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雷撃隊出動

 随分前に買って見ていなかったDVDを入院中に見ました。昭和19年11月(確か)に公開された戦意高揚映画・・・なんですが、これで戦意が高揚するとしたら、日本人というのは変な民族ですね。
 確かに日本人は特別だとかいう主計長が出てきたり、最後の方は大戦果を上げたりはします。ですが、作品中3/4は負け戦の描写です。航空機は足らず、空襲でやられ、戦闘機はより前線に近い航空基地へ抽出させられ、補充機も来ない、一方的に空襲で叩かれ、戦死者も続出。物資も足らず、在留している日本人がやっている食堂ではお汁粉を出してくれるが、これが最後の砂糖で南方なのに砂糖がないなんてと。その食堂も空襲で被害を受けて神棚が壊される。補充がこないなら1機でも戦ってやるといいつつ、言っている本人がそれで勝てるなんて思っていなません(あくまで口だけ。そんなことを信じているバカではない)。
 最後の大戦果にしても、母艦機は薄暮攻撃、陸攻は夜間攻撃。昭和19年後半に昼間雷撃は自殺行為という認識が既にあるのでこういう描写になったのでしょう。確かに大戦果は挙がったものの、参謀で出撃しなかった1人を除いてサンカミの2人は戦死。陸攻は自爆43機という台詞がありましたが、それってほぼ全滅でしょう。大戦果を上げたというのが誤認だったら(台湾沖航空戦のように)、ほぼリアリティのある映画だと思い思います。ばんばん魚雷が命中して米艦が爆発するシーンこそありますが、それが日本軍側からそう見えたものと考える解釈してしまえば、問題ありません。
 いやあ、私が検閲官だったらこれ通しませんよ。どう見ても日本は戦争に負けると思えますもの。最後の大戦果を上げたというので合格出来たのでしょうけれど、それも戦況が不利という認識があり、これから逆転するんだと民衆へ思わせたいから、でしょうか?でも、雷撃の神様、サンカミが全滅(参謀はもう雷撃はやっていないですから)で終わるというのも?逆に言うと作り手は単に軍に協力して戦意高揚映画を作ったというよりも検閲に合格出来るように手直ししつつ現実に忠実な映画を作ろうとしたのではないかと思えます。
 今どきの架空戦記の方がよっぽど戦意高揚戦記ではないだろうか、と思いました。当時、これで本当に戦意高揚になると思っていたとすると本当に不思議です。まあ、軍歌などでも、それ反戦歌?と思えるものが結構ありますねどね。戦友にしてもそうですし。

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