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最近読んだ本

細かくはかけないので短いですが、最近読んだ本の感想です。

雨倉孝之著 光人社NF文庫  海上護衛戦、対潜水艦戦のすべて 海軍護衛艦物語
 WWIの頃から記述されていて、単なるWWII中の海上護衛戦だけではありません。もう少し早めに色々と用意しておけば、経過は変わった可能性はある、とは思いますが、とはいえ、正面戦力が減少してマリアナ諸島を奪われれば、仮に海上護衛戦力が質、量共に史実よりもはるかに強力であっても、海上交通路はやはり遮断され、負けてしまうでしょう。最良の海上護衛戦への備えは、対米戦をやらないことでしょう。

関口崇史著 洋泉社 歴史新書 征夷大将軍研究の最前線 ここまでわかった「武家の棟梁」の実像
 内容は様々ですが、一般的に馴染みが余りないことが多く、参考にになりました。感想は書きにくいですが。

磯田道史著 新潮新書 素顔の西郷隆盛
 大河ドラマ便乗本の一つでしょうね。内容はまずまずだと思いますが、余り詳しくないので、良し悪しの判断はしにくいですが、ちと贔屓目には感じます。

木村 光彦著 中公新書 日本統治下の朝鮮 統計と実証研究は何を語るか
 基本的には良かったのですが、一部の表記が気になりました。当時のままといえばその通りなのですが、配慮があっても良かったかなと。それより読み手に変なバイアスがかかるかもしれません。

平川 新著 中公新書 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略
 秀吉の唐入りは、対スペイン戦略の一環だったというものです。一瞬、荒唐無稽に思えますが、相応の説得力はあります。当時のスペインは確かに強力ですが、アジアに限定すれば、日本の軍事力と比べて、勝っているとはいえません。船舶の性能が低いので現実味はないかもしれませんが、スペイン側がフィリピンへ攻め込んでくることを心配しても確かに不思議ではないでしょう。
 スペインが日本のことを帝国と考えて、帝王と表記しているとしています。これについては他にどのような事例があるのかが私にはわからないので、著者の主張をそのまま受け入れるのは難しいかなとも思います。
 それと政宗は正直過大評価かなあとも思います。でも、面白い本でした。ちょっと「日本は凄かった」的な部分が鼻につきますけれど。

河内春人著 中公新書 倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア
 この本は本来これだけで感想を述べるべきなんでしょうが、時間がないので一緒に。
 教科書にも書かれている倭の五王ですが、この本を読むと知らないことばかりでした。
 昔から謎だったのは名前です。何故、漢字一文字なのかがよくわかりませんでしたが、この時代、朝鮮半島の国々含めて、中国風の名前を名乗って使者を送っているのですね。それに習って日本も姓を「倭」とし、名前を漢字一文字にしたという説明でした。知っている人には当たり前のことでしょうが、私には新鮮でした(この時代はまったく詳しくないので)。また、官位を要求しているというのも知りませんでした。 そしてその官位も朝鮮半島の国とはりあっていたとは。ただ、当初は大将軍は得られず、「安東将軍」だったそうで。
 「倭王」と「倭国王」では意味合いが異なるそうです。 「王」は比較的近く関係が深い地域の王に与えられる称号であり、これが「国王」だと比較的遠隔地で関係も浅い地域の王に与えられるのだそうです。
 そして、家臣たちにも官位を授けられるように要求していることがあったのですね。特に珍の時に「倭隋」という人物に自分の安東将軍と同格(三品)の平西将軍をもらっています。名前からして一族の有力者と思われます。古市古墳群と百舌鳥古墳群が同時に築かれているのは良く知られた話ですが、著者は大枠で言えば同じ一族の中で二つの有力集団があったのではと推測しています。そうすと倭隋は、珍の時代にそのもう一つの集団を率いていた人物でしょうか。
 讃と珍は、済と興と武とは違う流れだと解釈できます。それぞれが二つの有力集団出身なのだろとしています。それがまったく違う(同じ血族ではない)集団なのか、同じ血族の中の二大勢力なのかは、資料がないので誰にも分からないのでしょうが。
 面白いのは興は世子を称して使者を送っているということです。他はいうなれば「こんにちは、今度、倭の王になったXです。よろしくお願いします。」と挨拶しているのに「こんにちは、私は世子の興です。今度、倭の王になる予定ですので、よろしくお願いします。」という風に違いがあります。著者は興はすんなりと王位を継承できず、中国のお墨付きを得て自分の権力を確立しようとしたのではないかとしていますが、これも説得力ありますね。

 そして、タイトルからして期待される倭の五王がどの天皇に相当するのかという著者の見解ですが・・・ネタバレになりますが、書いてしまうと。著者の考えは「わからない」です。いや、素晴らしい!だいたいこういう時は、これが正しい!と主張していることが多いのですが、著者はこれまでの説はどれも根拠が明確ではないと否定してます。一般的に「武」は雄略天皇とされ、これはほぼ定説になっています。理由は「わかたける」だから「武」だということなのですが、そもそも当時、「武」を「たける」と読んだとはいえない(わらかない)としています。武=雄略天皇を基準にして、日本書紀に書かれている天皇の関係から残りの四王が誰に相当するかを推測してきたりしたわけですが、仮に武=雄略天皇だとしても日本書紀に書かれている関係も正確などうかわからないともしています。私にはこの著者の主張は極めて説得力があると思います。わからないことはわからないという。それが正しい姿勢でしょう。つまらないかもしれませんが。

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