« 倭の大王は百済語で話す | トップページ | 2009年を振り返って »

甦る零戦?

 またまた読書感想文です。日本語の正体もそうですが、いらいらすることがあって、久々に本屋でどかっと本を買い込んだのです。そのため、中身はろくにみずに買ってしまいました。日本語の正体は当たりでしたが・・・こっちは外れでした。

 「甦る零戦 国産戦闘機vs.F22の攻防」春原剛著、新潮社

 元々新聞広告でみて、帯に「コード・ネーム「心神」はたして、その”日の丸戦闘機”は飛翔するのか!?」と書かれており、「心神」について書かれたドキュメントだと思いこんでいました。

 しかし、「心神」について書かれている部分はほんのわずかです。国産戦闘機vs.F22というのも、日本対アメリカ・・・ではなく、強いて言えば、防衛省の国産推進派vsF22を望む運用側、という構図でしょうか。
 「国産戦闘機」に関する記述は、FSXについての話の方が多い位です。F-22を神格化しているように受け取れる部分も目につきますし、細かい記述に誤りまたは著者の知識不足・認識間違いも見受けられます。アパッチの調達中止の理由も素直にメーカーの生産中止と書いていますし(このような問題について書くジャーナリストならそこはもっと裏を読んで欲しい)。米空軍の飛行大隊はまだしも、空自にまで飛行大隊を使うのも記述の信憑性を失わせますね。米空軍のsquadronの訳語は一般的には飛行隊が使われていますし。

 F-22ならグアムからスーパークルーズして北朝鮮を爆撃して戻れるが、F-15なら日本から北朝鮮へ往復するのがやっとで戦闘行動が行えない、と書かれています。F-22の航続距離がF-15の数倍に及ぶのでしょうか?勿論、巡航速度はF-22が上ですから、同じ速度で飛ぶのなら、航続距離はF-22が上回るでしょうけどね。仮にグアムから北朝鮮を爆撃するとしたら空中給油は必須でしょう。公開されているカタログスペックだけみればF-15の方が航続距離は長いような?

 また、米軍のF-15にはフェイズドアレイレーダーであるAPG-63V3が搭載されているのに空自には二世代前のAPG-63V1しか供給してくれていないと書かれています。しかし、実際には米空軍のF-15でV2/V3を搭載しているものはほとんどなく、事実上試験運用の域を出ていないと思います。またV1ですら全てが搭載している訳ではないはずです。無論V3を米軍が日本に供給してくれるかどうかはまた別の話ではありますが・・・・一つの事実を誇張していると批判されても仕方ない書き方ではないかと思います。

 UAVに関して、F-104Jの無人化にふれていますが、生産、という表現はおかしいですよね?普通、改造と言うでしょう。

 まあ、全体の趣旨が誤りとまでは思いませんが・・・・買って読まなくても良かった本かな?

 F-4後継問題の決着は急ぐ必要があると思いますが、とはいえ、F-22はもうないでしょう。私自身はF-2改で良いと思っていますが、二系統しか戦闘機がなくなるので何かあった時に飛行可能な機種が無くなるリスクが高くなり問題はありますね。
 まあ、F-22を売ってくれなかった米への当てつけにタイフーン導入もいいかもしれませんね。数はそう多くないですし、たまには欧州機も導入しておけば、F-35導入の際に少しは有利になるかも・・・しれません。

 ああ、肝心の心神ですが、T2-CCV並には出来ればいいな、と思います。

|

« 倭の大王は百済語で話す | トップページ | 2009年を振り返って »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 甦る零戦?:

« 倭の大王は百済語で話す | トップページ | 2009年を振り返って »