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最近読んだ本

 電車通勤のおかげで本を読む時間だけはあります(苦笑)。

岩波新書 清水克行著「戦国大名と分国法」
 分国法について実はまったく詳しくその中身を見たことはありませんでした。分国法といっても様々なのですね。当主が一人で書いたもので、矛盾や重複があるものの、書いた人の気持ちが分かるもの。家臣らが作成し、当主に認めさせたマグナカルタみたいなもの。家臣に作成させ、当主が承認したもの(今の法律に一番近い)などなど。書き手の知識と能力によりその内容は様々です。
 ちゃんとした分国法を定めた家は滅んで、そうでない家が生き残っているという指摘は興味深いです。分国法が必要になるのは危機の時と考えることも出来そうです。ただ、今川は必ずしも危機の中で生み出されたとは思えませんが。内容の優れていますし、他とは違うように思います。何故、今川は滅んだのか?最近、再評価されている今川家ですが、それは一度深く考えてみたいと思いました。

光人社NF文庫 古是三春著「ノモンハンの真実 日ソ戦車戦の実相」
 内容は既知(というか以前読んでいる)のですが、改めて読むと、辻参謀のせいで負けたというよりも、師団長から上の作戦指揮の不手際で負けたという印象を持ちます。補給も含めて、ちゃんとやっていればあれほど酷い負け戦にはならなかったでしょう。補給は絶対的な能力の問題もあるにはありますが、同じ手駒でももっとうまくやれたと思います。ソ連の戦車に歯が立たず負けたという話はそろそろ払拭されないのでしょうか?砲兵の方がはるかに大きかったように思います。それとソ連の戦力不足。戦車、装甲車、砲は多いですが、肝心の歩兵が不足気味ですね。総兵力でみても精々日本の2倍。だから、死傷者の数で言えば日本を上回る犠牲を払ったのでしょうね。

洋泉社 歴史新書 亀田俊和編 「初期室町幕府研究の最前線 ここまでわかった 南北朝の幕府体制」
 馴染みが薄い次代なので、新鮮です。色々なことに意味を持たせすぎるというのは歴史学上でしばしば起きることですが、ちゃんと評価すれば資料と合致しないのに、何故そういう説を出してしまうのでしょうね?

洋泉社 歴史新書 新名一仁編 「中世島津氏の最前線 ここまでわかった 「名門大名」の実像」 
 馴染みがあるのに実は余り良く知らない島津氏。いずれも興味深い話なのですが、いつものと違ってここの内容が薄く、もっと掘り下げて欲しいと感じました。多分これは、興味があってそれなりに知識があるのに、不足している部分が多いからもっと知りたいという欲求が出るからでしょうね。
 交易関係の話はなかなか面白いです。 初期室町幕府研究の最前線にもでてきますが、明へ疑使いが送られた事例がここでも登場します。限られた相手としか交易しないと定められたが故に名前を騙ってやろうとするのですが、実際には余りうまくいっていないようですね。それと島津と琉球の関係も常に島津が上という訳ではないのですね。
 外聞を重んじる家であることやくじ引きや占いなどを多用していることなどわかっていそうで十分にわかっていない(私が)指摘も多いです。
 個々の項目をもっと詳しく(それぞれで一冊の本に)して欲しいと思いました。

洋泉社 歴史新書 山田邦明編 「関東戦国全史 関東から始まった戦国150年戦争」
 応仁の乱も酷いのですが、関東の戦いもめちゃめちゃです。一言で言えば、内部対立の連続。足利公方家と上杉管領家が対立、その上杉も内部分裂対立、分裂した扇谷上杉家も内部対立。公方も内部対立。周囲のもろもろの諸勢力もしばしば内部対立が生じています。めちゃめちゃです。
 最終的に豊臣に滅ぼされたものの、その前に北条が関東を制した理由は、色々あるでしょうが、内部対立がほぼなかったということが大きいのではなかろうかと思いました。親子兄弟間の戦いは私が知る限り起きていません。重臣の離反は無くも無いですが単発的なものに過ぎません。今川、武田、上杉(旧長尾=謙信の家)はいずれも内部対立が起きており、武田以外は戦になっています。佐竹や里見も同様です。

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