« AW車検へ | トップページ | おや、これはなんだ(笑) »

VSCの標準化を!

 スタビリティコントロールは、長いのでVSCと呼ぶことにします(メーカーによって言い方が違いますが)。未だ低価格の車、または同じ車種でも低価格のグレードではオプションまたは設定無しという車が多いです。私自身は電子制御に頼るべからずという考え方ではありますが、今のドライバーが機械任せになってしまっていることを考えると標準化すべきでしょう。勿論、その内容(性能)も低価格な車だから低くて良いとは考えません。低価格な車=軽量な車であることが多いので、重い車を制御するよりは楽でしょうし。

 ベストモータリングというビデオ雑誌に不定期に連載(ビデオだけど、雑誌ですから)されているパニックブレーキランキングというものがあります。これは約110km/hで進入して、パイロンで作られたコースに沿って旋回ブレーキの性能を測るものです。評価点は二つ。どれだけ短く止まれるかとどれだけ外側にはらまずに止まれるかです。後者はコースに直角にパイロンが三つ並べられており、一つ目のパイロンよりも内側なら星三つ、三つ目のパイロンよりも外側なら星無し。例えば、ちょうど一つ目のパイロンの上なら星は二つ半という評価です。

 当然ながら、物理的条件に左右されるテストです。重心が低く、軽く、タイヤのグリップが高い車は、重心が高く、重く、タイヤのグリップの低い車よりも好成績になるのが当たり前です。しかし、今日ではABSが当たり前になっているため、ABSの性能も大きく影響し、VSCの有無やその性能も同様に大きく影響します。

 不定期連載なので毎号やっている訳ではありませんが、現段階で、歴代ベストはV35 GT-Rです。星三つの車を抜き出すと以下の通りです。

GT-R(V35) 43.5m    =>日産トップ
ガヤルドLP560-4 47.5m
インプレッサWRX STI speC RA-R 51.5m
インプレッサWRX STI 52m
チャレンジストラダーレ 53m
911カレラ4S 52m
ランサーエボリューションX GSR 53.5m
911GT2 55m
M3 55.5m
NSX-R 57m
BMW550i 57.5m
911カレラ 58.4m
カイエンターボ 58.5m
エリーゼS 61.5m

 見れば分かるようにスポーツカーまたはそれに類する車ばかりです。サーキットを速く走れるように車を作ると、このテストの結果も当然よくなります。とはいえ、GT-Rの43.5mはぶっちぎりです。異常とも言える位に。

 星二つ半の車は少なく以下の通り。
IS350S 51.5m  => トヨタトップ
スカイライン 350GT TYPES(4WS無) 53.5m
IS F 55m
 くしくもスポーツセダンに属する車が揃いました。

 星二つ以下は多いので気になった車を抜き出しました。プリウスのブレーキ問題に関する話題であるので、あえてトヨタ車と小型車中心に抜き出しています。また、星xつの最初の車は実際のその中のトップ(最短距離)の車です。それ以下は全数ではなく抜粋しています。

星二つ
ランサーエボリューション IX GSR 51m
トゥアレグV8 52m =>VWトップ
LS460 Ver.S 53.5m
クラウンアスリート Gパッケージ 55m
ミニ クーパーS 57.5m =>コンパクトカー(概ね5ナンバーサイズのハッチバック車)トップ
マツダロードスターRS 58.5m =>マツダトップ
ベンツC200コンプレッサー エレガンス 58.5m
MITO 1.4T Sport 60.5m
ベンツS550 60.5m
スバルR1 S 61.5m =>軽自動車トップ
ハリヤーハイブリッド 61.5m
ブレイドG 62.5m
フーガ450GT SP 65.5m
マツダCX-74WD 66.5m
BMW740i 67m
マツダプレマシー20S 67.8m
シロッコ 77m

星一つ半
R32GT-R 55m
ノア Si 59m
ランドローバーディスカバリー3HSE 65m
ベンツA170 68.5m
シトロエンC3 1.6CP 72m
マツダスピードアクセラ 76m

星一つ
フォレスター 2.0XT 57.5m
ヴァンガード 350S Gパッケージ 59m
ヴィッツ1.5X 59.5m
アテンザ 24EX 61m
iQ1000G 62.5m
BMW 120i 68m
インサイトG 72.5m
日産ノート15RX 73.5m
アバルト500 74.5m
アイシス2.0プラタナ 75m
フィット1.5W 75.5m
マツダデミオ SPORT 78.5m
ゴルフGT(5) 82.6m
プリウスS 83m    5万km走行レンタカー旧型 

星半
スバルエクシーガ2.0GT 72.5m
アルファード350S 76.5m
スズキスイフトスポーツ 88.5m =>どうした!

星なし
アルファードMZ 64m
エルグランドハイウェイスター 73.5m
ポロGti 78m
インスパイア 35iL 81.5m 
マツダビアンテ23S 94.5=> 星、距離共に最下位

 星二つのLS460だ、クラウンだ、ハリヤーハイブリッドだ、トゥアレグだというのはある意味異常です。大きくて重たい車が少しはらんだとはいえ、一級のスポーツカーと大差ない距離で停止しています。それらと比べるとブレイドは車重を考えるともっと短く止まれても良いはずですが、エリーゼSと比べて距離はほぼ同じですから、ブレイドでも、まだ良い方でしょう。
 それよりも悪いのがシロッコです。最新のVWのそれも現状ライナップ中もっともスポーツ度が高いモデルの一つが77mはひどいです。実際にテストの際には星を決めるパイロンのはるか先へいってしまいました。
 実はこのテスト、VW勢の成績が悪いのです。
トゥアレグV8 星二つ 52m
シロッコ 星二つ 77m
ゴルフGT(5) 星一つ 82.6m
ポロGti 星無し 78m
 トゥアレグだけが例外です。そしてブレーキに定評のあるポルシェはいずれのモデルも成績良好です。これからするとカイエンの兄弟であるトゥアレグはポルシェ開発の車であろうと推測出来ます。

 さて、話題のプリウスですが・・・残念ながらまだ新型はこの登場していません。旧型とインサイトの結果は、いずれも星一つで
インサイトG 72.5m
プリウスS 83m    5万km走行レンタカー旧型 
と芳しくはありません。ただし、プリウスはくたびれたレンターで、VSCもありません。インサイトもVSCはオプションでついていませんが、こちらは新しい車です。プリウス、悪いのは悪いのですが、ゴルフとほぼ同じです。ゴルフは一世代前のですが、VSCついています。さて、どっちが悪いでしょう?
 概してVSC付きのトヨタ車は成績は悪くはありません。このテストはVSCの性能の重要性を示しています。エリーゼは旋回性は高く、パイロンにぴたりとつけて曲がりました。が、停止距離は特別短くありません。これは普通のABSのみしかなかったせいではないかと思えます。

  スバルの概して良好です。特にR1!これは素晴らしいの一言ですが・・・残念ながらこれはVSCの優秀性ではなく、物理的条件によるものでしょうね。VSCついていないので(苦笑)。しかし、土台の素性の良さを示してはいます。逆に、新しいエクシーガは悪いです。日産、ホンダはばらつきが大きく、車種により良かったり悪かったり。トヨタもそうですが、トヨタの場合、安くてVSCがついていないのが悪いのですが、ホンダはインスパイアが悪かったりしてよくわかりません。BMWも良さそうなイメージがありますが、そうでもない車もあります。ただし、ミニはコンパクトカートップです(R1はVSC無しでそれに迫っているので素晴らしい)。ベンツは概ね良好。
 マツダはスポーツカーを除くと良くなく、ビアンテはぶっちぎりの最下位でした。スズキはスイフトスポーツが悪いという残念な結果。

 大きくて重い車でもVSCなどにお金がかかっている車は成績優秀、小さくて軽い車はVSC無しで成績が良いいものもありますが、概して良いとは言えない、という結果です。テスターは服部選手なので、素人が乗ればいくら電子制御満載でもこれよりも良くなることはないでしょう。そして、残念ながらR1などのVSC無しの素性の良い車はプロが運転したからこの成績でしたが、平均的ドライバーが運転すればVSC付きの車よりも悪化するでしょうね。

 これはある特定条件でのテストに過ぎませんが、今回のプリウスのABSを問題だ感じるようなドライバーが運転するのなら、VSC、それもちゃんとお金をかけた、は必須でしょう。

 なお、私はコンピューターを信じ切れない(職業柄)ので、VSC無しの素性の良い車が良いです。(^O^;

|

« AW車検へ | トップページ | おや、これはなんだ(笑) »

クルマ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: VSCの標準化を!:

« AW車検へ | トップページ | おや、これはなんだ(笑) »