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三菱自動車はもう死んでいる

 既に報道されているように大きく分けて三つの不正が見つかりました。このうち、明らかに問題があるのは走行抵抗の測定値を低い値で申請してJC08モード燃費を良く見せかけた点です。残りの二つは不正ではありますが、結果的には燃費そのものはほとんど変わらないでしょう。しかし、過去に問題が発覚して色々と対策をとったにも関わらず、今頃になって25年前から不正な測定をしていたということが判明した、というのは致命的な問題です。これは体質風土がどうにもならないということを意味しています。

 四車種の軽自動車の燃費偽装はもっとも悪質ですが、無茶な目標を押し付けられて、苦し紛れにやったという言い訳も出来なくはないでしょう。しかし、それ以外は「結果は変わらないから、いいや」でやっていたとしか思えません。そういう意味ではより悪質でしょう。やれば出来ることをやっていないのですから。怠慢としか言えません。もちろん、時間やコスト削減を強いられたという面もあるのかもしれません。しかし、その言い訳が聞くのも1990年代まででしょう。2000年代どころか、それが現代まで続いていたというのは「驚き」としか表現しようがありません。罪悪感はまったくなかったのでしょう。これは技術側の問題です。

 燃費偽装そのものは目標を何度も変えて高くしていったことが一部で問題視されているようですが、それそのものはごく当たり前のことです。競合他社よりも低い性能では競争に勝てません。同等以上を目指すのは当然の話です。他社が向上したら自社の目標も上げざるを得ません。
  問題はその後でしょう。目標が達成出来れば良いですが、現実には出来ないこともあります(その方が多い)。その時に技術者は明確に理由を説明して出来ないと言わなければなりません。ただ「出来ません」では駄目でしょう。今は出来ないが時間やお金をかければ出来る見込みはあるという報告は必須でしょう。その上で営業・経営側はどうするかを判断しなければなりません。低い性能のまま発売するのか、発売を延期して改善するのか、予算を追加して発売前に改善するのか。いずれも困難な選択ですが、技術者は正しい情報を提供し、それ元に経営側が最適な判断をしなければなりません。
 しかし、今回はそれに対して、燃費を偽装するという方法で目標を見かけ上達成しました。何故そうなったのかはまだわかりませんが、想像すると・・・困難な目標を提示され、時間もお金もかけることが出来ず、考え抜いた末に技術側が不正に手を染めたと思えます。そこには「出来ない」ということを許さない体質・風土があった可能性がありますし、時間やお金が必要と技術側がいってもそれを認めず、なんとか工夫しろという経営者がいたのではないかと思えます。
 東芝のチャレンジと同じですね。技術的根拠なく、やれと言われたから不正かどうかは別にしてともかく目標だけは達成したように見せかけたのですから。粉飾決算とまったく同じです。
 他社は本当に工夫して(時間とお金をかけて)改善しているのですから。もちろん、その中には不正ではないものの同意できない方向性のものもあります(燃料タンクの容量を減らして測定時の重量を低減して見掛け上の燃費を改善するとか)。しかし、不正ではありません。ルールを守った上でやっており、原因はそれを許したルールの方です。

 このようなことを平気でする会社は、粉飾決算と同じと見なして上場廃止がふさわしいでしょう。会社そのものが存続しなければならない理由もありません。もうMMC(三菱自動車)の車を買いたいという一般消費者はいないのではないでしょうか?しばらく前から、MMCでなけれなならないという車はほとんどありません。三菱グループに勤務している人を除けば、積極的にMMCが良くて選ぶ人は今回の不正発覚前の段階でほとんどいないでしょう。ディーラー単位、営業単位でずっと付き合いがあるから買うという人はいなくはないでしょうが、それは製品ではなく、その「人」「対応」で選んでいるにすぎません。ミラージュは安っぽいのもの悪くはありませんでした。しかし、じゃあ、ミラージュを買うのかと言われると別にミラージュでなければならないということはありません。安いわりにはよく出来た車というだけです。iには価値はありましたが、乗り心地など問題はありました(相方は気に入っていたけれど)。

 既にMMCの生産台数のかなりの割合を日産向けの軽が占めています。当然、日産向けの生産もとまります。日産は自社生産の方向で動いているという報道もあります。そうなれば、MMCは死にます。いや、もうほぼ死んでいます。これで生き残ったらそれは「ゾンビ企業」以外の何物でもないでしょう。
 MMCがつぶれれば地域経済に大きな影響はあるでしょう。日本経済にも影響はもちろんあるでしょう。しかし、元々日本には自動車メーカーが多すぎます。また、ゾンビ企業が淘汰されないのは世界から見て大きな問題です。ここは膿を出し切るべきです。

 元々技術力が無かったとは言いません。しかし、過去の不祥事により販売は低迷し、当然ながら研究開発に投入出来る予算は大幅に減少したでしょう。それは技術力の低下を招きます。そして今回の不正発覚。もうおしまいですよ。どこかに買収されるほかないでしょう。可能性が高いのは日産ですが、それにしても工場と知的財産、一部の技術者(工場で生産に携わる人を含む)以外は要らないでしょう。

 なお、日産が告発したとか、被害者だという報道がありますが、OEM供給ではなく、合弁会社を設立しているので日産の責任も免れませんね。やったのはMMC側だといってもそれは通らないでしょう。

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