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ミッドウェー海戦を思い出す

 福島第一原発はまだ状況が安定しません。色々と東電や政府を批判している人が多いですが、今、「どうあるべきだった」かを言っても仕方ないでしょう。その前に、今後どうすべきかを議論すべきです。「どうあるべきだった」かは、その後で良いと思います。稼働中や停止中の他の原発に施すべき追加の対策の議論は必要でしょうし、それには「どうあるべき」かを考えないといけないです。しかし、ああしていなかったから被害がでたんだ、だから悪い、と今、言っても何も解決はしません。原因究明、どうすればそれが防げたかの議論には、ある程度、「責任を問わない」ということも必要でしょう。免責せよという訳ではありませんが、責任問題よりも技術的な原因究明が優先されるべきだと考えます。日本では事故の際に、原因究明よりも責任問題が優先されていることが多いようにも思えます。

 それはそれとして、ふとミッドウェー海戦を思い出しました。色々な意味で、似ている部分がありますね。まずは、帝国海軍の最初の大敗=日本の原発での最初の大きな事故・災害という点。四隻の空母を集中配置していて、それが奇襲され、全て沈められた=六基の原発を集中配備していて、それが地震と津波により、全て被害を受けたという点。5、6号機はとりあえずなんとかなっていますが、これは飛龍でしょう。1、2、3、4号機が、赤城、加賀、蒼龍で。
 それから艦載機の誘爆=燃料保管プールにあった使用済み核燃料からの水素爆発ということも言えるでしょう。公式にはまだそういう結論になっていないようですが、1、3号機の水素爆発も原子炉本体ではなく、燃料保管プールから生じた水素によるものではないかと私は考えます。直接受けた被害も本来なら空母が沈むほどではなかったのに誘爆などにより最終的に沈没にいたった=地震・津波による被害では原子炉そのものには大きな被害は生じなかったが、その後、被害が拡大していったということも言えます。

 ミッドウェー海戦に例えるのなら、南雲第一航空艦隊司令長官=東電、山本連合艦隊司令長官=管首相というところでしょうか・・・・。

 最終的にミッドウェー海戦と同じ結末になって欲しくはありませんし、なってはいけません。爆撃を受けた空母は燃えてはいますが、まだ、沈んではいません。なんとか日本へ帰還しなければなりません。また、飛龍が爆撃を受けることも避けなければ!

 ただ、史実のミッドウェー海戦は世間一般で言われるほど、大きな打撃だったとは考えてはいません。致命的だったのはやはりソロモンでの消耗戦であり、空母機動部隊が一番大きな被害を被ったのは、戦術的勝利を収めた南太平洋海戦だったと思います。ミッドウェーの被害は空母と航空機は大きかったものの、搭乗員の被害はそれほどでもありません(少なかった訳ではないですが)。だから、ミッドウェーで負けた後でも、南太平洋海戦まではほぼ互角に近い戦いが出来ていました。それが南太平洋海戦での航空機・搭乗員の大消耗により、その後は、空母戦らしい戦いが出来なくなったのですから。

 そういう意味では、万一、ミッドウェー海戦で負けても、ソロモンでの消耗戦に突入しないようにすれば、致命的ではない、と言うことが出来るかもしれません・・・・それで勝てる・負けないとは言えませんが・・・。

 少し違う話ですが、東電はこのような災害が発生した時に備えたロボットを所有していないように思われるのはショックでした。米軍やフランスのアルバ社から投入された(される)ようですが。これは・・・・原発は安全だと言い続けたためなんでしょうか・・・・。
 それと民間のUAVで撮影が行われたようですが、陸自の観測無人ヘリは使えなかったのでしょうか?
http://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/ce/4_5.html
 こういう時にこそUAVだと思いますが・・・。この手の無人機材は技術はあるはずなのに装備が遅れている分野に思えますが。やっぱりこれはアトムが悪いのでしょうか(苦笑)。

 「安全神話」について言いたいこともありますが、それはまた後日に。

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コメント

ほんとに ミッドウエー海戦を連想してしまいますね。
原発=ミッドウエー基地、米空母=地震 にもみえます。いずれにせよ
危機管理の歴史的教訓は生かされず ということになってしまいました。

ミッドウエーの敗因はいろいろ指摘されてきましたが そもそも、 
不沈空母であり戦力不明の敵陸上航空基地を攻撃すること自体危険。
真珠湾攻撃の成功も 運がよかっただけでしょう。

もう少し米側ミッドウエー基地航空隊の力量があったら その反撃だけでも日本の空母は全滅だったでしょう。それでも 防戦一方になってしまい
そこで想定外の米空母にとどめをさされたという感じですね。
 
日本人て危機管理とか苦手なんでしょうか。

投稿: | 2011年4月 9日 (土) 00時08分

基地航空隊では空母機動部隊には勝てないというのは概ね史実が示していますので、その点については同意しかねます。ミッドウェーの敗因は、私はここで
http://homepage3.nifty.com/MOY/whandvw/midway.htm
述べたように
 1.作戦目的が徹底されていなかった
 2.貧弱な防空体制(早期警戒能力の欠如が最大の物)
 3.貧弱な情報収集能力
 4.兵力の分散
と考えています。

 それは今回の本題からは外れますので、これ以上は今回は述べませんが。

 日本人だから危機管理が苦手とは思いません。その時代や人によるのだと思います。原発については、「安全神話」の問題が大きいと思いますが、これについては、後日述べたいと思っています。

投稿: MOY | 2011年4月11日 (月) 07時42分

もし基地航空隊に高技量の攻撃機が多数あれば 米空母との決戦を待たずして 日本側空母は かなりの損害を出すだろう、
そのような当然予想される危険を考慮していれば ミッドウエー制圧後に米空母と決戦などという 妄想的計画は もともと ありえなかったわけで、ミッドウエー航空戦力の軽視は 重大な敗因です。
当時は そう懸念していた参謀格も少なくなかったそうですが。
 
現実には 日本空母に直接、損害をあたえるほどの ミッドウエー航空戦力ではなかったですが。長距離哨戒機により日本空母を早期発見し米空母にしらせ、攻撃により日本側の米空母への対処時間を奪った戦略的戦果は言うまでもないところです。 

 
原発自体の危険および地震・津波がくわわった場合の危険については過去にけっこう警告していた人が多いようですね。
新幹線などは 地震への備えが成功していますし 日本人全体が危機管理がへた、は言過ぎ と思いたいですが。

投稿: AMAMORI | 2011年4月12日 (火) 21時54分

 ミッドウェーの基地航空隊と米空母の両方を目標にした山本連合艦隊司令長官の作戦に問題があるというのはその通りだと思います。それは前回示してリンク先でも述べています。作戦目標が徹底されていなかった、がそれを示しています。これは簡単に言ってしまえば、山本長官は、米空母は出てこないだろう、もしかして出てきてくれるかもしれないが、出てきてくれればラッキー、と思っていたために生じたと考えます。つまり、彼の考えでは、まずミッドウェー攻撃が行われ、その後に米空母が救援にくるかもしれない、きてくれれば、ミッドウェー攻撃を終わらせた機動部隊で迎え撃って、米空母を殲滅出来るからうれしいな、まあ、でも、出てこないのだろうなあ、でてきてくれないかなあ、ということです。だから、私の持論は、ミッドウェーの敗戦の責任は現場指揮官の南雲長官ではなく、山本連合艦隊司令長官にある、です。

 ただし、それはそれとしても有力な基地航空隊でも、空母機動部隊には勝てません。理由は簡単で空母は動くが、基地は動かないからです。空母機動部隊は自らいつどのように攻撃するかを決めることが出来ます。しかし、基地航空隊は、空母機動部隊が攻撃可能範囲に入らないと攻撃出来ません。戦力差が極端に大きければ基地航空隊側は戦えば勝てるでしょうが、その場合、空母側が攻撃をしかけませんから、戦闘自体が発生しません。 また、基地の位置はわかっていますが、空母の位置は常にかわりますので、索敵に失敗すると攻撃出来ません。つまりは、常に基地vs空母では、空母が主導権を握ることが出来るのです。
 もちろん、実際の戦いでは、戦力差や運不運によって、基地航空隊が勝つこともあるかもしれません。基地は沈みませんから、攻撃を受けてもある程度の時間で回復出来ますが、空母は相対的には脆弱です。しかし、全般的に言えば、空母機動部隊が優性です。

 ミッドウェーの話に戻ると、だからといって基地航空隊を私が軽視している訳ではありません。戦力比較では、基地航空隊を概ね空母1隻分に相当するとして、相応の戦力は、一般に言われているように日本側有利ではなく、4対4で五、航空機の数で比較するとむしろ日本側不利だったとしています。

投稿: MOY | 2011年4月14日 (木) 07時58分

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