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居るべき場所

 あるべき姿が明確になった先週末、義母のお墓参りに行ってきました。相方の家は元々都内にあったので、お墓も都内某所にあります。義父が一緒だとそのまま帰ってくるのですが、天気の関係で今回は義父は先にお墓参りをすませたので、相方と二人だけでした。ちょうど”Elise”発表会のDMが来ていたこともあり、東京ロータスセンターへ寄り道させてもらいました。
 前回のこともあるので、余り行きたくはないのですが、新しい顔になったエリーゼを見るだけは見てみようと思ったのです。カマキリ顔のS2と比べると少し蛙顔に戻ってきていますね。S1の蛙顔とは全然違いますが。
 内装は・・・何か変わった?(^^;エンジンルームはカバーがついているのもありますけれど、なんだかヘッドがまた一段と高くなったような?1ZZよりもショートストロークなんですが・・・排気量が下がっただけかなあ。エンジンブロックは短くはならないのか。
 で、最近、ここにくるといつも良い思いをしない・・・はっきり言えば嫌な思いをするのですが、今回もまた・・・・。名前を知らない営業(だって、また、名刺くれないし、名乗りもしないのだもの。名刺ばらまかない営業なんてあり得ないと思うのに、ここはいつもそう。そんなに高価な名刺を使っているのでしょうか。)がよけいなことを言いました。
 相方がエヴォーラを見てやっぱり大きいねというと、確かに大きいです、普段乗るのにはちょっと扱い難いとかいい、更にエリーゼは乗ると疲れるとかいいます。あんた馬鹿か!若くもない夫婦がやってきて、どう見ても、「奥様」は乗り気でないのに、そんなこといってどうする!相方はそうだよね、ほら、営業さんだってそういっているよ、と私に言いました。
 本当に落ち込んで、ショールームの片隅で頭を抱えてしゃがみ込んでしまいました。しばらく動けませんでした。涙が出てきました。絶対駄目じゃない・・・・。馬鹿営業!おまえ、売れないようなことを言ってどうする!
 駄目だと言われたら、そうでないとやんわり否定するなり、そこはどうだけど、こっちはいいんですとか、こうすれば良くなるとか言うのが営業だろうが!見た目はこんな車で、乗り降りだけはちょっと大変ですが、乗ってしまえば、意外と乗り心地悪くないですよ、とか、オープンにしたままなら、乗り降りもこうすれば意外と大変ではないですよ、とか、そういうこと言えないのか、この馬鹿!
 エヴォーラにしても、ロータスにしては大きいですが、最近のこのクラスでは小さい方ですとか、言いようはいくらでもあるだろうに。自社製品を否定してどうする!だから、駄目なんだよ。

 ただ、頭を抱えて動かなくなった私を見て、さすがに失敗したと思ったのか、エリーゼに試乗してみませんかと言いました。相方もさすがに悪かったと思ったのか、久しぶりに乗ってみればと。それで試乗させてもらいました。
 ただし、出てきたのはエリーゼS。なんだ、新型はまだか。まあ、そうかもしれませんね。相方と二人で走ってきて良いと。それはうれしいです(単に営業が人手が足らず、つきあえないだけかもしれないですが)。

 久しぶりのエリーゼ。説明しようとする営業に分かるからいいと断り(だから、S1乗っていたとさっきも言っただろうに)、発進・・・しようとしてストール。いや、なんかサイドブレーキが戻りきっていないような気がして躊躇してアクセル抜いてしまいました。再度エンジンかけて、感触を確かめて問題ないのを確認し、今度こそ発進。
 後はなんの問題もありません。S2だろうが、乗ってしまえばエリーゼ。三年ほど前にS2に最初に試乗した時にはブレーキペダルの感触がおかしいと感じましたが・・・それはサーボ無しのS1のブレーキを思い出して操作したからです。今はすっかり普通の車に慣れてしまったので違和感ありません。少しオフセットしているステアリングとペダル周りは、まだ昔の感覚が残っているので何ら問題ありません。シフトフィールは前にS2に試乗した時よりも良い気がします。ステアフィールはなんだかS1よりも良い気がします。でも、正確にはこれは、ステアリングの軽さが気にならない、余り感じられないというべきかもしれません。これはすっかり私がパワステに慣れてしまったせいもあるでしょう。
 乗り心地は良好。細かい凹凸は拾ってある程度小刻みに動き続けますが、不快ではありません。ただし、大きな段差を乗り越えた時の衝撃の感じはなんかいまいち。収まりは悪くはないのですが、ボディがよじれる感じがします。ボディ剛性そのものは今となっては大したことはないでしょうし、S1と比べるとS2のトヨタエンジン搭載車はリアが重たいのでこんなものでしょうか。
 14000kmちょっと走っている車でしたが、前回、ここで試乗したS2(のエリーゼS)よりも音や振動は少ない気がします。ただし、エンジンはやっぱり余り回りたがりません。1ZZだから仕方ないですが。でも、オーセンさんで乗せてもらった個体は1ZZだけど、綺麗に吹け上がりましたが・・・・ま、慣らし方次第かな。
 ただし、動力性能そのものは十分。そして、凄く速くはないですが、そう速度が出ていなくても、速く走っている気分になれます。ここがピーと大違い。ピーは気が付いたら、速度が出ていますから。そして、ちゃんと踏めばこれでも十分速いです。
 そして、エアコンがちゃんと効きます!すばらしい!エリーゼでエアコン!オープンのままだったので、晴れていたので暑いは暑いですが、エアコンから冷たい空気がでてくれるので乗っていられます。ま、走っていると熱風をかなり巻き込みますけど(笑)。でも、止まると涼しいです。ま、S1もある意味同じでしたが(意味が違う!!あれは、止まって、横から風が抜けると涼しいだけだい。(^^;)。

 冷静にケイマンと比較すると動力性能で及ばず、ボディ剛性で及ばず、乗り心地も性質は違うものの、エリーゼが圧勝とは言い難いです。細かい凹凸はエリーゼの方が拾っています。S1なら圧勝でしたが・・・やはりS2はなんというか、S1と比べると「やわさ」を感じます。S1は、カツン、カツン、ガン、ですが、S2だと、コツ、コツ、グワン、で、ケイマンは、ゴツ、ゴツ、ガゴン、でしょうか(伝わるのか、こんな表現で。(^^;)。音や振動も明らかにケイマンよりも大きいです。S1よりは少ないでしょうが。エンジン音も別に良い訳ではなく、アクセルオフすると何かびびり音が聞こえています。
 屋根が開くという点は別にして、客観的に比較して、エリーゼがケイマンに勝っている部分は余り無いでしょう。荷物も詰めないし、高速巡航も得意とは言えません。

 ただ、S1よりは重いとはいえ、やはり車の軽さは感じます。そして、やっぱり、楽しい!街中(といっても都会の片側二車線から三車線道路)を走っているだけですが、なんか楽しい。ケイマンではこうは行きません。ケイマンでここを走ったらそれは単なる移動。車も多いし、踏める訳でもないし、直線と交差点だけで、おもしろいコーナーがある訳ではありません。発進して直進して信号でとまって、それの繰り返しですから。こんなところ走っておもしろい・楽しいはずがありません・・・・でも、「楽しい車」だったら、実は関係ないのです。ええ、こんなところでも楽しめます。AWがそうです。そしてこのような状況でもっと楽しめたのはビートです。ビートならこんな状況でも全開に出来ます。(^O^)そして、今回のエリーゼS。なんか楽しいのですよね。S1の111Sだったら、どうか?多分、楽しめないでしょう。そもそも暑くて走行不能です(爆)。111Sは街中では光りませんでした。高速道路も我慢の移動。でも、お山に行けば、一番光る車でした。
 S1とS2の違いを考えるとこの差は理解しにくいです。エアコンがついたのでこの時期の街中でも普通に走れるというのは大きな違いですが、楽しさを生みそうな要素についての違いが見いだせないのです。快適性を除けば、111SがエリーゼSに劣る部分は見いだせません。エリーゼRと比べれば動力性能では劣っていますが、これはSですから。エンジン単体の性能で勝り、車が軽いので、動力性能では圧倒的に111S有利です。カタログスペックではケイマンにも勝りますので。
 多分、エアコンの有無の話は別にすると、恐らくこの差は、車に起因したものではなく、私自身に起因したものなのでしょう。要するに「スポーツカー」から離れて久しいので、久しぶりに乗った「スポーツカー」の楽しさを感じたということでしょう。今なら(あ、後、暑い季節ではなく、涼しい季節だとして)、111Sで同じコースを走っても楽しめたでしょう。
 では、今でも乗り続けているAWは「スポーツカー」ではないのか?勿論、そうです。でも、AWはAWなんです。これは唯一無二の存在。世界で一番の車です。だから、他の車と比べてどうこうという話ではありません(と言いつつ、ビートにだけは負けたと思ったこともあるのですが。(^^;)。
 だから、エリーゼSと比較している(無意識のうちに)のはケイマンであり、相方のゴルフなのです。昔、「スポーツカー」に乗っていて、それから普通の車に乗り換えて、久しぶりに「スポーツカー」に乗った人、そう思って下さい。この場合、一般的にイメージする「スポーツカー」でかまいません。
 え?ケイマンは「スポーツカー」ではないのかって?もちろん違います!だって、乗って楽しくありませんから。「スポーツカー」の私の定義は簡単に言えば、乗って楽しい車、です。もう少し言い方を考えると、運転すること自体に楽しみを見いだせる車、乗ることが目的になりえる車、です。他の人がどうであれ、私自身が楽しく無ければ、それは私にとってはスポーツカーではありません。本来はエンジンがなんだとか、駆動方式がなんだとか、関係ありません。ただし、楽しさにエンジンは重要です。基本的にはエンジンが気持ちよくないと楽しくありませんから。
 ケイマンはGTでしょう。高速巡航は得意ですし、ボクスターと違って乗り心地は良好ですから、長距離乗っても疲れません。ゴルフはそれから動力性能を減らして、後部座席をつけた車でしょうね。同類です。

 過去、所有した車の中で、広義の意味での「スポーツカー」は、二台のAW、ビート、ヨーロッパ、SW、111S、この6台です。ただし、狭義の意味では、二台のAW、ビートの三台に減ります(前述の通り、AWはAWなので、細かく言えば、ビートだけとも言えますが)。この三台は高速巡航は得意ではありませんし、必ずしも楽しいとは言い切れませんが、それ意外なら街中なかからお山までどこでも運転することが楽しい車です。
 ヨーロッパは、乗ると楽しいのですがど、大変さもありました。まあ、「クラシックスポーツカー」でしょうか?好きなだけ乗れるという感じではなく、どこかで抑えつつ乗らないといけなかったので。
 SWは運転そのものが楽しい訳ではなく、サーキットなどでのタイムを刻むこと自体に目的を見いだしていました(副次的に当時のラインナップ中一番普通だったので、乗り心地は悪くても、お客さんを乗せる車でもあったのですが)。「レーシングカー」に近い存在です。こんな言葉は普段聞きませんが、「アスリートカー」でしょうか?111Sも「アスリートカー」でしょう。単に運転することだけではなく、速く走らせようとすると楽しい車なので。ただし、111SはSWよりもレベルは遙かに上ですし、狭義の意味の「スポーツカー」にSWよりも近いですが。
 ロードスターとボクスターは「オープンカー」。オープンであることに意義があり、良さがある車です。両者共、そのまま屋根が開かなくなったら価値はありません。ケイマンは前述の通りGTですね。
 難しいのがアルテッツァです。本来はGTであるべきですが・・・・中身はSWに近いような。もし、毎週お山にいったり、時々サーキットに行くことが出来たら、これもSWと同じ役割になったかもしれません。もっとも、その時にはアルテッツァなんて買わずにSWを乗り続けていたのですけど(笑)。半分GT、半分アスリートカーでしょうか。中途半端なのは否めません。

 では、エリーゼSは?もう答えは明白。これは「スポーツカー」です。五年前ならわかりませんが、今は、これは私にとってスポーツカーです。フェイスリフトされた新型「エリーゼ」はほぼエリーゼSと同じ車であろうと思われます。6速になったのですが、もらったカタログやwebにはギヤ比が書かれていません。UKのサイトにいったらデータがありました。日本仕様も同じかどうか確認は必要ですが、ともかく、その数字を使えば、6速100km/h時のエンジン回転数は約2500回転です(ケイマンよりちょっとだけ高い程度)。従来は3000回転前後でしたから、6速は巡航ギアと言えるようです。

 「スポーツカー」は楽しい・・・当たり前です、楽しい車=スポーツカーですから。そして、私はやっぱり、スポーツカー乗りです。乗って楽しい車でないと。それが私の本来居るべき場所、です。

 出物が有れば、買い換える!と宣言してるS1の111Sは・・・・今となっては無理かなと思います。前述の通り、狭義の意味ではこれは「アスリートカー」ですから、お山やサーキットなどに行かないとしたら、意味がないのです。車としての性能は私が所有した・する可能性がある車の中で一番でしょう(絶対的な速さではなくて、感覚的な面も含めて)。ただ、エアコンもなく、夏(夜でもつらい)は乗れない車を買ってどうするのでしょう?そもそもあの111Sを手放した理由はそこにあります。「アスリートカー」をそれらしく走らせることが出来なくなった、なら、それらしく走らせてくれる人のところへ行かせるのが車にとっても良いはずだ、とそう考えたから手放したのです(お金の話、家の建て替えの間の保管場所の話も勿論ありますけど)。
 だから、今、111Sが手に入ったとしても、年の2/3は期間は車庫で寝ているでしょう。残りの1/3の期間でも、それほど多くは乗れません。それじゃあ、本当に「所有」するだけ、「保管」するだけです。勿論、S1の111Sを動体保存することに意味はありますが。

 であれば、エリーゼなら、エアコンの効くS2が今の私に向いた車、と言えるでしょう。普段も乗れるスポーツカー(どこでも楽しいが定義なので、スポーツカーなら逆説的に普段も乗れなければなりません)に乗る、それが今、私が「居るべき場所」です。

 が、しかし、ルーティシアRSもまた「スポーツカー」なのです。何せ、試乗しただけで楽しいのですから。そして、6速100km/h巡航で約3000回転とややロ-ギーヤードであることを除けば、GTの性格も有しています。更に3ドアとはいえ、大人を4人乗せることが出来て、荷物も積めます。おまけにFFであることを問題としなければ、アスリートカーとしても通用します。「万能」なのです。FFということさえ、受け入れれば、それこそ通勤からサーキット走行まで全てこの一台でこなせます。

 中古のS2は別にして、新車の「Elise」は正味523.5万円(ソリッドペイントは考えられないので)。それに対して、ルーテシアRSは、特別色(15万高)ですら、315万です。おまけに、「普段も乗れる」度合いは遙かに高く、楽しさに大きな差はありません。相方に選ばせれば、悩むことなく、ルーテシアRSを選ぶでしょう。

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