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最近読んだ本

 GWいかがおすごしですか?渋滞するので遠出はしていません。さて、車の話ばかり続いていましたが、違う話を。
 感想を書く暇がなく、たまっていたので簡単に触れるだけですが。

 吉田裕著 中公新書「日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実」
 ネトウヨとかカタログスペックミリオタとか呼ばれている人達に読んで欲しいけれど・・・読まないのだろうな。
 一つだけ。「軽視していた」というのは個人的にはやれば出来ることをやらなかったという意味合いがあると感じています。やろうとしても出来ない場合には、「重視していた」とは言えないにせよ、「軽視していた」とは必ずしも言えないと思えます。補給が出来ない(続かない)作戦を実施するのは、「補給軽視」と言えなくもないでしょうが、個人的には失敗の原因は補給軽視ではなく、能力不足なので、単に「無謀」と言いたいです。

 

 服部英生著 中公新書「蒙古襲来と神風 中世の対外戦争の真実」
 全体的には同意できるのですが、「俺が正しい!」というのがにじみ出ていてちょっと好きになれない文体。それと自己正当化かのために描かれたのに依存しすぎるのも問題かと。一部論理が良く分からない部分もあります。でも、これまでの通説に問題があることを指摘している点は評価しましょう。
 ただ、神風は勝因じゃないというのは私の中では随分昔から定説になっていたと思ったのですが、そうでもなかったようですね。

 倉本一宏著 中公新書「藤沢氏 権力中枢の一族」
  古い時代は知識が少ないのでざっとながめられる良い本だと思いますが、知らない・馴染みがない名前が多く登場するので、誰が誰かわからなくなってきて、読みながら系図を見直して、を繰り返すことになり、時間がかかってしまいました(苦笑)。

 高安健将著 中公新書「議員内閣制 変貌する英国モデル」 
 ぼやっとイメージしている英国の議院内閣制と実情がかなり違っていることが分かる本でした。決して理想的に機能している訳でもなく、改革が意図した方向と逆にいったり。色々と参考になりました。

 磯田道史著 新潮新書「素顔の西郷隆盛」
 時流物ですが、磯田先生らしい内容ではありました。少々西郷賛美っぽさが強く感じられはしますが、問題点も指摘はしていますから、まあ良いかと。傑物ではありますが、新しい時代にはついていけなかったとも感じます。明治維新の後、安定してくれば仮に西南戦争がなくてもそのまま政治から離れて余生を送ったのではないかとという印象を受けました。

 本郷和人著 祥伝社新書 「壬申の乱と関ヶ原の戦い 何故同じ場所で戦われたのか」
 はっきり申し上げれば期待外れでした。タイトルからしてこじつけです。壬申の乱では、「関が原」近辺で戦いは行われていません。もう一つ、青野ヶ原の戦い(南北朝時代)も取り上げていますが、この戦いの結果、南朝の衰退が決まり、誰も支持しなくなったと主張していますが、私には「決戦」だったとは思いません。湊川もそうですが、なにはどうあれ、その後も南朝は続いていますから。
 それとどうみても呉座勇一氏に対する対抗心、悪く言えば嫉妬を感じてしまいます。戦争には明確な目的がありとしており、応仁の乱は引き分けじゃないし、原因も明確だとしていますが、その呉座勇一氏がこの後述べる 「陰謀の日本中世史」で触れているように必ずしも明確ではないこともあるでしょう。それは結果を知っているからそう感じるだけ、ということも多いと思います。それからもろもろの見方が古いというか保守的ですね。それと歴史学者らしくなく、推測を交えすぎています。この方の著作を読むことはもうないかも。

 呉座勇一著 角川新書「陰謀の日本中世史」    
 読みましょう!結果を知っている後世の我々は明確な計画や意図があって行われたと考えてしまいがちですが、必ずしもそうではないということを事例を挙げて説明しています。陰謀とされるものの過半は後からそう考えているだけだと。関が原の合戦でも石田三成と上杉景勝の間に密約はなかった(ありえない)としていますし、家康も三成の挙兵をおびき出すために上杉討伐をしようとしたわけではないとしています。
 終章の「陰謀論はなぜ人気があるのか?」で綺麗にまとめられていますが、まったく同感です。

 第一節 陰謀論の特徴
 因果関係の単純明快すぎる説明
 論理の飛躍
 結果から逆行して結果を引き出す
 挙証責任の転嫁

 第二節 人はなぜ陰謀論を信じるのか
  単純明快で分かりやすい
 「歴史の真実」を知っているという優越感
 インテリ、高学歴者ほど騙されやすい
 疑似科学との類似性
 専門家の問題点

 こう並べただけでもう中身は分かるでしょう。最後の専門家の問題点は、あほな説を取り上げず反論もせず無視することにより広まるので、専門家は反論・否定をしなければならないとしていますし、その前にあるようにそれは擬似科学と同じであるとしています。これもまったくその通りです。私も専門家ではありませんが、あほな説は無視して一々批判することはありません。

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