生時の勝利ポイント差できまります。

大勝利:13ポイント差以上
勝利:7ポイント差以上
引き分け:6ポイント差以下

です。勝利ポイントは確保している都市で決まり、都市によりポイントは異なります。

3ポイント:ベルリン、ケーニッヒスベルク (東プロイセン)、ワルシャワ、モスクワ、レニングラード、スターリングラード
2ポイント;セバストポリ
1ポイント:ミンスク、リガ、キエフ、ハリコフ

ということは状況が大きく変わらない限り、独ソそれぞれ9ポイントを基礎ポイントとして持っているので残りの6ポイントを奪い合います。が、6ポイント差では引き分けです。ドイツが勝つためには少なくとも3大都市の一つを占領する必要があり、ソ連も同様です。

ドイツ軍はどう戦う?
 時間が経過する(TIME値が増えると)と三大都市のソ連軍は強力になっていきますから、早めに攻略する必要があります。どれか一つ取れないと勝てません。隣接すると戦力がマイナスされますから、うまくいって3ユニットで攻撃出来ても序盤では3戦力しかありません。もちろん、TIMEが加算されていくとドイツ軍の戦力も増えることは増えますが。レニングラードとスターリングラードは通常はせいぜい2ユニットでしか攻撃出来ません。モスクワは比較的3ユニットで攻撃しやすいので、まずはモスクワを攻めるべきでしょう。セバストポリは地形上1ユニットでしか攻撃出来ませんので、早めに攻めるか、もう諦めて5Pzで封鎖するだけにして三大都市攻略のうち二つを狙うかのどちらかでしょう。
 コンピューターソ連軍は都市にいると撤退せず被害を受けます。次に自分の手番になれば回復できるからです。連続してドイツ軍の手番になることを祈りましょう。都市以外にいる場合には当然ZOCで囲んで殺す、です。

 単独攻撃はなるべく避けた方が無難です。開戦当初ならまだ良いですが、攻撃側3、防御側2だと、ダイスが1-6だと4-8になって攻撃側が全滅します。確率は高くありませんが、ソ連軍と異なる、増援は得られにくいですし、押し込まれていない限り、ベルリンから前線は1手番すべて使ってもまだ届きません。ですので、全滅は避けるべきでしょう。セバストポリ攻略は仕方ありませんが。
 ドイツ軍に有利なイベントが二つあります。一つは「韋駄天グーデリア」でドイツ軍の戦力は+3されます。もう一つが「マンシュタインの指揮」でソ連軍の戦力がー1されます。これらのイベントが発生した時に三大都市やセバストポリ攻略のチャンスが増えますが、ちょうど良いタイミングで発生してはくれません。

 劣勢になった場合にはとにかく引き分け狙いで都市を死守すべきでしょう。奪われると奪回はイベントが発生しないと困難です。

 プレイした印象ではドイツ軍が勝てることは稀ですが、手番がうまく続くとモスクワ攻略出来ることもあります。モスクワを落とせれば勝てる確率は高くなります。通常、コンピューターソ連軍は三大都市のユニットを動かしませんが、何故かスターリングラードのユニットが出てきて撃滅し、占領出来たことがありました。
 
ソ連はどう戦う?
 時間(TIME値がプラスされる)は基本的にはソ連軍の味方です。序盤は都市は死守です。退却せず、被害適用を受け入れましょう。次の手番がソ連軍なら回復できます。序盤にこれを繰り返してしばらく粘れたこともあります。そのうち壊滅しますが、時期に増援として復活します。
 ただし、三大都市はともかく、それ以外の都市をドイツ軍に占領されている状態で時間が経過するとゲーム終了して勝てませんから、序盤は仕方ないにせよ、中盤からは積極的に反撃に転じる必要があります。

 また、ドイツ軍ユニットを包囲(ZOCで囲む)出来る状況から積極的に攻撃すべきです。損害を恐れることなく攻めるべきです。ただ、三大都市とセバストポリからはユニットを動かすべきではないでしょう。戦争終盤ならともかく。相手の手番が連続することがありますから、油断は禁物です。

 普通にやればソ連は史実通り勝てますが、途中でゲーム終了することも多いので、有利であっても、引き分けに終わることが少なくありません。早めに積極的に反撃しないと「勝利」は難しいように思います。

感想 
 イベントはやや大げさに感じますが、全体的な雰囲気は良く再現されていると思います。連続して手番が取れると思わぬ大勝利もありえますが、当然、その逆もあります。ちょっと時間がある時に楽しむのに最適です。細かいことを言っても意味はありません。これはヒットラーやスターリンの立場を再現するゲームですから。

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