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ドロモスはAW11よりも遙かに前後重量配分が優れているのか?

 これはカーマガジン2012年1月号(通算403号)の90,91ページの「File Number020 O.S.C.A Dromos」に記述に対しての反論です。
 沢村慎太朗氏は91ページの左側真ん中付近でこう書いています。「これに対してドロモスは目を見張るディメンジョン設計をしていた。2350mmのホイールベースだったのである。これは初代AW11系MR2やロータス・エリーゼのそれよりも少しだけ長い数字。しかし、あちらは横置きジアコーザ式パワートレインだから、前後重量配分においてかなりの差がある。重心の高さまで含めれば天と地と言ってもいい。」
 まったく、沢村慎太朗氏らしくない表現です。数字ではなく、形式からくるイメージで「天と地と言ってもいい」と決めつけています。本当にそうであるのなら、それを数字して示していただきたい。

 まず、ドロモスについて記事からわかることを列挙します。

1.全長4090mm、全幅1760mm
2.ホイールベースは2350mm
3.車重680kg
4.エンジンはスバルのEJ25で、ウェットサンプのまま(ドライサンプの計画もあったが実現していない)
5.トランスミッションはスバル製5速MT
6.クランク中心の地上高さは350mmでボクスター・ケイマンと同じ
7.鋼管フレームにFRP外皮構造

 わからないことが多いので、ネット検索して見ました。プロトタイプの1台(当時、沢村慎太朗氏が試乗した個体と推定されます)は、少なくとも2010年の段階で日本に存在していたようです。
http://blogs.yahoo.co.jp/corse4/51474740.html
http://www.allsportauto.com/english/osca_dromos.php
 当時のサイトと思われるものもまだありました。
http://www.g-autolife.com/osca/dromos.html
 全高が1150mで、燃料タンクが80Lだということがわかります。写真を見る限り、フロントに燃料タンクがあるようには見えず、リアのエンジン前方にあるのが燃料タンクのように見えます。重量配分や重心についてはわかりませんでした。また、コクピットの写真を見るとエアコンは装備されているように見えます(ヒーターだけである可能性は皆無ではありませんが、まあ、時期を考えるとさすがにエアコンはあるかと)。
 構造が比較的近いのは、914で、それに次ぐのがボクスター・ケイマンでしょう。しかし、この二車は燃料タンクがフロントにあるという違いがあります。

 さて、まずは前後重量配分からです。AW11の後期型は確かにNAでもリアが重たくなってはいます。今、私はAW11の前期型(1型)とシリーズ2のエリーゼ111Rに乗っており、過去もミッドシップ中心に乗っていて、AW11の5型(後期型)のNA、SW20の4型のNA、ビート、ヨーロッパ スペシャル、エリーゼ シリーズ1の111S、MY08のボクスターのAT、MY08のケイマンのMTにも乗っていました。ボクスター・ケイマンはドライサンプ水平対向エンジンを縦置きに搭載した車です。重量配分上は有利でしょう。ヨーロッパもエンジン縦置きですので有利なはずです。

 車検証に記載された車重と前後の軸荷重(ビートのみ、車検証のコピーが見つからず、書籍に記載されていた数字)から計算した重量配分は以下の通りです。

AW11 1型 車重950kg:前軸荷重420kg:後軸荷重530kg:重量配分44:56
AW11 5型 車重1020kg:前軸荷重430kg:後軸荷重590kg:重量配分42:58
SW20 4型 車重1230kg:前軸荷重520kg:後軸荷重710kg:重量配分42:58
ビート 車重760kg:前軸荷重320kg:後軸荷重440kg:重量配分42:58
ヨーロッパSPL 車重730kg:前軸荷重300kg:後軸荷重430kg:重量配分41:59
111S 車重770kg:前軸荷重310kg:後軸荷重460kg:重量配分40:60
111R 車重880kg:前軸荷重330kg:後軸荷重550kg:重量配分38:62
ボクスター AT 車重1400kg:前軸荷重630kg:後軸荷重770kg:重量配分45:55
ケイマン MT 車重1360kg:前軸荷重620kg:後軸荷重740kg:重量配分46:54

 AW11もエリーゼも確かに後期型は初期型よりも悪化しています。エンジンが後傾されて後軸上にかぶさっているSWと同じです。しかし、エリーゼはともかく、AW11は初期型なら44:56です。これは市販ミッドシップとしては、劣った数値でしょうか?

 確かにケイマンは46:54(正確には45.5:54.5)と素晴らしいと言えるでしょう。ボクスターはATだったためか、幌のせいか、リアがケイマンよりも重いので少し落ちます。が、エンジン縦置きでこれです。横置きで44:56の初期型AW11も十分合格点だと言えませんか?

 エリーゼの重量配分がそれほど良くないのは認めます。それでも、初期型のVVCがつかないモデルならもう少しましでしょうが。

 さて、ドロモスはどうでしょうか?4気筒と6気筒の違いがありますので、縦方向のエンジンの長さはボクスター・ケイマンよりも短いはずです。これは何を意味するか?エンジンそのもの重心はボクスター・ケイマンと比べて、恐らく後車軸に近いはずです。勿論、横置きのAWよりは前ですが。ドロモスはボクスター・ケイマンと同様に、エンジン、デフ、ミッションという構成です。デフ・ミッションの重さはどちらも正確にはわからないですが、ボクスター・ケイマンと比べるとドロモスは相対的に後ろが重い可能性が高いと言えます。ただし、ホイールベースがボクスター・ケイマンの2415mmに対して、2350mmと65mm短いため、相対的に見れば、必ずしもエンジンが大幅に後ろよりとは言えないかもしれません。
 重量配分はパワートレインの重さ・搭載形式が大きく影響するとはいえ、他にも影響するものはあります。例えば燃料タンクです。ボクスター・ケイマンの燃料タンクは64Lでこれをフロントのホイールベース内側に搭載しています。ガソリンの比重は0.8を切る位ですので、タンク自体の重さはわかりませんが、少なくとも、満タンだと50kgを越えるのは明らかです。これはエンジンよりは軽いですが、トランスミッションよりも重いかもしれません(トランスミッションによる)。
 ボクスター・ケイマンの重量配分が良いのは、エンジン縦置きもあるでしょうが、燃料タンクがフロント側に位置している効果もあると考えます。それは911(997)からもわかります。RRと言いつつ、重量配分は40:60前後になっているののは、それも一つの理由でしょう。911は重量配分を改善するために、意図的にフロントに配置していると思います。
 ドロモスの燃料タンクはフロントではなく、リアにエンジンとドライバーの間に配置されているようです。80Lが正しいとすると、軽く見ても65kgはあります(タンク込みで)。位置は低いようですし、ホイールベースの内側ですので、悪い搭載方法ではありません。が、重量配分という観点だけから見ればドライバーの前にあるボクスター・ケイマンよりは、重量は後ろよりになるはずです。
 ただし、燃料タンクの配置は前後重量配分の観点からはポルシェ式が優れてはいますが、燃料の残量によりドロモス式よりも影響を受けやすい問題はあると思います。この問題に対するもっとも優れた解決策はAWのように車の重心点付近に燃料タンクを搭載することでしょう(ただし、燃料タンクを大きくしにくい問題が出てくるので、小排気量の車でないと難しい)。AWが同様の形式のエリーゼよりも重量配分が優れている理由の一つは燃料タンクの位置にあるでしょう。
 以上のようにボクスター・ケイマンとの単純な比較で推測するとドロモスがケイマンの46:54よりも良いという根拠はありません。
 もう一つドロモスにとって不利な要素があります。それは軽い車重です。ヨーロッパはエンジン、デフ、ミッションの縦置きです。しかし、同じ1.6の直四(ただし、エンジンそのものは古いだけにロータスツインカムの方が4AGよりも大きく重い)で、縦置きしたヨーロッパの方が横置きのAW11よりも悪く、111Sとそう変わりません。これは何故でしょうか?私は車重が軽いからだと思います。決して軽くないエンジンを軽い車体に搭載しているが故に、車全体の重さに占めるパワートレインの割合が大きくなってしまうため、結果的に相対的にエンジンがあるリア側が重たくなためだと考えます。

 4AGがエンジン単体で120kg台、ミッション・デフ込み、約160kgというところかと思います。コンポーネント単位の重量の数値はわからないのが多いですが、4AGは整備重量でAE86で123kg、AE92で126kgという数値がありました。トランスミッションは86用のT50を測定された方がいて、
http://minkara.carview.co.jp/userid/269049/blog/15693908/
30kgだったそうです(ミッションオイルなし)。AWのC52の重量はわかりませんでしたが、東京モーターショーで展示されていたアイシンAWの最新のFF用6速MTは、40.7kgと表示されていました。FR用よりは小型ですし、古いとはいえ、5速ですから、40kg程度ではないかと思います。なので、エンジンと合わせて重めにみても約160kgだと推測します。

 K18の重さの正確な数字はわかりませんが、4AGはエンジンブロックが鋳鉄製ですが、18Kはアルミですので、4AGよりも軽いでしょう。とりあえず、4AGのパワートレイン(ミッション・デフこみ)総重量160kgだとすると18Kは140kg程度ではないかと推測します。111Rの2ZZの重量も不明ですが、シリーズ2のエリーゼK搭載車とトヨタエンジン搭載車で30kg程度の差があるようですので(双方装備などの違いもあり、全てがエンジンの重量差ではない)、パワートレインで20kg程度は重いと推測されます。2ZZはエンジンブロックがアルミですから、排気量が大きく、ヘッドも複雑化して重くなっているとはいえ、総重量でみれば、4AGと大差なくても不思議はありません。
 ヨーロッパのロータスツインカムの重量も不明ですが、4AGよりも大きく重いので、200kg程度ではないでしょうか?2TGはエンジン単体で4AGよりも23kgほど重く、150kg弱ですから、ロータツインカムもそれに近いと思われます。
 ヨーロッパに4AGを載せ替えた方がいて、35kg軽くなるはずと書かれています。なぜか総重量で90kg軽くなったようですが。
http://www6.ocn.ne.jp/~queenkai/810.html

 4AGが160kg程度だなら、トランスミッションは30kgよりも重たいように思いますので(スーパーセブン用のミッションは40kgを越えるようです)、200kg近いもしれません。

 AW11の場合、950kgの車重に対して、160kgなら、約17%です。
 111Sの場合、770kgの車重に対して、140kgなら、約18%です。
 111Rの場合、880kgの車重に対して、160kgなら、約18%です。
 ヨーロッパの場合、730kgの車重に対して、200kgなら、約27%です。

 ヨーロッパは縦置きにしては重量配分が良くないのは、このように軽い車体に重たいエンジンを搭載しているので、エンジンの占める割合が非常に大きいからだと考えます。エリーゼの重量配分が悪いのも一つはこの点が影響していると考えます(少なくともAWよりも悪化する理由の一つでしょう)。縦置き・横置きの話も重要ですが、エンジンの重量が占める割合も影響すると考えます。

 では、ドロモスはどうでしょう?車重680kgとアナウンスされたと書かれています。私は実際の車重さはもっと重いと思います。エアコンもなにもないヨーロッパでも700kgを越えています。それよりも長さも幅も広く2.5Lエンジンのドロモスの車重が軽いとは思えません。CFRPモノコックではないのですから。恐らく、680kgは乾燥重量のそれも目標値ではないでしょうか?現実には、エアコンも装備していると思われますし、燃料タンクは80Lもありますので、エリーゼの111Sと同等程度の800kg弱であれば上出来ではないでしょうか?
 EJ25の重量はわかりませんが、EJ20とほとんど変わらないという話も聞きます。EJ20はターボ付きのもので、時代にもよりますが、160kg前後のようです。4AーGZEはNAよりも30kgほど重いようです。ターボとスーパーチャージャーの違いもありますが、NAのEJ20が130kg前後ではないかと思います。EJ25は?EJ20よりは軽くはないでしょうから、135kgと推測しておきます。いくらアルミとはいえ、ヘッドは二つあります(カムシャフトが4本ある)し、1.6Lの直四よりは重たいでしょう。
 デフとトランスミッションの重量はわかりませんが、以下で、GC8(インプレッサ)の5速MTの重量を量った方がいらっしゃいます。
http://minkara.carview.co.jp/userid/181824/car/70999/1705270/photo.aspx
58kgです。条件は不明です。スバルのトランスミッションはフロントデフと一体になっていると思いますので、デフこみで60kgと過程するとパワートレイン全体で195kgほどになるかと思います。680kgの車重が正しいとすると、実に29%弱を占めます。1/3近くがパワートレインの重量です。燃料タンク56L(ただし、左右に分割されているのでタンクそのものは一体のものよりも重たいと思われる)のヨーロッパが縦置きしても41:59にとどまったことを考えると、本当にドロモスの車重が680kgであっとしたら、フロントにエアコンがあると思われるので、その分フロントが重たくなるため、ヨーロッパよりは悪くはならないかもしれませんが、そう大きく変わらないのではないかと思います(ヨーロッパはフロントが極端に軽いです)。実際の車重はもっと重いとしたら重量配分そのものは改善されるでしょうけれど、その場合、車の運動性能は当然悪化します。
 ケイマンのパワートレインの重量はよくわかりませんが、6気筒ですし、EJ25よりは相応に重いでしょう。仮に220kgだとしておきます。しかし、それでも1360kgの車重に対して16%程度に過ぎません。また、911(997)はRRですが、40:60程度の重量配分です(モデルにより差異はありますが)。これは、NAの2駆なら1400kg台と車が相対的に重いので(とはいえ、車のクラスを考えると軽いと言えますが)、エンジンの占める割合が低いせいだと考えます。
 ビートもポルシュに近いでしょう。スペアタイヤがフロントに乗っていることを除けば、エリーゼと同じ搭載形式で、111Sとほぼ同じ車重ですが、重量配分は111Sよりもよいです。エンジンはアルミ製の3気筒660ccのSOHCですので、軽いと言われるローバーのKよりもはるかに軽いですよう。燃料タンクも24Lとエリーゼよりも少ないです。つまり、ボディそのものはエリーゼよりも重いのです。それに対してエンジンが軽いので同じような車重で、同じように搭載されていても重量配分が良いと考えられます。
 このようにエンジンの重さが車重に占める割合も重量配分に大きく影響しているのは明らかです。

 以上のように考えるとドロモスの重量配分は、ケイマン・ボクスターよりも劣るのは明かです。ヨーロッパと大差ないか、せいぜい少し良い程度ではないかと思いますので、42:58位ではないでしょうか?

 次に重心です。他誌で申し訳ありませんが、同じ沢村慎太朗氏が「MotorFan illustrated vol.32「図解特集ミッドシップ MIDSHIP LAYOUT ミッドシップ理論と現実」」の62ページからMR2(AW11型)について書かれています。そこに重心高は450mmとかかれています。同じくボクスターケイマンについても別ページで書かれていますが、残念ながら重心高についての記述はありません。
 ケイマンの重心高は、最近各誌にでているトヨタ86のマニュアルに482mmという数値が出ています。これが本当に正しいのかどうかを私は確認出来ませんが、正しいとするとあれだけ低く搭載しているように見えても、ケイマンの重心高はAW11よりも高いのです。重たいガラス付きのリアハッチも影響するでしょうし、エンジンそのものの重心は低くても、エンジン自体が絶対的に重いですし、燃料タンクもAWの方が低い位置に配置されているように見えます。

 さて、ドロモスはどうでしょう?残念ながら記事には重量配分も重心高もまったく数値が記載されていません。しかし、クランク中心の地上高は350mmでボクスター・ケイマンと同等と書かれています。2.5Lの4気筒と2.7Lの6気筒の違いはありますが、両者水平対向エンジンです。ボクスター・ケイマンはドライサンプですが、ドロモスは予定はあったかもしれませんが、現実に作られたものはウェットサンプです。排気系はスバル車と同様に下側から出ているはずですから、これらを考慮するとドロモスのクランク中心の地上高が本当に350mmなのかは疑問が残りますが、一応そうだとして、車高が低いこと、燃料タンクもケイマンよりも低い位置にあると思われることも考慮すると、ボクスター・ケイマンよりも低いと考えられはします。ただ、AWの450mmよりも圧倒的に低いとはとても考えられません。

 以上を踏まえると、エリーゼはともかく、AW11の初期型と比較すると「前後重量配分も重心高も劣っていた」可能性が十分考えられます。

 また、AW11は横置きであるが故にパワートレインは全てホイールベース内に収まっています。しかし、ドロモスはトランスミッションが後部に突き出しています。車の運動性という観点から言えば、重量物は全てホイールベースの内側にあるべきでしょう。AW11はリトラクタブルヘッドライトがマイナス点ですが、スペアタイヤも燃料タンクもバッテリー(位置は高いものの)もホイールベースの内側です。外側にあるのは後はマフラーとラジエーターくらいです。重量配分が同程度であったとするとホイールベースの内側に重量物が位置しているAWの方が良いのではありませんか?997と111Sの重量配分は同等ですが、111SはRRのようには感じられません。それはやはりパワートレインがホイールベースの内側にあるためでしょう。

 そして前述のAWの記事にも書かれているようにAW11はドライバーのヒップポイントと車両重心軸が見事に一致しています。これは数字の上だけではなく、実際に体感出来ます。AW11はまさに自分を中心にして旋回する感覚が味わえます。これはボクスター・ケイマンでは味わえませんでした。ドロモスはどうでしょう?

 111Sも実際に走らせるとリアに重さは感じられませんし、重心の高さも感じられませんでした。車は非常に軽くSWなどと比べると同じペースで走るのは楽でした。同じコースをSWで自分の限界までがんばって走らせるのと同じタイムを111Sは鼻歌交じりで楽に出せました。SWではリアの重さも感じました。111Rは高速コーナーでややリアの重さを感じますが、それでもSWよりはましです。
 やはり全体的な重さの違いは前後重量配分以上に重要であろうと思います。

 もし、あくまで、天と地ほどの差がある=ドロモスが優れているというのでしたら、根拠のある数値を示してください。それが出来ないのなら、少なくともAW11との比較では「天と地ほどの差がある」を取り消してください。
 エリーゼに関しても、Kを搭載する初期型なら、ドロモスが優れているにしても、天と地ほどの差はないように思います。いや、それとも、天と地ほどの差があるのは、AWが天で、ドロモスが地だったのでしょうか(笑)。

 ドロモスがAW11やエリーゼよりもはるかに優れていると思われるのは、前後重量配分ではなく、左右の重量配分のはずです。なので、左右重量配分については差がかなりある(ドロモスが優れている)なら、異論はありません。

 水平対向エンジンをミッドに縦置きするのは、理論上は理想的だと思います。しかし、現実には色々な制約や問題があり、きちんと色々な要素を考慮して設計しなければ、理論通りには出来ないと思います。ミッドシップではありませんが、スバルが水平対向エンジンの低重心をうたいながら、現実にはインプレッサよりもランエボの方が重心がやや低いというのは皮肉です。さすがに86/BRZはかなり改善されていますが。
 また、逆に横置きであっても、きちんと色々な要素を考慮して設計すれば、素晴らしいものが作れます。ストラトスはエンジン横置きですが、あれを駄目という人は少ないでしょう。もちろん、基本的にはホイールベースが短く、エンジンが小型軽量の場合に限られるとは思いますが。
 確かに他の条件が同じなら、縦置きが横置きよりもはるかに優れているのは明らかです。前後だけではなく、左右の重量配分は縦置きなら大幅に改善されます。ドライバーが乗車していない状態で左右をほぼ同じにすることは横置きでは困難ですが(不可能ではない)、縦置きなら容易でしょう。しかし、他の条件を考慮しないで、単に縦置きだから良い、横置きだから悪いとは言えないでしょう。

 水平対向エンジンは理論的には重心が低いように思えますが、実際には低く搭載することは簡単ではありませんし、クランクの中心軸が他の形式よりもどうしても高くなります。むしろ、水平対向エンジンのメリットは全長が短いことになるのではないかと思います。特に4気筒の場合、V4というのはまず普通ありませんから、縦置きする場合、もっとも短いエンジンと言っても良いのではないでしょうか?言い替えるとホイールベースをもっとも短く出来るエンジンではないかと思います。なので、ドロモスが4気筒を選択したのは正解だと思います。コストがかけられれば、ミッションを横置きして、エンジン・ミッション・デフに出来れば、まさに理想的であったと思いますが。

 4AGは前方排気であるため、排気管がオイルパン下を通過するのでエンジンを低くできないという批判もありますが、実際に4AG、AW11を下から見てください。確かにエンジンの下を排気管は通ってはいますが、オイルパンの底は水平ではなく、オイルパンが薄い場所を通っています。この形状は縦置きの86でも同じですので、横置きするために凹ませた訳ではないようです。なので、4AGはドライサンプにしない限り、排気管があろうとなかろうとこれ以上は下げられません。もちろん、ドライサンプにした場合には、排気管が邪魔でこれ以上下げられないとは言えますが。
 また、前方排気の場合、吸気系のもろもろが後方にでっぱる訳ですが、後方排気だと当然前方にでっぱります。この結果、エンジンの前方に空間が必要です。ドライブシャフトとの兼ね合いなどもありますので、AW11はぎりぎりまでエンジンを前に出せている訳ではありませんが、やろと思えば出来ます。
 また、前方排気だとエンジンが前傾していることが多いようです。4AGもKもそうです。これは前後重量配分上は少しだけですが有利でしょう。
 後方排気で、排気系を出すためなのかどうかはわかりませんが、1ZZ-FE/2ZZ-GEはエンジンが車軸近くなっているように思えます。外から見て大体の距離をはかったものですが、エンジンブロックの中心=概ねプラグホールの中心と車軸の距離は、
 AW11 1型:約21cm
 111R : 約7cm
で、2ZZ-GEは明らかにエンジンそのものが車軸に近いです。これでもエリーゼはドライブシャフトを斜めにしてエンジンを前進させています。それをしなければもっと近かったでしょう。
 また、エンジンそのものの違いが大きいとは思いますが、ヘッドカバーの高さとエンジンの側面図からの推定で、クランク軸中心の高さは、厳密な測定ではなく、大ざっぱな数値ですが、
 AW11 1型:約31cm
 111R :約37cm
と排気管がエンジン下部を通らない2ZZの方が高いです。
 前方排気の横置きだとエンジンを下げられないから重心が後方排気よりも高くなる、というのは理論的には正しいのでしょうが、現実にはそうとは限りません。

 AW11は、本格的なスポーツカーとして設計されたものではないかもしれませんが、他でほとんど見かけない燃料タンクの位置を見ると、可能な限りのことはやった設計であると思います。本格的なスポーツカ-をめざしたSW20の方が大幅に後退しているのは周知の事実でしょう。

 エリーゼついてもラジエーターを寝かせて概ねフロントのホイールベースの内側に配置しています。シリーズ1ではバッテリーもフロントの低い位置に配置されていました。エンジンこそ横置きですが、重量物をなるべくホイールベースの内側に低くおこうとする努力をしています。それでも、40:60程度にどまったのは、前述のように車重に対してエンジンの占める割合が大きいことが影響していると思われます。エアコンも搭載しないシリーズ1はヨーロッパなにみフロントが軽いですから。シリーズ2、特にトヨタエンジン搭載車は設計が後退しているのは否定しません。エアコンのためにバッテリーのトランク内へ移動されています(ホイールベースの外側でしかも位置が高い)。また、高出力のエンジンに対応するため、リアに補強がされているようです。AW11がNA同士で比較しても、後期型がかなり重いのはその影響のようです。後はTバールーフが設定されたので、ノーマルルーフでもTバールーフ用の補強が入っているかもしれません。

 念のため申し上げておきますが、これはドロモスへの批判ではありません。ドロモスはドロモスで、市販されていたら素晴らしい車になった可能性が高いと思います。価格にもよりますが、購入の対象として検討したことでしょう。パワートレインが相対的に重いので前後重量配分が期待するほどではなく、実際の車重は680kgよりも重かったにしても、絶対的には軽い車ですので、走らせれば、その走行性能はエリーゼと同様にAW11よりもはるかに高かったと思われます。
 私が反論しているのは、理論派である沢村慎太朗氏が数字に基づかずに形式だけで断言している点です。今回の記述は、実に沢村慎太朗氏らしくありません。水平対向エンジンを縦置きに搭載すれば、直四を横置きにするよりも、ずっと優れていると、ただ、形式だけで断言されていたことを非難しているのです。ですので、反論させていただきました。他の人が書いているのなら、馬鹿なことを言っていると気にしません。

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コメント

はじめまして。いくつかの疑問点があったので列挙させていただきます(順不同)

○ドロモスの軽量具合が重量配分を悪化させるのは確かですが、軽い車は人間が乗車した時の影響もまたデカいです。
ドロモスが800Kgと仮定した場合、初期型AW11の約2割減と言うところでしょうか?1人乗車時、2名乗車時……どうなるでしょうか?ドロモスがもっと軽かった場合には?
ドロモスの方が前輪荷重が増えることになるとも思えないですが、コーナーウェイトを量ったらかなりの近似値になるかもしれません。
もしそうなった場合、重量配分に優れているのはよりマスが集中しているドロモスのほう、と言うことになります。
いずれにせよ「天と地」ほどとは言えませんね。価格や成り立ちを考えれば「いい勝負」でしょう。

○重量配分を考慮すれば燃料タンクはAW11のように重心点近くに低くレイアウトするのがベスト、と言うご意見にはおおむね同意しますが、AW11の形式は座席が左右に押し出され、マスの集中の妨げになっています(どうせガワが重たいので影響は最小になると見越して採用したのでしょうけど)左右の椅子がちゃんと中央に寄っている市販スポーツカーは意外なほど少ないです(剛性面ではセンタートンネルが欲しくなるし、大断面サイドシルは量販車では難しい)エリーゼやドロモスはこの点良いです。

○同じ重量配分でも、ガワの重さが全然違う車を比較すること自体の無意味。マスの集中度合いが全く違う車を、空車軸重のみで比較して優劣をつけても無意味ではないか?ということ。
これは沢村氏の記事にこそ言えることですが、同じ前後軸重、重心高の車なら、マスの集中度合いで機動性の良し悪しは具体的に変わってくることでしょうが、それには一切触れていない。
ちなみにドロモスのでっかいリアウインドは樹脂製で、ドアの軽さ、建付けの悪さはエラン、ヨーロッパとどっこいどっこいでした。

○200馬力前後の量販ミドシップカーを実現する場合、AW11が用いた手法のいくつかは危険な禁じ手となる可能性があるということ。例:横置きレイアウトを採用した場合、リアサスペンションのレイアウトが制約を受けます。AW11やビート、エリーゼのように軽量でローパワーなら辻褄合わせもできますが……車両全体のレイアウト面からすれば、ホイルベースからはみ出してしまう縦置きミッションにも代わりの利点はあるというわけです。

○ミドシップ市販車は小型、軽量、小排気量の方が良いものを成立させる上でリスクが小さいのは間違いありません。ドロモスのサイズ、出力でまともなミドシップカーは非常に少ないと思います。


重箱の隅をつつき壊すようなことを言ってごめんなさい。論旨にはおおむね賛成なんです。
AW11は見た目も造りも走りも大好きです。一時期乗ってたくらいですから(今はAZ-1ですが喜び半分、不満半分と言う感じ)
たぶん沢村氏はドロモスを見て「舞い上がっちゃった」のではないでしょうか?
ただ、自分の好きなものを褒めるために他の何かの悪口を言うのは沢村氏の良くない癖ですね。
プロの物書きが浮かれポンチなまま原稿書いちゃいけません。

投稿: やまねす | 2012年3月12日 (月) 06時47分

 やまねすさん、コメントありがとうございます。
1.乗員重量の影響
  はい、軽い車は重たい車と比べてこの影響は確かに大きいです。燃料の影響よりも大きいことが多いのは確かです。ただし、この手のミッドシップの場合、乗員は重心近くに存在することが多いので、前部にある燃料タンクや後軸周辺の重量物の影響よりは、相対的には影響は小さいと思います。とはいえ、同じ体重の人間一名乗車状態で比較すべきであったと思います。

2.座席の位置
 確かにエリーゼよりは外側(右ハンドルの場合、運転席が右側)へ位置していると言えば、そうですが、その差は10cmもないと思います(時間をみて、エリーゼとAWを実際に測定してみたいと思います。)。モーメントで考えれば、そう極端な違いはないのではないかと思います。ただ、この観点で見たことは無かったので、なるほど、そういう部分も考慮すべきかと改めて思いました。

3.外皮重量差の影響
 はい、それはその通りです。ただし、その比較は素人の手には余ります。なので、簡略化して比較しています。ただ、実際にAWとエリーゼを乗り比べた感じから言えば、ルーフを含めて、外側が重くてひっぱられるような感じはしません。むしろ、S2の111Rのパワートレインの重さを感じます。
 ドロモスを実際にごらんになったことがあるのですね。それはうらやましいです。リアは樹脂でしたか。なるほど。では、ケイマンのような悪いはしないでしょうね。

4.AWの用いた手法
 横置きはAW固有の方法ではなく、量産車のパワートレインを用いたミッドシップでは極普通のものですし、それ以外は、特にAW固有の手法で、禁じ手というものはないように思います。

 
  

投稿: MOY | 2012年3月12日 (月) 08時24分

 AWとエリーゼのシートの位置をはかってみました。室内の中心からシートの中心までのの距離は
 AW:約34cm
 111R:約25cm
でした。室内で実測したものなので厳密に車の中心とここが中心だろうと思った位置が一致している保証はありませんが、見た限りは概ね正しそうだと思います。
 この差は、一つはエリーゼのシートの方が幅が約9cm狭いというのもあります。また、意図してシートを中央よりにしたというよりも幅の広いサイドシルがあるので必然的に中央よりになるというのもあるでしょう。
 しかし、ともかく、事実としては、AWは111Rよりも約9cm、乗員の重心は外よりだとは言えます。これが実際にどれだけ影響するかはわかりませんが。
 ただ、ドロモスは写真を見るとエリーゼよりもAWに近いシート配置に見えます。例えば、
http://www.allsportauto.com/english/detailphoto.php3?zl_id=1894&zl_idMD=491
 これを見るとシートとシートの間の距離はAWは約22cmですが、それとほぼ同じ位に見えます。

投稿: MOY | 2012年3月16日 (金) 07時51分

MOY様
改めて読み返すと支離滅裂な内容の書き込みに対し、丁寧なコメントをいただきまして、ありがとうございます。
ドロモスは当時本気で購入を検討し、時代錯誤でバブリーな発表会のために横浜まで出かけたり、企画がポシャった後に残された試作車を群馬まで見に行ったり(羨ましいことにナンバーが付いていました)……今でも買えるものなら買いたい車ナンバーワンです。

ドロモスに試乗(乗っただけで走ってないので試座でしょうか)したさい、シートのタイトさに驚きました。
あのデザインでフルバケに毛の生えた程度しか幅が無いのです(だからすごくせまい)。そのため、写真で見た印象よりは多少中央に寄っているかもしれませんが、写真では確かに結構離れて見えて、自分から振ったネタなのに汗顔の至りです。
寸法を測ってこなかったのが悔やまれます(車の模型を作ったりするため、普段からメジャーを持っているのですが、出せる雰囲気ではなかったのです)
シートのサイズがエリーゼと大差ないと仮定すると、もうちょっと頑張って欲しかったと言う気もしますね。
AZ-1、ビートあたりはセンタートンネルを左側にずらして運転席を中央に寄せていますよね。
輸出はしない&大方一人乗り前提だからこそ出来る設計手法ですが、左ハンドルしか造らないつもりであったはずのドロモスにはそういった工夫があったのかどうか?
機会があったら今度こそメジャーで測ってやろうと存じます。

比較対象がAWである、と言う話の流れから出てきてしまったのだと思いますが、AWの用いた手法、と言うのは読み返してみると確かに無理がありました。
そこで「一般的な市販横置きミドシップカーの手法~とりわけ小型軽量なものについて~」と再定義させていただきます。

内容をざっと書き出してみると……
①小型軽量なシャシに小型軽量で比較的ローパワーなエンジンを横置きミドシップ搭載、という構成
②ホイルベースを短縮するのに向いている(短縮することで重量配分も改善できる)
③コンポーネンツの絶対的なサイズや重量が小さいため、重心高や重量配分にネガが(大型の車よりは)出にくい
④横置きのパワートレインにより、リアサスペンションやボディ後半部の設計が制約を受けた場合、軽量な車体やローグリップなタイヤに甘えてそれなりのレベルで満足とすることができる(多くの場合安価に製造する為でもあるが、それでもなお必要充分な性能が得られることが多い)
⑤軽量車の中でもとりわけ軽量な車になると、乗員の重量が与える影響がバカに出来なくなってくる

上記のような一般的横置きミドシップカーのレイアウトのまま、エンジン出力が200~250馬力あたり、車重が1200Kgあたりを超えると(先のコメントでは200馬力「前後」となっていますが、約200馬力超、と修正させて下さい)リアサスペンションのジオメトリ不良やボディやサスペンションの構造剛性不足などによるネガが顔を出し、ミドシップの利点よりも欠点が強く顔を出してしまいがち(トラクション逃げる、操縦性悪化など)です。

SW型MR-2の絶望的な操縦性、比較的軽量なはずがタイヤ依存度が高すぎるNSX、一連のV8横置きフェラーリ……みんなある種のできそこないでした(むしろこの手の車で良くできているものが見当たらない)。
市販横置きミドシップの始祖であるX1/9や、日本のAW11、ビートにAZ-1などはライトウェイトスポーツカーの傑作と評価している私ですが、ある重量、出力を超えた場合には横置きのミドシップレイアウトを支持することができません。
横置きミドシップはライトウェイトスポーツカーにこそ向いているのだと思います。

SWやNSXあたりと排気量・出力・車重などが同じクラスのスポーツカーとして、ボクスター/ケイマンがありますが、リアサスペンション周りの設計は「これは横置きV6で同様な設計をするのはちょっと難しいだろう」という印象を持ちました。
縦置きミドシップレイアウトの利点はいくつかありますが、私としてはボディ後半部、とりわけリアサスペンションの設計自由度が高い、と言うのを強く推したいです。
なので、ある一定のラインを超える車に置いては、縦置きミドシップを推したいところです。

以上が(比較的)大重量、大出力のミドシップカーにおける横置きレイアウトが「危険な禁じ手」だと私が考えている理由です。

ドロモスを企画設計する際、特徴であるショートホイルベースを実現するために200馬力級の直4を横置きしても良かったのかもしれません。しかし、その場合はリアサスペンションの性能やシャシ剛性は低下するかもしれませんし、SWやNSXのようなネガを内包したシャシになるかもしれません。
軽量が売りのドロモスですがエンジンは200馬力弱と比較的高出力ですから、サスペンションと車体の設計には注意を払っておかないと悲惨な車が出来上がりそうです。

そもそもの沢村慎太朗氏の記事が、国産ライトウェイトカーの傑作であるAWではなく、ドロモスと排気量も出力も近似なSW系列あたりを持ち出してくれたものであったなら「このクラスのミドシップカーを成立させるためにドロモスが選択した手法」としてすんなりと読めるものになったでしょうに、AW11はクラスが違う=設計の前提条件が違う、故に混乱が生じているように思われます(AWの規模では横置きでも十全な性能のミドシップカーが成立するが、SWの規模では困難。ドロモスのような工夫が必要になる。と言うなら分かりやすい)。

一見似たような車を設計するにしても、サイズや重量、機関出力、販売価格、ターゲットユーザーなどさまざまな要素で最適な設計は変わってくるものでしょう。
最高じゃなく最適、そんなことは当たり前ではあるのですが、今回MOY様のご意見に触れて改めて思いを致し、少しくらいは車を見る目も肥えたのじゃないかと期待しつつ、今回もやたらに長く、支離滅裂になってしまったコメントを終えさせていただきます。
何度推敲しても読みにくいままなのをご容赦ください。「ちょっとだけよ」とはいかなかった、やたらに長い文章には「あんたも好きね~」と、ご容赦をいただけますと幸いに存じます。

投稿: やまねす | 2012年3月28日 (水) 02時35分

やまねすさん、
 おっしゃる通り、総合的に見れば縦置きが横置きよりも優れているのは明かです。横置きで成功している例のほとんどは小型軽量小排気量で相対的に低出力のものでしょう。最初の話に戻すとそれは沢村慎太朗氏も理解しているし、そう述べています(例えば、「MotorFan illustrated vol.32「図解特集ミッドシップ MIDSHIP LAYOUT ミッドシップ理論と現実」」でそう述べている)。

 ⑤軽量車の中でもとりわけ軽量な車になると、乗員の重量が与える影響がバカに出来なくなってくる
 これについては、デメリットは考えません。何がどうあれ、絶対的に軽い方が良いです。ただし、乗員の位置をより注意深く考慮する必要があるという点は同意します。

 ただ、車は工業製品ですので、基本的な設計、素性が良ければ良い製品になるとは限りません。基本・素性は良くても、他の部分の設計や製造がまずければ駄作になってしまいます。勿論、基本・素性が悪いものを名車に仕立て上げるのは大変ですし、実際になら名車にならない方が多いでしょう。しかし、基本・素性だけで決まる訳ではないです。そこが
沢村慎太朗氏への反論の趣旨です。

 例えば、書かれているようにSWは、1型ではターボだけではなく、NAでもろくでもない車だったと思います。AWから比べると素性が明らかに悪いです。しかし、2型以降の改良、熟成でターボであってもそれなりの水準に達しました。NAならなんら問題ないレベルに達しています。名車とは言えないかもしれませんが、2型以降は駄作ではありません。よくぞ、あの素性でここまでもってきたと私はトヨタの開発陣を褒めたいと思います。

 NSXは評価が難しい車です。素性は良いとは思いませんし、タイヤに頼りすぎだとも思います。しかし、それでも、絶対的に見れば、駄作ではないでしょう。もちろん、NSXなら縦置きでつくれたはずですし、そうしていればもっと良い車になったとは思います。

いずれにしても、ちゃんと開発する・作り上げることは大事だと思います。


投稿: MOY | 2012年3月30日 (金) 07時46分

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