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NDvsMR-S

 NDを一日(正確には7時間ほどですが)借りた感想で書き洩らした点があるので、MR-Sと比較しつつ述べたいと思います。

・乗り心地:引き分け、どちらか選べると言われるとND
 Sを街中で短時間試乗した時にはNDが圧勝だと思いましたが、Sスペシャルパッケージで仕様がやや違うこともありますが、高速道路では路面のうねりや凹凸があると上下に動きが出るので街中ほど快適ではありません。また、ワインディング走行でも、やはりうねりや凹凸による動きが大きく感じられ、MR-Sの方が乗り心地は良いです。脚以外について言えば、シートはどちらも私には合わないので引き分けです。ちょっと不思議なのは帰りにMR-Sに乗り込んだらシートが低く感じたことです。これは実際にはシートが低いのではなく、ウェストラインが高かったのかもしれません。車の中に潜り込んでいるように思えたので、シートが低く感じただけかもしれません。
 ということで、乗り心地は状況別に言えば、一勝一敗一分けなのです。ただ、高速巡航でNDが静かなのを考慮すると(MR-Sのタイヤを変えると印象も変わるかもしれませんが)高速巡航の適性はNDの方が上なので、どちらか選べと言われるとNDです。ただ、乗り心地はNDが圧勝すると思っていましたので、この結果は意外です。もちろん、同じコースをSで走ると印象は違うかもしれませんが。ただ、Sの方が動きは更に大きそうなので、街乗りはともかく、それ以外だとSスペシャルパッケージの方が良い可能性があります。

・エンジンと動力性能:MR-S
 NDのエンジンは回すと音も良く、7000回転前後でもう一伸びする印象を受けます。その先のレブリミットまでの数百回転はリミッターが無ければ更に回りそう、という感じではありませんが。MR-Sの1ZZ-FEは7000回転弱でレブリミッターが作動しますので、表面上はND圧勝です。ですが、1ZZ-FEはそのイメージと異なり、リミッターを解除すればもっと回りそうな勢いで回ります。言い換えると引っ張るとすぐにリミッターが作動するという感じです。NDは500回転(600回転かな?)更にレブリミッターの作動回転数が高いこともあり、すぐにリミッターが作動するという感じではありません。ここで4AGを引っ張り出すのはフェアじゃないかもしれませんが、7700回転の4AGも1ZZ-FE同様に引っ張ればすぐにリミッターが作動します。
 4AGは別にして、1ZZ-FEとの比較なら音も含めれば、ND勝利・・・ということになるのですが、そう簡単にいかない理由があります。それはやはり300ccの排気量の差です。1ZZ-FEそのものは凡庸なエンジンではありますが、やはり排気量の違いはトルクの違いを生みます。車重さはほぼ同等(うちのMR-Sは後期型で重たいので)ですから、トルクの差は動力性能の差につながります。もちろん、MR-Sにしても大した動力性能ではないのですけれど、やはり比較すればMR-Sが勝ります。
 1ZZ-FEの音はややバンカラですが、3S-GEなんかよりは良い音です(好みに合っている)。なので、動力性能を考慮すると意外にもエンジンはMR-Sの方が優れています。もし、MR-Sが1600か1500ccだったら、NDが勝ったことでしょう。これはもう排気量の差、です。だからといって、NDに排気量の大きなエンジンを搭載すべきとは思いません。MR-Sと比較しなければ、バランスは取れていますし、動力性能は十分です。音、フィーリング含めてマツダ4気筒試乗最良のエンジンですから。仮に北米仕様と同じ2Lエンジン搭載バージョンが出ても選ぶならこの1.5Lです。

・ハンドリング:MR-S
 まあ、これは好みがあると思いますので、あくまで私個人の評価です。基本的にMRに慣れているので、MRとそれ以外を比較するとMRの方が良いとどうしても感じてしまうということを予めお断りさせていただきます。前回述べたようにNDの走りは良いのですが、どうしても上下の動きが大きく感じられます。そして、今回は借り物ですから、攻めたりはしていませんが、やはりなんとなくテールが出そうな気配を時々感じます。実際には滑り出したりはしていませんが、同じような(実際にはもっと速い)ペースでMR-Sを走らせてもそういうことはありません。
 とはいえ、NAのように頭が重たくて曲がらないというようなことはありません。素直に気持ちよく曲がっていきます。ボディ剛性感はNDがMR-Sに圧勝しています。ブレーキは今回のコースでは互角でした。ステアフィールはMRーS単体で見るといまいちなんですが、NDと比べると良い勝負です。そのNDも悪いという訳ではなく、NAと比べると天と地ほど違います。なので、MR-Sの方が優れていると言っても、その差はわずかです。まあ、これはいくらMRとはいえ、本来なら二世代前のNBがライバルだった時代に生まれたMR-Sがここまで頑張ったと褒めてあげてください。

・操作性:引き分け
 NDのシフトフィールは確かに良いのですが、MR-Sも悪くありません。それから足元は左側の余裕がNDはないので、MR-Sの方が楽です。また、世間一般で評価の高いオルガン式アクセルペダルは私は余り好きではありません(987もそうでした)。とはいえ、操作しにくいということはありませんし、ブレーキやクラッチなどの重さ感触も問題はありません。ああ、マニュアルを読まないとトリップメーターをどうやって表示させて良いかわからず、結局、時間的切れでそのまま返却してしまいました。色々情報が表示できるのですが、簡単な操作が意外と難しいです。MR-Sはこの点シンプルです。何せ、ろくに表示できる情報がありませんから(笑)。なので、総合的に見て引き分けとします。

・快適性と実用性:ND
 高速巡航時の乗り心地が期待ほどでなかったこととシートが合わないという問題はありますが、それはMR-Sも同じなので、比較すれば、ND圧勝です。いや、とにかくMR-Sは賑やかですが、NDは静かです。装備も充実しています(Sスペシャルパッケージなので)。そして、荷物搭載力もやはり普通にトランクがあるNDが優れています。MR-Sのシート後方の空間も意外と荷物は入りますが、容積を考えるとなにせエリーゼにも負けますから(苦笑)。それから幌の開け閉めはNDが当然勝っています。

 ということで、NDvsMR-Sは引き分け、厳しく見るとMR-Sの辛勝です。

 状況別に言えば
・街乗り:ND
・高速巡航:引き分けだが、強いて言えばND
・ワインディング:MR-S
 というところで、NDの辛勝ですので、まあ、総合的に見ると引き分けでしょう。NDも高速巡航に向いているとは言えないので、結局、お山の戦闘機として使うしかありません。まあ、MR-Sは街乗りに使いたくありませんが、NDなら待ち乗りは問題ないので、もう少し出番は増えますが。とはいえ、相方を乗せて週末出かけるという用途にはやはり向きません。あの乗り心地は私よりも相方の方が評価は低いでしょうから。なので、NDそのものは良い車だと思いますが、今回の試乗の結果からは、ぴー三郎を無かったことにした場合、MR-SからNDに乗り換えないといけないというほどの差はありません。
 ただ、我が家のMR-Sには例の臭い問題がありますので、MR-SからNDの乗り換えはあり得ました・・・ぴー三郎がくることが決まっていなければ。S660にはもはや運転手が耐えられませんし、NDと981の価格差は余りに大きいですから。ただ、我が家におかえる必要性を考えると高速巡航が得意であろう981がやはり勝ります。ワインディングでの楽しみはMR-S/NDの方が大きいですが(性能を持て余さないので)。

 私の車の評価はノーマル同士なので、こういう評価になりましたが、NDはダンパーを交換するだけで、一気にMR-Sを引き離す可能性はあります。動力性能はどうにもなりませんが、元々NDで十分です。減衰力がもう少し高いものにすると高速巡航の乗り心地が良くなる可能性がありますから。もし、そういうバージョンが出たらND勝利でしょう。その時はもしかすると981を超える・・かもしれません。

 なお、NAが頭が重くて曲がらないと書きました。一般的にはNAをして曲がらないと評価することは少ないと思いますが、これはNAが基本的にテールハッピーだからでしょう。ノーマルのNAはアンダーステアになる前にオーバーステアが出るので、曲がらないと感じることが少ないのだと思います。何せ、40km/hでドリフト状態に陥ったことありますから(苦笑)。当時のSスペシャルの脚にしてからは(正確にはオプションのSスペサスキットをディーラーがつけ忘れて納車したため、後から気がついて取り付けてもらった)だいぶましになりました。しかしそれでもリアが流れやすい車でした。それでリアを滑らせないように走ると今度は曲がらないのです。これももう少し正確に言うとコーナーが連続している場合に問題があります。S字のように右に曲がって次は左というような場合、最初の右はとりあえずは曲がるのですが、次の左に切り返すとヨーが残っていて、頭が重たく曲がりません。二つ目でリアを流せば曲がるでしょうけどね。AWやビート、ヨーロッパなどそれまで乗っていた車は全てMRなので、こういうのは得意でした。右から左、左から右と切り返してもすいすいと曲がります。ああ、もちろん、フロントにちゃんと荷重をかけないとアンダーが出て曲がりませんけどね。

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