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雲龍の格納庫面積

 たまたま本屋に行ったら資料3があったので買ってきました。書庫のどこかに同じ内容の資料が寝ている気がしますが(苦笑)。この中に雲龍の図面がありました。ただ、残念ながら下部格納庫の平面図はありません。雲龍は蒼龍や飛龍と異なり、リフトは二基しかありませんが、その後部リフトの後ろにも格納庫があります。ただし、上部は2機程度で、下部はそれよりも狭く補用機用とかかれています。長さを図面から測ると上部はリフト別で長さ154m、下部は117m位に見えます。合計271m。うん?前回推測した翔鶴とほとんど同じですね。蒼龍は238mと推測しましたが、33m差があります。この差は後部リフト後ろの格納庫とリフトが2機しかないことでしょう。雲龍はリフトは長さ14mで2基ですから、合計28m、蒼龍は資料3によると長さは前から、11.5m、11.5m、11.8mなので合計34.8mですから、その差は6.8m。リフト後方の格納庫が約27mなので、合わせて約34m。1m違いますが、まあ、元々図面から割り出した長さですからね。
 改めて資料3の図面から、蒼龍、飛龍、雲龍、翔鶴の格納庫の長さを測りだしてみました。
蒼龍:上部格納庫145m、下部110m、合計255m
飛龍:上部格納庫133m、下部105m、合計238m
雲龍:上部格納庫154m、下部117m、合計271m
翔鶴:上部格納庫153m、下部129m、合計282m
 飛龍だけ後部リフト後方に格納庫が描かれていません。なのでその分短いです。雲龍は更にぎりぎりまで格納庫が設けられており、リフトが2基しかないので長くなっています。蒼龍と飛龍の差は本当にあるのかはわかりませんが・・・。まあ、ともかく、雲龍の格納庫の長さが一番長いのは確かそうです。幅が同じなら(基本的には同じ艦なので大きな差はないと思いますが)。意外なのが翔鶴の上部格納庫の長さと雲龍のそれがほぼ同じことです。まあ、リフトの数が違いますからね。下部は当然翔鶴が大きいので、全体でもかなり長いです。
 さて、幅はどうでしょう?雲龍の上部格納庫しか図面はありませんが、前部は14-17m位、平均すると16m位。中部は15-21m位、平均したら19m位、後部は15m位。翔鶴の図を見ると下部格納庫の幅はリフト程度の場所が多いです。それを参考に考えると下部は平均して15m程度でしょう。非常に大雑把な推計ですが、
 上部格納庫:前部46x16=736、中部88x20=1760、後部20*15=300:計2796
 下部格納庫:117x15=1755
 合計4551平方m
 これを元に更に蒼龍は16m、飛龍は33m短く、その部分の平均幅を16mとすると、蒼龍は256平方m、飛龍は528平方m少ないことになるので、蒼龍は約4300平方m、飛龍は約4000平方mです。前回蒼龍を約4000平方mかなと推測したのですがその時の格納庫の長さは238mで今回の飛龍と同じでした。この差は図の問題か、本当に違いがあるかは良くわかりませんが、ともかくリフトの差分雲龍の方が格納庫は広いはずですから、まあ、だいたいこんな感じかなと思います。なんにしても蒼龍で5700平方mはありえないと思います。前回の1機当たり83平方mとすると雲龍は54機です。

 雲龍の上部格納庫の図には烈風と流星らしい機体が配置されていますが、烈風は18機、流星は7機の25機に見えます。本文中に烈風18機と補用機2機、流星27機、彩雲6機で、彩雲は甲板上と書かれています。下部格納庫に流星20機は可能でしょう。流星は翼を折りたためますから烈風よりも詰め込めます。補用機2機は下部格納庫のリフトの後ろに納められるでしょう。51+2=53機中47機を格納庫に収めていることになりますが、零戦、99艦爆、97艦攻ならそれよりも多く、50機以上は納められても不思議ありません。54機という推定は良い線ではないかと思います。(^^)記事にも計画当初で零戦12+3、99艦爆27+3、97艦攻18+2、合計57+8の65機で、11機は露天繋止の予定だったといます。つまり補用機含めて格納庫は54機です!ぴったり!!推測した面積や記事などと合わせて、少なくとも雲龍の格納庫面積は補用機用も含めて約4500平方mだと推測されます。それから考えても翔鶴は約5700平方m程度でしょう。

 翔鶴の図面を見るとリフト脇に補用機格納場所と書かれています。翔鶴の設計時にはまだ補用機はばらばらに分解して格納しておく予定だったのでしょうね。蒼龍、飛龍の図面はないのでわかりませんが、同様にリフト脇などに分解して格納しておく予定だったのかなと思います。ただ、開戦時位のそれぞれ常用18機、補用3機の合計54+9=63機と言われていますが、その場合、分解して格納されていたのかは?この補用機はそれほど分解されず、せいぜい、出し入れしにくい端に押し込まれていた程度で、格納庫に収まらない分は飛行甲板上に露天係止されていたのではないかと思えます。もしくは、そもそも9機全部搭載していなかったか。

 翔鶴の格納庫面積を大ざっぱに図面から割り出してみると上部格納庫が約3200平方m、株格納庫が約2100平方mで合計約5300平方mでした。補用機格納場所の面積が約205平方m。複雑な形の部分はいくつかの長方形に分けて長さを出して計算したものですので本来の面積と比べるとある程度少なくなっていると思います。約5500と5700の二種類の面積があるのは、補用機格納場所の面積を含むかどうかの違いだとすると説明出来ます。多少の誤差はあると思いますが、広くても約5700平方m程度のようです。補用機を除外して約5500だとすると1機当たり約80平方m。まあ、前回の83平方mと大差ないでしょう。少なくとも蒼龍、飛龍、雲龍型との差が1000平方m前後というのは正しいと思われます。

 そうすると排水量で約2/3ですが、格納庫は約8割あるので、やはり雲龍型は2年で建造出来たということと合わせてコストパフォーマンスは良く、日本がWWII中に建造する空母としては適切だったと思います。流星の運用は厳しいにせよ、不可能ではありません。これよりも小型で簡易な空母だと流星の運用はカタパルト無しでは不可能でしょう。

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