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2018年9月

ライオンズ優勝

 だいぶ風が強くなってきました。が、幸い試合は中止にならず、本日優勝決定。

 久しぶりの優勝ですが、1位と2位の両方が負けて優勝はちょっとすっきりしませんが、まあ、先に負けてくれたからいいかなあ。今年優勝するとはまったく思いませんでしたね。投手陣は相変わらずで、弱点の抑えもそのまんま。これで優勝出来るとはね。もちろん、二桁本塁打打者がずらりの強力打線ではありますが。前半戦絶頂だった中村君が夏に復活したのは大きかったですね。まあ、ともかく、優勝したのだからよしとしましょう。でも、2位のチーム!負けるなら昨日負けろよ!もう!!!!

 とまあ、おめでたいのですが、西口が引退してから、なんかこう興味が薄れたというか、熱が入らなくなったというか。負けても前ほど怒らなくなってしまっています)。プロ野球ネタ、今年初かも(苦笑)。更についに稼頭央くんも引退。今年の成績では仕方ありませんが・・・寂しいなあ。まあ、古巣で引退してくれて良かったかな。

 しかし、まだ、これで終わりではありません。CSを勝ち残って日本シリーズに進出し、日本一にならないと!

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驚異の集団

 また、台風ですね。秋だから仕方ないですが、週末、雨が多いなあ。

 さて、集英社新書 佐藤賢一著 「テンプル騎士団」の感想です。

 帯に「知っているようで知らない」と書かれていますが、まさにその通り。十字軍の時代に誕生した騎士団の一つでイスラム教徒との戦いで活躍、という程度しか知りませんでした。が、読んでびっくり。単なる狂信者(失礼)の集団ではなかったのですね。
・明確な指揮命令系統を有する常備軍
・統一された装備・軍装
・明確な階級(役付き、騎士、従士、トルコ式歩兵)
とまあ、これだけでも、当時の軍隊(封建軍)とはまったく違い、言わば、極めて近代的な組織です。貴族でない場合は、騎士にはなれず、従士にしかなれないのですが、その場合でも能力と働きによって、旗手、トルコ式兵長、軍務長補になれ、例外的なものではありますが、アッコンの支部長への道も開かれていました。試験などによる選抜ではなく、身分=生まれによるものなのは前近代的ではありますが、士官と下士官兵の区別とほぼ同じです。兵として入隊しても准士官までは出世できます。
 更に
・強固で広範囲に設けられた管区や支部という組織
・強固な経営地盤:寄進された土地へ権利だけではなく、商売でも稼ぐ
・強力な兵站組織:西方から前線である東方へ物資、人員、資金を輸送
ととても12-14世紀の組織とは思えません。戦いためにではありますが、とにかくお金を稼いでいます。そのために街道まで整備しています。更に巡礼の人々を便乗させ、当然お金をもらっています。
 更に驚くべきは
・世界初の近代的銀行!?
・諸侯の財務管理代行
 です。戦うために資金がいるので稼いで、そのお金を送るために工夫しているうちに他人からも預かるようになり、貸付や送金まで。貸付は建前としては利息は取れませんが、手数料名目で、ある事例では二割ほどとったとか。日本と比べると良心的な金利ですね。
 そして、テンプル騎士団の支部にお金が蓄えられており、例えば、パリでお金を預けた後、それを東方で引き出すことが手形だけで出来るようになっています。また、東方でお金を借りて、西方で返すことも。何せ、各地に支部があり、それは城郭であり二線級かもしれませんが、騎士・兵士がいて安全です。
 手数料は取られますが、テンプル騎士団に預ければ安全でかつ便利となれば皆が利用します。諸侯(フランス王やイギリス王なども含めて)までお金を預ける始末。更には管理まで委託しています。

 なんなんですか、この組織は?そんな組織だったと高校の世界史の教科書には書いていた記憶がまったくないのですが・・・・・。

 しかし、余りにスーパーすぎて、フランス王フィリップ4世により、つぶされてしまい200年程度で歴史を閉じます。まあ、ねえ、戦力・経済力含めて、当時欧州最強集団ですからねえ。王としては目障りでしょう。まあ、異端をでっち上げて一斉検挙したフィリップ4世の手腕もほめるべきでしょうが。
 拷問で嘘の自白をさせたのもえげつないです。いや、それそのものはいつの時代でもあるのですが、後になって、強要され嘘の自白をしたのですというと、罪が重くなるというのが(苦笑)。異端審問では異端の事実を認め、悔い改めれば、「和解した物」として罪は軽くなり、悔い改めないと終身刑。が、もし、一度、悔い改めたのに前言撤回して、異端に戻れば、最堕落として死刑、火あぶり決定。それも念頭においての自白強要だったのでしょうね。

 無論、テンプル騎士団側にも問題はありました。十字軍は終了し、東方もイスラムに奪われ、戦いはほぼ終わっていましたから、テンプル騎士団本来の存在意義は失われていました。民衆も含めて皆に嫌われてきていました。そうでなければ、フィリップ4世もつぶせなかったことでしょう。
 とはいえ、存続していたらどうなったんだろうと思わざるを得ません。私はこの頃の欧州が必ずしも先進的地域だったとは思いませんが(中国の方が進んでいた面は多々あると思う)、テンプル騎士団は異常な位先進的です。

 ただし、元々が狂信者(失礼)の集団ではあります。それ故、戦争では強かった(恐れずに戦う)ものの、無茶な突撃で大損害をこうむったことも多々あります(総長以下、戦死・全滅・捕虜になるなどなど)。

 それにしても最初は信仰心で東方へいった騎士が始めた小さな集団が何故これほど近代的かつ強力な集団になれたのでしょう?経済基盤は寄進によるものではありますが、この当時にあれだけの組織・仕組みを考えて実現することが出来たのは何故なのでしょう?それはこの本では説明されていません。滅ぼされて、資料(文書)が廃棄されたというもあるのでしょうが・・・。それを知りたい、そう思いました。

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エリーゼ退院

 結局、ガスがある程度漏れていること以外に異常は見つからず、念のためガスを入れ替えてもらって様子を見ることになりました。まあ、これからは余り暑くはないので、問題が再発するとしたら来年かな?何故か相方がついてきたので大人しく走って帰っただけでした。帰りに某ディーラーの駐車場にZ1が。珍しい。
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 相方要求でちょっと寄り道して二時間ほど走り回りましたが特別疲労なし。体力改善の効果かな?エアコンはとりあえず元気です。1速と3速の入れ間違えはまだ起きます(苦笑)。後はそれなりに慣れたかな?思い出したと言うべきかもしれませんが。さて、そろそろ、お山に行きたいですね。

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安倍政権を倒す方法

 自民党総裁選挙が終わり、安倍総裁が勝利しました。事実上、安倍政権が後3年は続くということを意味します(次の衆議院選挙で負けなければですが)。
 総裁選挙中にも反安倍デモやらコールやら行われていた訳ですが、そのようなことでは安倍政権を倒すことは出来ません。何せ投票するのは自民党員・党友(以下党員と略す)であって、一般国民ではありませんから。
 数字だけ見ると
安倍首相:553票(国会議員329、党員224)
石破氏:254票(国会議員73、党員181)
です。それぞれ405票ずつですが、国会議員票は無効が3あったそうです。
 実際の党員投票数(有効票)は64万票程度に過ぎません。国会議員票は同じとして、党員票が安倍首相74、石破氏331なら、合計で403対404で、逆転出来ます。
 石破氏が党員票を後123.5万票ほど得られれば、逆転出来る計算です。はい、安倍政権を倒す方法はそれです。自民党員になっていて過去2年間党費(年間4千円)納めていれば投票権を得られましたから、反安倍を唱える人達が123.5万人自民党員になって投票していれば良かったのです(ドント式で分配されるので細かい数はちょっと違うかもしれないけど、大雑把にはそんなもの)。
 年間4千円納めないといけないこと以外に実質的なデメリットはありません。選挙で誰に投票したかわかりません。議員は党員獲得のノルマがあるそうですから言えばどんどん入れてくれるでしょう。別に公安(笑)などによる身元調査がある訳ではありません(他党員は不可だそうですが、どこまで確認する・出来るのだろう?)。
 たらればを言えば、安倍政権が誕生した時に批判的な人達が次の総裁選挙で安倍総裁再選阻止のために党員になっていれば良かったのです。無論、前回は無投票でしたし、前回の安倍vs石破の際には制度が異なり、党員票の重みが違ったのですが、改正されて今は従来よりも重くなっています。
 前回再選された段階では、次はないはずでしたから、その時に入党して今回の総裁選に備えることは難しいかったとは言えます。ですが、少なくとも次の総裁選挙で相対的にましな人物を選ぶことを目指して入党しておく手はありえました。
 それは今からでも遅くありません。次の総裁選挙に安倍首相は出ないはずです。ええ、はずです。ですが、そもそも制度を変えて総裁戦に臨んで選ばれた訳ですから、再度制度を変えない保証はありません。また、制度は変えなくても、傀儡総裁を選ばせることもありるでしょう。ですから、今から自民党員になって次に備えてる意味はあります。

 ま、反安倍の人が自民党員になるのは実際には心理的抵抗が大きすぎて無理でしょうけれどね。でも、総選挙で自民党を打ち負かすよりは可能性はありそうですよ?

 と言いつつ、安倍首相は最長後3年で終わりと考えるのは危険かもしれません。総裁(与党の党首)になることは首相の要件ではありませんから。国会議員であり(文民という条件もあるけど、事実上今は関係無い)国会で首班指名を受けることで首相になれるのです。過去に与党第一党の党首以外が首相になった事例はあります。
 安倍首相にはいくつかの手が残されています(前述の再度党則を変えて、自民党総裁戦に出ることを除いて)。

1.傀儡を総裁にして、首班指名では自分に投票させる
2.自民党の過半の国会議員を連れて、離党して新党結成し、新党の党首になり、首班指名を受ける
3.総裁の任期切れ前に衆議院を解散し、選挙に勝って首班指名を受ける

 1.は前例はないでしょうが、国会議員の支持を維持すれば可能です。2.も同様です。3.は奇策ですが、自分が辞任(または罷免)されない限り、次の衆議院議員まで首相でいられます。つまり、ほぼ4年です。これは国民の支持が必要ですが、それさえ得られれば可能です。

 残念ながら反安倍自民党員が多数いれば1は阻止出来ますが、2と3には無力です。無論、あからさまに総裁任期切れ寸前にやれば批判は受けるでしょうが、選挙の争点を「私に後4年首相をやらせるかどうか」におけば可能かもしれません。例えば、2年後に何かを理由に解散総選挙をやって、3年後の総裁任期切れでも辞任しないということをすればさすがに自民党支持者からも批判されるでしょうけれど。

 なんにしても安倍首相には常識は通じません。何をやってくるかわかりませんよ。

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エリーゼようやく入院

 暑すぎたり、雨だったりしてなかなか連れて行けませんでしたが、ようやく入院させました。が、ガスが抜けたと思っていたのですが、調べてもらうとガスはそれほど漏れておらず、しかも、今日は動きました(苦笑)。さて、暑すぎて負けていただけか、コンプレッサーが一時的に何らかの理由で動作していなかったのか。ともかく見てもらうためにそのまま入院させました。無事に治りますように。

 EXIGE 70th Anniversary Editionがおいてありました。
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いいですね。個人的には緑メタが良いですが。タイヤはPILOT SPORT4でした。
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なお、いいですね。ただ、お金は別にしてパワーが余って使い切れないんですよね。

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最近読んだ本

光人社NF文庫 星亮一著 「提督の責任 南雲忠一」
 以前買って、そのまま埋もれていたのを発見して読みましたが・・・・もはやこの手の本は読むことが苦痛になる体になっていました(苦笑)。中途半端、事実誤認多数、十分検証したか怪しい引用だらけ。いっそ、歴史小説にしてしまってくれた方が良かったです。そうでないのに南雲提督の心情を断定的に書いているのは、その姿勢を批判するしかないでしょう。ずっと昔に書かれた「波枕いくたびぞ」の方がはるかに良いです。

光人社NF文庫 土井全二郞 潜航輸送艇ゆの記録 陸軍潜水艦
 知っているようでよく知らない陸軍潜水艦。結局、余り意味はなかったのですが、構想や研究は以前からされていたのではないかという指摘は正しいように思えます。陸軍が潜水艦を建造・運用したということだけ見れば、イロモノに思えますが、純粋に補給用であることを考えれば、日本においては自然なことです。基本的に陸軍の補給は陸軍の手で行われていましたので(ガダルカナルなど一部の例外を除けば)。後知恵で言えば、最初から海軍の協力を仰いでいればもう少し早期にもう少し実用的な補給潜水艦が出来たかもしれません。まあ、でも、総合的に見れば海軍が悪いというべきでしょう。
 泥縄とはいえ、相応に適性がありそうな人間を集めていたのですね。無理は多いものの、闇雲にやったというのとは違うように思います。
 まあ、いずれにしても燃料も資材も不足していた戦争末期ではどうにもなりませんね。まあ、同様に作ってはみたもののほとんど使えなかった兵器・部隊はほかにもたくさんありますが、それらの過半は純粋特攻兵器(建前は違ったものもあるけれど)でしたら、それらよりはましとはいえます。

ちくま新書 武田珂代子著 「太平洋戦争 日本語諜報戦 言語官の活躍と試練」
 これも埋もれていたのを発見して読みました。こちらは手堅い良作です。連合軍が日本側の文章や捕虜から大量の情報を得ていたことはよくしられてますが、これはそれに従事した将兵をどう養成したかについて書かれた本です。イメージではアメリカは日系人を中心に用意周到に養成して活用した・・・と思うのですが、必ずしもそうではなかったことがわかります。最終的には大量の人材を養成してはいますが、そのやり方は様々で必ずしも成功したとは言えないことも多かったようで。また、日系人も将校にはしてもらえず、活躍しても差別的待遇はそのまま。また、海軍に至っては日系人をまったく使わなかったとは。

 イギリスはずっと以前からコンスタントに養成していたものの数がたらす。ただし、ベッドフォード日本語学校は、日本語の暗号を解読翻訳に絞って速成教育を行って成果を上げてます。作文会話の教育はまったくなく、半年で実務にたえる人材の育成に成功しています。

 知らなかったがカナダとオーストラリア。カナダの日系人がWWIにカナダ人として参加していたなんてまったく知りませんでした。にもかかわらず、WWIIでは、日系人はずっと活用されることがなく、待遇も悪かったのですね。オーストラリアでも同様。アメリカの収容所ばかり有名ですが、この二カ国での日系人の扱いはもっと酷かったとは。

 アメリカは数で押し切った印象ですが、目的を明確にして絞り込んで役に立つ人材を養成したイギリスのやり方は大いに参考にすべきだと思います。

新潮新書 石破茂著 「政策至上主義」
 本屋で見かけたので読んでいました。タイトルに反して政策がほとんど提示されていないという批判もあるようですが、主張されている「勇気と真心をもって真実を語ること」「説明すればわかってくれる」というのは本来政治家であれば、当然行うべきことですが、現実にはそうでない方が多いですね。
 田中派の選挙システムを高く評価しているのは興味深いです。

 まあ、しかし、この方は、「右翼」ですなあ(苦笑)。にもかかわらず、反安倍により、左よりの人から支持されているのは笑うほかないですね。

 また、本人がどれだけ意識しているかはわかりませんが、タイミングといい、まあ、安倍首相批判本ですね。流れ弾が渡辺喜美議員にも(笑)。

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痛ましい災害が続く

 しばらく相方サービス旅行に行っていました。ちょうどその間に大阪を中心とした近畿地方を台風が襲い、続けて北海道で地震と大きな災害が続けておきました。北海道の地震のせいで、関空以外ほとんど報道されなくなっていますが、まだ、停電が続いている地域も多いようですね。
 北海道は一部を除いて、地震の規模のわりには人的被害は軽くて幸いだったと言えるのかもしれませんが・・・。家族・知人にとっては、かけがえの無い「一人」です。災害をなくすことは出来ないにせよ、もう少し何か出来たのではないと思えます。

 また、復旧にあたっている関係各位の努力には頭が下がります。

 実は当初は北海道、それも札幌に行くことも考えていました。結果的には予定を変更したんですが、もし、当初予定通りにいっていたらちょうど地震に遭遇していました。運が良かったとしかいいようがありません。でも、そのうち北海道にいかないといけませんね。今年は難しいから来年になるかもしれませんが。

 偶然なんでしょうが、今年は災害が多いです。大阪で何か起きた後に別の地域で大きな災害が起きるということが二度もありましたし。今年は災害が多かった年として記憶されるのでしょうね。もう大きな災害が起きないと良いのですが。

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来年度の防衛予算概算要求を見て

 平成31年度概算要求の概要が発表されました。
http://www.mod.go.jp/j/yosan/2019/gaisan.pdf
 あくまで要求なので決定ではありませんが、色々と変化が見られますね。

4ページの「平成31年度概算要求の考え方」に要約されています。肝心な部分を引用すると

「陸・海・空という従来の領域にとどまらず、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を横断的に活用(クロス・ドメイン)した防衛力の構築が必要。」
 単純に従来の陸海空に分けられない領域にようやく本格的に対応するということですが、これは、「伝統的陸の任務」の割合を減らすということも意味していると思われます。しばらく前に報道されていた海空の基地警備を陸に任せる話にもつながるでしょう。
 5ページ目にも「海空領域の能力強化 我が国防衛のためには、航空優勢及び海上優勢を確実に維持・強化することが不可欠。」とあります。単純に予算定数だけ見れば陸が減らされて海空が増えている訳ではありませんが、アショアは陸担当になっているので、「伝統的陸の任務」分は大幅に減らされていると言えるのでしょう。この話は冷戦時代からあり、その都度、陸の反発をまねいていましたが、ついに明確にその方向へ舵を切ったと言えるのでしょう。

「日米同盟やインド、豪州といったパートナー国、ASEAN諸国等との防衛協力が我が国及び地域の平和と安定の維持に非常に有効であることを踏まえ、これらを深化・発展させることが可能な防衛力を構築する必要。」
 この方向に向かっているのは明白です。単に中国の脅威に備える、尖閣諸島などの島嶼防衛重視ということではないはずです。本年度予算では「島嶼部に対する攻撃への対応」はIIの2にありましたが、そういう項目はなくなっています。DDHにF-35Bを載せるというのもこっち向きの話だと思います。ただし、集団的自衛権を極めて限定的にしか認めない(行使しない)という現在の解釈と必ずしも合致しません。個人的には方向性は正しいものの、これを推し進めるのなら憲法改正が必要だと思います。少なくとも広く国民に周知し、同意を得る必要があるでしょう。

「防衛力構築には時間を要することを踏まえ、我が国の人口動態、諸外国の軍事動向、将来の技術動向も見据えた防衛力を構築する必要。」
 省力化、無人機の活用、女性が活躍しやすくすること、のはずですが、今回の予算では、III 人的基板の強化の「2 女性の活躍とワークライフバランスのための施策の推進」(これそのものは以前から引き続き行われているものであり、新しいものではない)以外はまだ浅いです。無人機の活用を陸海空全てで推し進める必要があるはずですが・・・。

  個別の内容で興味を覚えたものを。

 大物の新規装備導入は既に話題になっているイージス・アショアだけですね。色々な数字がでていましたが、1基当たりの取得経費:1,237億円だそうです。ただし、SM-6は無し。あくまで弾道弾防衛のみ。うーん、まあ、実際に稼働し始めるまでに装備すれば良いのですが、後から追加するよりも最初から予定していた方が安く上がるということではないことを祈ります。まあ、DDGにSM-6を導入した時に一緒に調達・装備なのかなあ?「まや」は進水したところですが。コストが高いという話はありますが、アショアのメリットは大きいと思います。DDGを貼り付けなくて良くなるのが最大のメリットでしょう。有事の抗堪性はDDGに劣るでしょうが、相手からすると破壊しなければならない目標は増えます。SM-6を装備すれば少なくとも自ら対地ミサイルに対抗出来ますし、それは必要でしょう。後から装備されるものと期待しています。
 アショアで気になるのはレーダーがSPY-6ではなく、LMSSRを選択したことです。米海軍はSPY-6で行く訳ですからそれと異なるレーダーを選んだのが果たして正解かどうか?性能はともかく今後の発展性に不安を感じます。コストはLMSSR方が安いということではありましたが、さて、本当かどうか?
 SM-3はブロックIIとブロックIBを調達。818億円で、その内訳は不明ですが、数十発分。アショアのが含まれるかのかなあ??が、ブロックIBは既存のDDG向けでしょうか?ハイローミックスもありえるかもしれませんが。IBは一括調達も検討とあり、また、「あたご」型はIIA搭載可能に回収するとありますので、「こんごう」型はIB止まりなのでしょうね。

 さて、世間でも一番人気?になりそうなのが、「戦闘機(F-15)の能力向上(2機改修:101億円)」でしょう!JASSMなどの搭載、搭載弾薬数の増加及び電子戦能力の向上等とありますから、AAMの搭載量も従来の最大8発から増やすようです。ミサイルキャリアー化ですね。問題はこれの対象はPre-MSIP機なのかJ-MISP機なのかです。Pre-MSIP機の旧式かは著しく、正直、もはや第一線で使い物にならないでしょう。平時にスクランブルならともかく。近代化改修して使い続けるのか、それとも他の機体と置き換えるのか。それをさっさと決めなければならないのにずるずるとここまできています。まあ、F-22導入失敗のせいだとは思いますが・・・・。Pre-MSIP機はもったいないから近代化改修すべしという意見も多いようですが、いくら丈夫なF-15とは言え、機齢はかなりいっています(Pre-MSIP機は前期型ですから特に)。それを今から多額の予算を費やして改修して使い続けるのが良いのかどうかは疑問です。個人的にはさっさとF-35と置き換える他ないと思います。J-MISP機はF-2後継機(それが何であれ)と置き換えでしょう。
 そう考えるとこの改修はJ-MISP機が対象と思われるのですが、それにしても1機50億円は高すぎるような気がします。その他関連経費(設計変更等)として、別途439億円とあるので、50億円は純粋に機体の改修にかかる費用です。レーダー含めてFCSも交換するのでしょうか?J-MISP機の前回の近代化改修(FCS交換などの)でも年度により違いがありますが、やはり1機50億円程度を費やしています。するとそれに近い大幅な変更なのでしょう。
 それにより、F-15の有効寿命は確かに延びるのでしょうが、J-MISP機の改修であるとすればPre-MSIP機との能力差は更に広がります。J-MISP機ですら近代化改修には多額の費用がかかることを考えると、仮にPre-MSIP機に適用すれば更に費用はかかることでしょう。そうするとやはりどうみてもF-35とさっさと置き換えた方が良いと言えます。J-MISP機ですら、そこまで費用をかける意味はあるのか?と疑問に思えます。
 私自身はF-15は好きな飛行機です。米国製戦闘機の中では、マルヨンの次に好きです。ですが、F-15も既に古いのです。見た目でだまされていますが、もう既に十分に旧式です。人間に例えるならば、ファントム爺さんが延長雇用の人(60歳代)だとするとイーグル兄さんももはや50歳代半ば。役職定年を迎える位でしょう。F-15Jの引き渡し開始は1980年。37年前です。F-4EJと10年程度しか違いません。J-MISP機の製造時期はもっと新しいですけれど。
 F-35は来年度は6機で916億円。本年度は6機785億円、その前は6機で880億円と毎年価格が違いますが、まあ、上を見ても1機150億円。J-MSIP機で50億だとするとPre-MSIP機はもっとかかります。だったら、F-35買った方が良いでしょう。
 それにミサイルキャリアー化するのなら、センサーたるF-35が必要でしょう。それも考えるのなら、Pre-MSIP機は全てではないにせよF-35で置き換えると考えるのが妥当だと思います。AIM-120の導入はF-35だけなのか、F-15にも搭載するのかはこれだけじゃわかりませんが。

 島嶼防衛用高速滑空弾は継続ですが実用化を急ぐようですね。ブロック化してまず出来る物を開発・装備して後から性能向上を考えるようで。日本では珍しいかも?

 UH-X。12億という話でしたが、18億だそうで(6機で110億円)。五割増しかあ。大丈夫ですかね?安いのが取り柄で選んだはずの412EPベースにしたのにここまで価格が上昇してしまって。それに民間型がどれだけ売れるのかも疑問。X-9の方が良かったんじゃないかとも思えますし、コスト重視ならいっそEC145でも良かったような。EC145だと原設計が新しくはありませんが、それを言えば412EPも古いですしね。。

 開発中止になった小松の次期装輪装甲車。その代わりにサンプルを購入するようですね。「次期装輪装甲車導入候補車種の試験用車両(20億円)」という書き方からするとこれはもう既存品の輸入かライセンス生産なのでしょう。国産は断念したに等しいと思います。まるまる輸入が良いとは言えませんが(相応の数が導入されるはずだから)、ライセンス生産で良いでしょう。ライフサイクルコストも含めて安くあがるならこの手の車両は輸入でも良いと思いますが。

 海上作戦センターの整備(36億円)は、やっとかという気がします。島嶼防衛をうたっておきながら・・・でも、これはそれだけじゃないんだろうなあ。もっと遠方も対象にしているのかも。

 電磁波領域の能力強化はサイバー戦と含めて今後当然強化しないといけないものです。今回は特に部地別ではなく、共有を進めるようで大いに結構だと思います。

 それから真面目にやる気になったと思われる項目がありますね。
 油槽船(仮称)の整備(2隻:55億円)
 火薬庫の新設
 滑走路被害復旧の能力向上に必要な器材の取得(9億円)
 事態対処時における治療・後送能力の向上
 左っぽい言い方をすると本気で戦争する気になったといえます。従来の張り子の虎戦略(ああ、これは私が勝手にそう呼んでいるだけ。正面装備重視でとりあえず、強そうに見せかける戦略)から見た目はやや小さくなっても中身も詰まった本当の虎を目指す方向に動き出していると理解します。治療・後送能力の向上は、従来余りレベルが低すぎると叩かれていた分野ですし、ちゃんと向上することを期待します。

 「2 公文書管理の適正の確保のための取組」は、例のあれ対策ですね。ただ、それに関係無く、これは当然必要なことです。外部からの照会に限らないでしょう。内部でも必要な文章を速やかに見ることが出来るようにする体制が出来てしかるべきだと考えます。

 「「あきづき」型護衛艦等の対潜能力向上(マルチスタティック)」というのもありますね。「あさひ」型に準じる能力を持たせるのでしょう。

 自衛隊施設の老朽更新なども含めて待遇改善も少しずつ進むようですね。

 来年度だけで劇的に何かが変わる訳ではないでしょうが、空海重視へ進んでいくのは間違いないでしょうね。

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最近読んだ本

 電車通勤のおかげで本を読む時間だけはあります(苦笑)。

岩波新書 清水克行著「戦国大名と分国法」
 分国法について実はまったく詳しくその中身を見たことはありませんでした。分国法といっても様々なのですね。当主が一人で書いたもので、矛盾や重複があるものの、書いた人の気持ちが分かるもの。家臣らが作成し、当主に認めさせたマグナカルタみたいなもの。家臣に作成させ、当主が承認したもの(今の法律に一番近い)などなど。書き手の知識と能力によりその内容は様々です。
 ちゃんとした分国法を定めた家は滅んで、そうでない家が生き残っているという指摘は興味深いです。分国法が必要になるのは危機の時と考えることも出来そうです。ただ、今川は必ずしも危機の中で生み出されたとは思えませんが。内容の優れていますし、他とは違うように思います。何故、今川は滅んだのか?最近、再評価されている今川家ですが、それは一度深く考えてみたいと思いました。

光人社NF文庫 古是三春著「ノモンハンの真実 日ソ戦車戦の実相」
 内容は既知(というか以前読んでいる)のですが、改めて読むと、辻参謀のせいで負けたというよりも、師団長から上の作戦指揮の不手際で負けたという印象を持ちます。補給も含めて、ちゃんとやっていればあれほど酷い負け戦にはならなかったでしょう。補給は絶対的な能力の問題もあるにはありますが、同じ手駒でももっとうまくやれたと思います。ソ連の戦車に歯が立たず負けたという話はそろそろ払拭されないのでしょうか?砲兵の方がはるかに大きかったように思います。それとソ連の戦力不足。戦車、装甲車、砲は多いですが、肝心の歩兵が不足気味ですね。総兵力でみても精々日本の2倍。だから、死傷者の数で言えば日本を上回る犠牲を払ったのでしょうね。

洋泉社 歴史新書 亀田俊和編 「初期室町幕府研究の最前線 ここまでわかった 南北朝の幕府体制」
 馴染みが薄い次代なので、新鮮です。色々なことに意味を持たせすぎるというのは歴史学上でしばしば起きることですが、ちゃんと評価すれば資料と合致しないのに、何故そういう説を出してしまうのでしょうね?

洋泉社 歴史新書 新名一仁編 「中世島津氏の最前線 ここまでわかった 「名門大名」の実像」 
 馴染みがあるのに実は余り良く知らない島津氏。いずれも興味深い話なのですが、いつものと違ってここの内容が薄く、もっと掘り下げて欲しいと感じました。多分これは、興味があってそれなりに知識があるのに、不足している部分が多いからもっと知りたいという欲求が出るからでしょうね。
 交易関係の話はなかなか面白いです。 初期室町幕府研究の最前線にもでてきますが、明へ疑使いが送られた事例がここでも登場します。限られた相手としか交易しないと定められたが故に名前を騙ってやろうとするのですが、実際には余りうまくいっていないようですね。それと島津と琉球の関係も常に島津が上という訳ではないのですね。
 外聞を重んじる家であることやくじ引きや占いなどを多用していることなどわかっていそうで十分にわかっていない(私が)指摘も多いです。
 個々の項目をもっと詳しく(それぞれで一冊の本に)して欲しいと思いました。

洋泉社 歴史新書 山田邦明編 「関東戦国全史 関東から始まった戦国150年戦争」
 応仁の乱も酷いのですが、関東の戦いもめちゃめちゃです。一言で言えば、内部対立の連続。足利公方家と上杉管領家が対立、その上杉も内部分裂対立、分裂した扇谷上杉家も内部対立。公方も内部対立。周囲のもろもろの諸勢力もしばしば内部対立が生じています。めちゃめちゃです。
 最終的に豊臣に滅ぼされたものの、その前に北条が関東を制した理由は、色々あるでしょうが、内部対立がほぼなかったということが大きいのではなかろうかと思いました。親子兄弟間の戦いは私が知る限り起きていません。重臣の離反は無くも無いですが単発的なものに過ぎません。今川、武田、上杉(旧長尾=謙信の家)はいずれも内部対立が起きており、武田以外は戦になっています。佐竹や里見も同様です。

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