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第三の車:MR-S試乗 

 先日、第三の車が現れたと書きましたが、それはMR-Sの中古です。AW、SWと所有し、W一族の中で、唯一所有したことがないのがZZWです。
 後期型のS-Edition。約7万kmと走行距離はかなり伸びていますが、内外装の状態は良く、3万km程度でも通用します。ホイールに少し傷があった程度で外装には目立つ傷はありません。内装も綺麗で、若干、シートの乗り降りする際にこすれる部分にすれが見受けられますが、それも程度は軽いです。いやあ、この位の走行距離、年式で、ここまで状態が良い車は今まで見たことがありません。走行距離が1万km、2万kmだといって高値をつけている車を相応の数見ましたが、だいたい距離のわりに痛んでいました。車庫またはそれに準じる保管状況だったと思われ、幌も綺麗ですし、モール類も劣化していません。さすがに下回りを見るとある程度の錆や劣化は見られますが、3年3万kmくらいの車でもその位は見られます。内外装清掃されて展示されていたとはいえ、とにかく見た目の印象は非常に良いです。今までみたMR-Sの中古の中でももっとも良いと思います。
 シュールームの中に入っていたので、後日試乗させてもらえるようにお願いして、試乗させてもらうことが出来ました。
 先に結論から言えば、運転した印象も見た目と同じで、良い感じに歳をとった車だと思います。変な劣化や古さは感じません。問題も特に無いように思います。 予想外に良かったのがエンジンです。1ZZ-FEなのでフィーリングや音はまったく期待していませんでしたが、期待していなかったせいか、思ったよりも良い感じでした。
 シートはレザーのはいまいちでしたが、この車は布なので、良いです。ポジションも問題はありません。視界も問題ないです。内装が安っぽいのがMR-Sの問題ですが、まあ、新車の時ならともかく、今となっては問題にすることではないでしょう。純正オーディオがついていますが、なつかしのMD。ま、買うとしたらナビはポータブル使うので問題はありません。
 エンジンをかけると・・・エリーゼと同じ音がします(笑)。まあ、2ZZも1ZZも基本的には同じエンジンですから不思議ありませんね。さて、クラッチつないで発進・・・ありゃ、なんじゃこれ。いやあ、バカみたいに(というと表現が悪いですが)低速トルクがありますね。クラッチをすっとつないだだけで、車がコトコト走り出します。試したら、2速どころか、3速でもクラッチつなぐだけで発進できます。1速だとそれこそブレーキでも踏まないとエンストしそうにありません。我が家のエリーゼはMR-Sよりも140kg軽いのですが、発進には気を付かいます。勿論、絶対的には軽い方ですし、丁寧にやれば3速でも発進は出来ますが、クラッチだけでは無理です。この感じはS1に似ています。111Sの時は、発進は楽で、3速でもアクセル踏まずに、コトコト走り続けました。それと似ています。1ZZ-FEのエリーゼは試乗したことはありますが、ここまで低速トルクがある感じではありませんでした。
 また、上まで回しても、思ったほど悪くありません。無論、7000回転手前位までしか回せないエンジンなので、4AGや2ZZーGEとは比べ物になりませんが、例えば、ロードスターのエンジンなどのような嫌な感じはありません。勿論、官能的な音や吹け上がりではありませんが、すっきりとしています。まあ、回らないといっても、6400回転で最大出力を出すので、4AGの6600回転よりも200回転低いだけです。それでいて、低中速トルクは4AGよりもはるかに豊富(排気量も200cc大きいですが)ですから、非常に乗りやすいです。また、街中だけではなく、これだと踏み切って上まで回せるサーキットはともかく、ワインディング位だとちょうど良いでしょう。
 ハンドリングうんぬんを試せすことは出来ませんでしたが、ちょっとクランク状に曲がっている道路でえいやっと突っ込ませてみた感じでは、悪くはないです。AWやエリーゼとまた違いますが、MRらしさは感じられます。少なくとも、同じ場所でFFやFRではああいう感じにはならないと思います。
 エアコンというか、寒いのでヒーターですが、ちゃんと効きます。当たり前と言えば当たり前ですが、輸入車だと顔は暑いのに足元が寒いということがあります(例えば、相方号のルーテシア。その前のゴルフ5もそうだった)。しかし、ちゃんと足元から暖かいです。マニュアルエアコンですが、問題はないでしょう。
 ただ、難点もあります。一つはパワステが付いていて、それが軽いことです。自分で乗っていたSWはパワステ嫌いで敢えてパワステにないGを選んでいたので、SW=パワステ無しというイメージが出来上がっていて、軽いMR-S=パワステ無しと思い込んでました。実際にはSWと同じでパワステがついていました。電動油圧式なので、電動パワステよりはましですが私には軽すぎます。まあ、パワステは慣れれば平気かもしれません。
 最大の問題は乗り心地です。酷い訳ではないのですが、路面に細かい凹凸がある場合に、リアがことこと揺れ続ける感じがします。大きな入力を受けた場合にはそんなに悪い感じではありませんが、小さい入力が連続するとやや収まりが悪いです。リアがバタバタするというとちょっと大げさかもしれませんが、そんな感じです。ボディ剛性感はエリーゼよりは落ちますが、それほど悪くは感じません。
 MR-Sは前期型には試乗したことがありますが、後期型は経験がありません。前期型の時にはこういう感じはなかったと思います(十数年前なので記憶は怪しいですが)。なので、これがMR-S(後期型)は、新車の時からこうだったのか、ブッシュかダンパーか何かが劣化しているせいか、それともタイヤに起因するのか(2011年製造のタイヤなのでまだそれほど古くはありません)、それがわかりません。
 このリアのバタバタ感が実は苦手です。ボクスターが嫌になったのはATにも原因はありますが、最大の原因は乗り心地が悪いことです。特にこのリアのバタバタ感が酷くて耐えられませんでした。ケイマンは平気でしたから、ボディに起因している可能性が考えられます。
 そうすると、この感じは、単にブッシュやダンパーなどの劣化というよりも、MR-Sという車の構造に起因している可能性はあります。敢えてホイールベースを長くとっているので、パワートイレインは後ろ寄りに移動しています。その結果、AWよりも重量配分は後ろ寄りです。数字だけみれば、エリーゼよりも良い(極端に後ろよりではない)のですが、エリーゼの場合には後ろが重いというよりも前が軽すぎるせいだと思いますので、実態としては、MRよりもRR寄りでしょう。車の全長の中でエンジンミッションが位置している場所はかなり後ろ側ですから。その上で、オープンなので、後ろの重いものが路面からの入力を受けてぶるぶる動いているのかもしれません。もし、そうだとすると仮にブッシュ、ダンパーなどを新しくしても変わらないと思われます。
 また、イメージでは、エリーゼよりもマイルドで、普段使いにより適していると思っていましたが、乗ってみると、街中よりもワインディングの方が生き生きしそうな感じです。乱暴に言えば、エリーゼのエントリーグレードのような感じがします。エンジンを回すと音量も大きめ(MRだから当たり前)ですし、荷物も積めません。
 MR-Sに乗りたいと思うのは、やはりW一族で唯一乗っていない(所有していない)車だということも大きいです。リアのバタバタ感以外は良かったので、どうすべきか悩んでいます。試乗前は、乗り心地は悪くないとしても、やはりエンジンが満足出来ないのだろうなと思っていたのですが、前述の通り、エンジンは思ったよりも良く、高回転を捨てればこれでも良いです。逆に乗り心地が微妙。とはいえ、リアがばたばたするのは細かい凹凸がある時だけで、相方にも乗ってもらいましたが、どこが悪いの?別に平気じゃない?と言われました。相方の方が乗り心地にはうるさくないので。 
 悩ましいです。しかし、MR-Sからエリーゼに乗り換える人はいても、エリーゼからMR-Sに乗り換える人はそう多くはないでしょうね(笑)。
 ただ、即決できなかったので、特に抑えてもらったりはしていませんので、悩んでいる間に売れてしまうかもしれません。あれは実物見て試乗したら、MR-Sを探している人なら即決するでしょうから。

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