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ど素人内閣

 失言により辞任第一号が出ました。失言そのものは、まあ、過去の失言と比べて著しく酷いとは私は考えません。最初の発言は素直な感想でしょうし、後の発言は冗談だったのでしょうから。ただ、国務大臣としての資質に欠けていると言わざるを得ないでしょう。特に後の発言については、反原発派などからねつ造だという主張もされているようですが、本当にそうなら、堂々と否定すれば良いのですが、良く覚えていないと答えています。これは、正確な発言は別にして、それに類する発言があったことを自ら証明してしまっていると言えるでしょう。

 もちろん、この程度の失言で大臣がほいほい辞任して交代していては困る訳ですが、とはいえ、思慮に欠けた軽率な人物を大臣として任用するのも問題でしょう。内容は別にして国務大臣不適格であったことには違いないと思います。例えばこれがその道のプロで官僚に負けない知識と経験を有している人物であった場合には話はかわってきます。実務上で有能なら多少の失言も許容しましょう。
 ダブルスタンダードではないかと言われるかもしれませんが、そうではありません。能力の(評価の)話です。前にも述べたようにこれまでも素人大臣はいました。なので、大臣は概ね4種類に分けられます。
 1.専門的な能力が高く、一般的な能力も高い人物
 2.専門的な能力が低く、一般的な能力は高い人物
 3.専門的な能力が高く、一般的な能力の低い人物
 4.専門的な能力が低く、一般的な能力の低い人物
 残念ながら今回の鉢呂氏は4であったと言わざるを得ません。それに対して、その道のプロだけれど失言をしてしまう人物は3です。2と3はどちらを高く評価すべきかは、状況や分野によると思います。ですが少なくとも3は4よりもましなのは明かです。

 鉢呂前経産相や一川防衛相の失言は素人=一般国民にもよくわかるものですが、その道のプロから見ると玄葉外相の発言も大きな問題があったようです。
http://news.livedoor.com/article/detail/5842695/
 佐藤優氏の主張が本当に正しいかどうかは人により評価は分かれるかもしれませんが、私には納得出来る指摘です。素人大臣は問題だと思わないことでも、プロから見ると大問題ということは確かにあるでしょう。そこは、官僚が補佐しないと。

 なお、一川防衛相の発言にも佐藤優氏は厳しい批判を加えています。
http://news.livedoor.com/article/detail/5834291/

 また、鉢呂前経産相の失言問題についても以下のように納得出来る指摘をしています。
http://news.livedoor.com/article/detail/5851023/
http://news.livedoor.com/article/detail/5854294/

 この辺の指摘を見ると、大臣として素人だっただけではなく、政治家としても素人だったと感じます。素人内閣はやはり間違いだったのでしょうか?先ほどの1、2、3、4で言えば、2の人物を集めて組閣したはず・・・だったのですが、実態は4のが過半だったようで・・・。

 なお、後任の経産相に枝野前官房長官が選ばれたことに批判が集中していますが、私はそれよりも、原発は担当大臣がいるのだから、経産相は原発以外に力を注ぐべきではないかと思います。脱原発を唱えるのなら、原発に代わるエネルギー政策をどうするか、そちらが経産相の仕事でしょう。

 話は少し変わりますが、佐藤優氏はやはりおもしろいです。彼の主義主張思想は必ずしも私のそれとは一致しません。私は日英米同盟至上主義ですし、国家としてのロシアは信用出来ません。彼はクリスチャンですが、私は反キリスト教主義です。彼は個人的にはマルクスや社会主義にな思想を持っていますが(もっとも、外交官時代の仕事方針や現在での著者などでの主張はそれとは違いますが)、私はそれらはまったく信じられません。それでも著作を読むとおもしろいし、有意義だと感じます。
 彼は日本の外交路線は三種類(もう少し細かく分けると四種類)あると行っています。第一は親米主義、ただし、これも圧倒的に米は強いから米との同盟が日本の国益につながるとする”乾いた”親米派(私はこれです)と米と日本は価値観・世界観を共有するので支持すべきというイデオロギッシュな親米主義に分けられるとしています。第二はアジア主義でこれは要は中国とは対立ではなく協調すべきという主張であるといってもいいでしょう。当然ながら所謂、チャイナスクールはこれですね。第三が地政学論。これは素人にはちょっとわかりにくいですが、アジア太平洋地域では日米中露の四カ国が帝国主義的な勢力均衡外交を展開していくという考えです。が、これは三種類の中では対露協調政策をとるべきだという考えにもっとも近いと言えます。佐藤優氏の基本思想はこれであると思います。それは彼がロシアスクールであることが当然影響しているでしょう。

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